製造業向けAI電子帳票「ミライのゲンバ帳票」開発、1.74億円をシード調達——DNX Venturesがリード

SHARE:
Image credit: Mirai no Genba

製造現場に特化した AI 電子帳票システム「ミライのゲンバ帳票」を提供するミライのゲンバは18日、シードラウンドで1.74億円を調達したと発表した。このラウンドは DNX Ventures がリードし、デライト・ベンチャーズ、ANRI、ユナイテッド(東証:2497)、モバイル・インターネットキャピタル、GxPartners、三菱 UFJ キャピタルが参加した。

ミライのゲンバは2023年9月創業。製造現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している。

同社によると、製造現場では依然として紙帳票が主な記録媒体として使用されているという現状があるという。2023年の調査によると、70.1%の工場で紙帳票が使用されており、これが多くの非効率を招いているとしている。紙帳票の運用には、配布や回収、データ転記など多大な手間がかかり、迅速なデータ検索が難しいという課題がある。また、データベースが形成されていないため、過去のデータを活用した生産改善も困難である。これにより、生産性の向上やコスト削減などの経営課題の解決が遅れている状況である。

ミライのゲンバ帳票は、こうした現場での紙帳票の利用に伴う非効率を解消するために開発された。

このシステムは、紙帳票のフォーマットを学習した AI を活用し、PDF データから自動で電子帳票を作成する機能を持つ。また、手書き文字を識別しながら記入をアシストする独自の入力手法を提供し、立ち仕事でも効率的な記録が可能である。さらに、記録されたデータをリアルタイムに可視化するダッシュボードや、AI による自動集計・分析機能も備えている。このように、現場の運用を変えずに紙帳票を電子化し、データの可視化と分析を自動で行うことができる。

今回調達した資金は、製品開発や組織体制の強化に使用される予定であり、より複雑な製造現場のデジタル化や、生成 AI を活用した自動分析機能、他サービスとのAPI連携などが実現される見込みである。これにより、国内の製造業に従事する多くの人々の業務効率化と製造業のDX推進に貢献することを目指すとしている。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する