フェイスブック、自社APIの規定を大幅変更——外部の開発者がアクセスできるユーザーの情報を制限

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Image Credit: Thought Catalog via Unsplash

ケンブリッジ・アナリティティカ社によるフェイスブックのデータ不正利用の件で、フェイスブックは様々な対応に追われている。

先週水曜日4月4日、フェイスブックは自社のAPIの利用について大幅な変更を加えることを発表した。この変更に伴って、サードパーティの開発者が使えるフェイスブックやインスタグラムのデータが、大幅に減少した。

フェイスブックのマイク・シュロプファーCTOは公式ブログ上で、同社が今後どのように外部の開発者によるデータアクセスに制限を加える計画であるかを発表した。主な内容を以下に挙げてみたい。

  • Events API:イベントの出席者やイベントページ上の投稿といった、フェイスブック上で作成されたイベントに関する情報は、以前はAPIを通じて利用可能だったが、今後は出席者のリストとウォール上の投稿がアクセス不可となる。将来的には、フェイスブックが承認した、必要条件を満たしているアプリのみがEvents APIを利用できるようになる。
  • Groups API:これまではフェイスブック上のグループページの情報にアクセスするためには、管理者またはメンバーの承認が必要だった。今後は、Groups APIを利用する全てのサードパーティーアプリは、Facebookと管理者の承認が必要になる。また、承認されたアプリであっても、投稿やコメントに付随するグループ参加者の個人名やプロフィール写真といった個人情報へのアクセスができなくなる予定。
  • Pages API:これまでは、フェイスブックページの投稿やコメントに外部のアプリはアクセス可能だったが、今後のアクセスにはFacebookの承認が必要になる。

同社はまた、インスタグラムのAPIに関しても、ユーザーのフォロー・フォロワー情報など、多くのAPIの機能を利用不可とする措置を4月4日に実行している

「こうした変更によって、ユーザーの情報をよりよく保護しつつ、同時に開発者が便利なエクスペリエンスをつくることも可能にできると信じている」とし、「今後もさらに変更を加える予定」とシュロプファーCTOはコメントしている。

これまで外部の開発者によるAPIの利用を通じて、フェイスブックのエコシステムは爆発的に拡大していった中、今回の変更が開発者コミュニティや外部のアプリ事業者にもたらす影響が多大であることは間違いない。

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