東南アジアの配車アプリ「Grab」、インドネシアのO2O「Kudo」の買収合意を発表——キャッシュレス決済「GrabPay」部門に新代表を任命

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左から:Grab CEO 兼共同創業者 Anthony Tan 氏と、Kudo CEO の Albert Lucius 氏
Image credit: Grab

2017年2月以降、インドネシアのスタートアップシーンには、東南アジアの配車サービス大手 Grab が、インドネシアの O2O e コマースプラットフォーム Kudo を買収したとの噂が駆け巡っていた

沈黙の期間を経て、今日(原文掲載日:4月3日)ついに Grab は Kudo の買収合意に調印したことを確認した。

報道発表で Grab は次のようにコメントしている。

この取引は、インドネシアにおけるオンライン消費の成長を支援する Grab の決済エコシステムを拡大し、Grab が最近発表した2020年マスタープラン「Grab 4 Indonesia」のもと、Grab による最初の投資案件である。

Kudo は、銀行口座を持たない顧客が個人エージェントの助けを得て、オンラインで買い物ができる e コマースプラットフォームだ。今回の買収ディールのクロージングにより、Kudo のチームが Grab に加わり、Kudo が Grab の従来の決済エコシステムと融合されることが明らかにされた。

Grab は、次のようにも述べている。

Grab は、インドネシアじゅうに張り巡らされた Kudo のエージェントネットワークを支援し加速させる。また、より多くの運転手や Grab プラットフォーム上の GrabPay のユーザが Kudo を利用できるようにする。

両社は、保険や消費者ローンを含む Kudo の金融サービスの成長においても、ビジネス機会を求めていく。

今回のディールは1億ドルを超えるものと報道されてきたが、Grab は Kudo の買収金額について言及していない。

Grab はまた、Grab のキャッシュレス決済ソリューションである GrabPay の代表に Jason Thompson 氏を任命したことを発表した。

Thompson 氏は、電子決済サービス Euronet のヨーロッパ・中東・アフリカ(EMEA)およびアジア地域のマネージングディレクターを務めた人物だ。マイクロソフトやキヤノンなどで、チームを牽引する役目を15年以上にわたって担ってきた。Thompson 氏はシンガポールを拠点に活動することになる予定だ。

Jason Thompson 氏

【via e27】 @e27co

【原文】

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