中国のECが沸く11月11日光棍節(独身の日)を前に、Alibaba(阿里巴巴)が宇宙進出に向けた「一駅一星」計画を発動

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image credit: tsuneo /123RF

中国の E コマース大手 Alibaba(阿里巴巴)は22日、11月11日を前に「on station, one satellite(一駅一星)」計画を発動すると発表した。TechNode(動点科技)中国語版が報じた

同社によれば、宇宙への第一歩は、小型宇宙ステーション「Candy Tin(糖果罐号)」と通信衛星「Tmall International(天猫国際号)」の打ち上げで幕を開ける。Alibaba が関連会社との R&D や製造工程を、自ら独立して進めるかどうかは不明。宇宙ステーションや衛星が将来、政府支援プロジェクトや世界的な宇宙プロジェクトと協力するとの情報は寄せられていない。Alibaba は本稿発出までに、TechNode からの詳細問い合わせや確認に回答を寄せなかった。

Alibaba によれば、この計画の主目的は11月11日(独身の日)のショッピングフェスティバルの期間中、顧客のユーザ体験を拡張することにある。Alibaba はこの期間中、オンラインとオフラインのショッピングのやりとりに、宇宙技術がよい影響を与えるだろうとしている。

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Alibaba の小型宇宙ステーション

Alibaba は、より多くの衛星を所有し、同社のみが提供するサービスや R&D に独自の技術情報源として利用するかどうかについては言及していないが、独自の通信環境や IoT を構築しつつある多くの競合よりも優勢に立っている。

Alibaba はまた、この計画が宇宙技術の研究機関や自動運転の実験とも協力することを確認した。データ、通信リクエスト、高精度のナビゲーションにかかわるやりとりを処理する独自のコミュニケーションインフラシステムは、Alibaba の技術面での挑戦をさらに加速することになるだろう。

Alibaba にとって、Candy Tin と Tmall International は、宇宙への最初の挑戦ではない。2016年には政府機関と協力し、2017年にはマーケティング目的で、販売計画にちなんで名をつけた衛星「衆画算」の打ち上げを計画した。2017年11月の Financial Times 誌の報道によると、中国は商業衛星業界のシェア3%を有しているが、2020年までにこれを10%にまで引き上げようとしていた。

【原文】

【via Technode】

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