
Image credit: Voicy
音声メディア「Voicy」を運営する Voicy は20日、企業向けの音声メディアソリューション「VoicyBiz」をローンチした。企業が自社社内向け、あるいは、潜在顧客や既存顧客向けに音声メディアを配信できる環境を提供する。
これまで Voicy 内で運営してきた「企業チャンネル」を、本格的に一つのサービスラインとして独立させた形だ。同社によれば、クリエイターと読者を繋ぐ「note」のコンセプトに近く、また、音声版のオウンドメディア環境的位置づけを確立したいようだ。
VoicyBiz には自由に音声メディアを発信できるオープン型と、聞き手を限定した発信ができるクローズド型の2種類の運用プランから選ぶことができる。前者は主に潜在顧客向け、後者は既存顧客や社員向けの音声メディアを作るのに適当だと見れるだろう。
以前、この記事で Employee Experience(EX)を引用して紹介したように、対外的に発信する情報が、在籍する社員に対するメッセージ発信にも頻繁に利用されるケースは、PR やオウンドメディアの世界で増えている。これは音声メディアにおいても、同じことが言えるようだ。Voicy の代表取締役 CEO 緒方憲太郎氏は、自身でも対外的な情報発信を Voicy を使って実践している。

Image credit: Voicy
Voicy は2016年9月にサービスをローンチ。2018年頃からスポンサーを募ることで、C 向けサービスでマネタイズが始まったと見られる。これまでに開設されたチャンネルは250以上。これまでに数回のラウンドを経て、明らかになっているものだけで9億円超を外部から資金調達しているものと見られる。
類似サービスも台頭し始める中で、緒方氏は Voicy の位置づけを改めて次のように説明してくれた。
Voicy は、音声の新しいフォーマットも作っていくメディアだと思っています。よりリスナーを魅了するコンテンツが残っていき、音声がちゃんと事業化する方向を目指しています。
また to Bでも企業が音声チャンネルをもったりする世界を作りたいと思ってインフラまで作っています。社内報も含めビジネスユーズできるところが大きく違います。「声で人を届けるメディア」という立ち位置です。
なお、今回の VoicyBiz のローンチとあわせ、Voicy は CI(Corporate Identity)を刷新しロゴも変更した。この CI とロゴ変更の意図については、Voicy 上で緒方氏が語っている話を聞いてほしい。同社では現在、事業の拡大に伴ってエンジニア、プロダクトマネージャー、UI/UX デザイナー、コンテンツ企画、セールス、マーケティング担当者などを募集している。
<参考文献>
- 社内報ならぬ“社内ラジオ”で理念浸透、パーソナリティは「社長」(ダイヤモンド・オンライン)
- Azit(CREW) 社内ラジオ、始めました!(Wantedly)
- 社内ラジオがおもしろい! 同僚のコトが知れる最高のツールかも?#きょうのエン(en soku!)
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