東南アジアでアドネットワークとインフルエンサーマーケティングを展開するAdAsia Holdings、JAFCO Asiaから1,200万ドルを調達——今度は、東アジアに進出へ

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2017.4.5

AdAsia Holdings のコアメンバー
Image credit: AdAsia Holdings

東南アジアで動画を中心とするアドネットワークとインフルエンサーマーケティング・プラットフォームを展開する AdAsia Holdings は5日、シリーズ A ラウンドで JAFCO Asia から1,200万ドル(約13.4億円)を調達したと発表した。

同社は、マイクロアドの東南アジア各国の現地法人の CEO を歴任した⼗河宏輔(そごう・こうすけ)氏と、2011年に KDDI 傘下の mediba に買収されたアドネットワークであるノボットの海外事業展開に関わり、マイクロアドのベトナム現地法人の COO を務めた⼩堤⾳彦(こづつみ・おとひこ)氏らにより2016年4月に設立。設立から1年を経ずして、大型資金調達に漕ぎ着けたことになる。

AdAsia Holdings のサービスメニュー
Image credit: AdAsia Holdings
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AdAsia Holdings では現在、プログラマティックバイイング(データに基いた広告枠自動買付機能)とレポート管理機能を備えた「AdAsia Digital Platform」、東南アジアのローカル媒体を束ねたアドネットワーク「AdAsia Ad Network」のほか、インフルエンサーマーケティングを行いたい広告主とインフルエンサーをマッチングするプラットフォーム「CastAsia」、動画制作の受託や実際に制作した動画を陳列したメディア「MOMENTS」を運営している。

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シンガポールやバンコクから始まった事業も、現在ではジャカルタ、ハノイ、ホーチミン、台北、プノンペンと東南アジア7都市で営業展開。各都市の有力現地オンラインメディアや広告主などにサービスを提供している。全社の社員数は既に80名に達し、そのうち約半数は、バンコクでシステム開発やクリエイティブに従事しているが、今後、システム開発については、スキルの高いエンジニアが多いベトナムにシフトさせていくという。

初年度で黒字を達成できたこともあり、財務面で喫緊の調達ニーズがあったわけではない。しかし、上場を考えているので、どこかのタイミングで外部から資金調達しないといけないと考えていた。ビジネスをスケールできる手応えを感じたので、今回、JAFCO さんから資金を入れてもらった。(十河氏)

AdAsia Holdings のバンコクオフィス
Image credit: AdAsia Holdings

今回の資金調達を受けて、同社は東南アジアから東アジアに市場展開を進めることを明らかにした。具体的に国名を挙げるなら、日本・韓国だろう。AdAsia Holdings が手がけるビジネスは、東南アジアの市場においてはホワイトスペースだったが、次の市場を見定めときに、一見プレーヤーが増えつつある東アジアの市場も未開拓であることに気づいたのだという。

とはいえ、この分野で先行する AppVador、LODEO、Open8、App-CM などの動画アドネットワークが競合になることは想像にやすい。先日、タイの通信大手 True との業務提携を発表した Withfluence などもアジアのインフルエンサー・マーケティング・プラットフォームという点では競合だろう。これだけ競合が増えてきたのも、市場の認知が高まり、需要が増えつつあることの証と言える。

今後、AdAsia Holdings では、プラットフォーム全般に人工知能を使った予算最適化や運用自動化のしくみを取り入れ、広告出稿のプランニングやバイイングの ROI パフォーマンスを最大化できるようにしたいとしている。

十河氏が述べていた「上場を視野に入れている」という話を裏打ちするように、チーム体制の強化も着々と進んでいるようだ。日本の広告業界の重鎮やエースが AdAsia Holdings にジョインしているとのことだが、現時点においては、それが誰であるかについては、大人の事情から明らかにはできないとのことだった。時期が来たら、改めてインタビューを試みてみたい。

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