縫製に特化したクラウドソーシングサービス「nutte(ヌッテ)」を運営するステイト・オブ・マインドは11日、アクセルマーク、みずほキャピタル、静岡キャピタル、ガイアックス・グループのシェアリングエコノミーファンド、個人投資家らから1億円を資金調達したことを発表した。これはステイト・オブ・マインドにとって、昨年11月のみずほキャピタル、ガイアックス・グループのシェアリングエコノミーファンドからの3,000万円の調達に続く2度目の調達となる。
nutte(ヌッテ)は、縫製を中心とした職人と連携し、デザインから縫製までを受注生産するマッチングサービスだ。2014年11月に TOKYO STARTUP GATEWAY から輩出、2015年2月の正式ローンチから1年7ヶ月を経て、縫製を依頼する側の会員登録数は1万人を突破。一方、国内に推定20万人いると言われる縫製職人のうち、これまでにその0.5%程度にあたる約1,000人の縫製職人のネットワーク化に成功している。
先日、開催された「東急アクセラレートプログラム」のデモデイでは、「1日に20〜30件程度のオーダーが来ており、需給バランスでは製造能力の方が上回っているので、オーダーが入ってくると、すぐにも縫製職人が仕事を持って行ってくれる状態(同社代表取締役社長の伊藤悠平氏)」であることを明らかにしていた。
今回の調達を受け、同社は2016年中に会員登録数3万人、年間累計取引件数5,000件、流通額2億円という目標のマイルストーンを掲げたことを明らかにした。また、nutte を軸とした資材 e コマース「糸柄市(いとがらいち)」や、nutte のファッション染色サービス「and Colors」など、縫製付随事業の開発に注力するとしている。
伊藤氏の話からもわかるように、マイルストーン達成にあたって、需要サイドはオーガニックなユーザ流入である程度賄うことができるだろう。計算が正しければ、nutte をまだ使っていない、日本にいる残り95%の縫製職人をどうやって取り込んでいけるかが nutte がブーストする上でのカギとなるだろう。
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