
Image credit: Voicy
気に入ったパーソナリティの声で聞くことができるラジオアプリ「Voicy(ボイシー)」を展開する Voicy は18日、直近のラウンドで約7億円を調達したことを明らかにした。グローバル・ブレインがこのラウンドのリードインベスターを務め、D4V、TBS イノベーション・パートナーズ、電通イノベーションパートナーズ、中京テレビ放送、スポーツニッポン新聞社が参加した。
これは Voicy にとって、2017年3月の資金調達(調達額非開示)、2018年2月の資金調達(調達額2,800万円)に続くものだ。調達ラウンドは不明。機関投資家からの資金調達は、今回が初めてとなる。

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今回の調達先のうち、中京テレビ及びスポーツニッポンとはそれぞれ、Voicy と音声放送コンテンツの共同開発を実施していることから、戦略的投資とみられる。TBS イノベーション・パートナーズ、および、電通イノベーションパートナーズについても、同社系列の事業会社との事業シナジーを念頭に置いている可能性があるが、詳細は明らかになっていない。
同社では調達した資金を使って、技術組織の増強、新しい音声コンテンツの開発、ブランディングや企画、新しいサービス開発に注力するとしている。これに合わせ、エンジニア、UI/UX デザイナー、VPoE、CxO、コーポレート・スタッフ、セールス、広報などの人材採用を強化する。

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Voicy は2016年2月、公認会計士でスタートアップ支援を行ってきた緒方憲太郎氏により創業。同年9月、iOS 向けに Voicy をローンチした。2017年3月には TECH LAB PAAK 第7期のデモデイで優勝、その後、Android 版やウェブ版などをリリースし、Amazon Echo(Alexa) や Google Home といったスマートスピーカーでの聴取にも対応した。2018年、中京テレビ放送のアクセラレータ「CHUKYO-TV INNOVATION PROGRAM」初回バッチに採択されており、これが同社との協業や同社からの調達につながったとみられる。
最近ではスポンサーがコンテンツに口出しできない番組スポンサーモデルを提案し、スポンサーとパーソナリティをマッチングを開始。「Voicy ファンマガジン」や「Voicy Journal (ボイシージャーナル)」といった情報発信メディアも立ち上げている。Voicy はユーザ数を明らかにしていないが、2018年だけでユーザ数が30倍以上に伸びたことを明らかにしている。
<参考文献>
- 大型資金調達を経たサービスの未来(Voicy)
- 組織の未来Voicy Valueとは(Voicy)
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