さらばAlipay(支付宝)、360buy(京東商城)はUnionPay(銀聯)と提携へ

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【原文】

我々は5月に、360buyが業界第一位のAlipayを決済方法から削除したことを伝えた。それ以降、実際にはなにが起こっているのか知る人はない。APECのSMEサミット(私も出席していた)が開催されている昨日の成都で、360buy(京東商場)と中国の銀行カード協会であるUnionPay(銀聯)がオンライン決済とモバイル決済における戦略的提携を結んだことを発表した。我々はWeibo(微博)上でこのニュースを伝え、その投稿は数時間で650回リツイートされ140のコメントがついた。おそらく中国の大手電子商取引サイトがAlipayにノーを突きつけた初めてのケースだろう。

360buyのCEOであるLiu Qiangdong(劉強東)氏は、Alipayの要求する手数料に満足していなかったようだ。彼はよくAlipayの手数料は他の決済事業者の4倍近いと不満を漏らしており、360buyは結果として500万から600万人民元多く支払わなければならなかった。360buyの担当者によると360buy利用者の80パーセントは着払いを支払い方法として選んでおり、Alipayを決済に利用しているのは1から2パーセントにすぎなかったという。そのため支払い方法からAlipayをなくしても、360buyの利用者にはそれほど大きな問題にはならなかったというわけだ。

しかし、本当のところは我々の考えているよりも複雑かもしれない。中国版Yelpといわれる、Dianping(大衆点評)の副社長はWeibo上で事情通の友人に聞いたこととして、360buyとAlipayの仲違いの本当の理由は、Alipayが360buyの顧客データの記録をとり続けていることに不満だったということをコメントしている。

現在、360buyの決済方法ページにはUnionPayがAlipayの代わりに推奨決済方法になっている。360buyはUnionPayのMicroSDカードモバイル決済をモバイル電子商取引戦略に広く採用するつもりだ。

AlipayはUnionPayによって、その存在をウェブベース決済だけでなく、モバイル空間での決済方法でも深刻に脅かされているようだ。360buyはAlipayに最初にノーを突きつけたが、それに続くものも出てくるのではないか。

【via Technode】(@technodechina)

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