PayPalがAI予測スタートアップJetloreを買収、リテール向けマーケティングツール拡大へ

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Image Credit: PayPal

決済プロバイダーのPayPalは29日、サン・マテオに拠点を置くスタートアップで人工知能リテールシステムに特化しているJetloreを買収することを発表した。買収額は未公開だ。

Jetloreは、スタンフォードのコンピュータサイエンス学部の学生たちによって創業され、機械学習を活用してユニクロやNordstrom Rackなどのリテールチェーンにおける体験を「パーソナライズ」することに取り組んでいる。

Jetloreの予測テクノロジーは、「何十億」という顧客データポイントと、サイズやフィット感、スタイルの好み、ブランドや好みの素材などといったプロダクトデータを分析し、その製品をターゲットとする顧客に情報を知らせる。

JetloreのPredictive Layoutsという機能を使うと、マーケティング担当者はターゲットの顧客グループに対して、特定のemaiやホームページ、アプリ体験を提供できるようになる。このシステムは、過去における顧客のインタラクションを通じて顧客の好みを学び、そのユーザーが好んで望むようなコンテンツを提供する。

Jetloreによれば、Predictive Layoutsを通じてemailまたはページビューごとに60から70パーセントの収益アップが可能で、顧客離脱率も12パーセント下がるという。

もう一つのJetloreの代表的なプロダクトはPredictive Rankingで、個々の顧客に合わせてプロダクトリスト、検索結果を表示させる「学習ランキング」(特許申請中)エンジンを使ったものだ。個々の顧客の好みに関する知識をベースに製品を自動的に表示させ、リアルタイムに顧客の好みと製品リストをマッチングする。

この二つの製品は、どちらもマーケティング解析とABテストツールの一連製品であるPayPal マーケティングソリューションに加わる予定だ。PayPalの決済処理、PayPal Credit、そのほかのPayPalソリューションを使う法人リテーラー、またWooCommerce、BigCommerce、Shopifyといったeコマースプラットフォーム向けにこうしたツールが活用される予定だ。

(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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