アジアの主要都市ではもはや「ダサい」とされるiPhoneと、勢いを増すAndroid

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【原文】

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ロイター通信によると、iPhoneはアジア内で(少なくとも「トレンドを発信している」都市では)輝きを失いつつあるという。これらの都市にいる消費者は、iPhoneにうんざりし、他のブランドやプラットフォームへ乗り換えはじめている。

この現象の原因には、消費者の「他の人とは違う物を持ちたい」願望の表れや、スマートフォンの選択肢が広がったことが考えられる。中でも、Samsung Galaxy Note 2がトップを占めており、これは、実際に「phablet(ファブレット)」またはスーパーフォンともいうべきもので、スマートフォンとタブレットの便利さとポータビリティを併せ持った商品なのだ。

ある人にとっては周りよりも目立てるかどうかということが大事だが、他にはAndroidデバイスの大きなスクリーンといったAndroidデバイスの利点が大きな魅力であるという。そしてクロスプラットフォームアプリのおかげで、プラットフォームの間の機種変換を、データを失うことなく手軽にできるようになった。ユーザはより手軽に他のデバイスを選択することができるようになり、デバイスの交換に対する抵抗を弱めている。

StatCounterのトラフィック測定によると、シンガポールにおけるiOS利用(iPhoneとiPadを含む)はピーク時の2012年1月の72%から今月の50%に低下した。一方、Androidのシェアは同時期に20%から43%へと上昇した。香港ではiPhoneがかつて45%の市場シェアを保持していたが、現在では30%にまで減少した。

しかし、Appleはやはりトップブランド。「Appleは一流のブランドであるが、他にも素晴らしいスマートフォンが出てきており、競争が一段と激しくなっています。」と語るのはソーシャルメディアアプリや音声ブログサービスBubblyを開発したシンガポール拠点のBubble Motion CEO、Tom Clayton氏だ。

こういった流れにより、割り勘のためのアプリBillPinはAndroidへも乗り出している。共同設立者のAileen Sim氏曰く、同スタートアップは当初iOSだけを対象に始める予定だったが、Android人気の高まりによって、チームはAndroid向けのアプリ制作も手掛けるようになったという。

シンガポールと香港の関連性について言えば、この地域のトレンドは、この2つの都市の流れに追従する傾向がある。「シンガポールと香港は、エレクトロニクスの見地から言うと、この地域だけではなく、西ヨーロッパや北アメリカで次のトレンドに何がくるか、をリードする立場にあるのです。」とエンタープライズアプリ開発企業Jam Factoryを経営するJim Wagstaff氏は言う。

しかし、Androidの人気が出ているが、この地域でのGoogleのエコシステムへの人気がいつまで続くだろうか?そして同じような「疲労感」が襲ってきて、また競争力をつけて反撃に出るのはiOSなのだろうか、あるいはWindows Phoneなのか、やがて登場するBlackBerry10なのだろうか?

【via e27】 @E27sg

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