日本発モバイル向けメッセージアプリのLineが、ベトナムで100万ユーザを突破した。
世界中で1億人を超えるユーザを持ち、その半数以上が日本国外のユーザとなっている同サービスにとって、これは大きなマイルストーンだ。LineはWhatsappや中国のWeChatのように、東南アジアおよびグローバルでユーザ獲得の争いを繰り広げている多数のアプリのひとつ。
WeChatは最近、中越関係の緊張により現地のネットユーザから攻撃を受けるようになっており、ベトナム市場での評価を落としている。
そしてそれがおそらくユーザ数の伸びにも影響している。もう一方の競合である韓国のKakaoTalkはまだ参入したばかりで、いまだ大きなトラクションを得ていない。
以前聞いたところによると、KakaoTalkはベトナムでは15万ユーザにとどまっている。ベトナムにおいて、Lineの最大級の競合は、Viber、Whatsapp、そしてベトナム発のZaloの3つ、と見るのが妥当である。
ViberとWhatsappは1年以上にわたり、ベトナム語のテキストチャットを提供している。最初に動くことで、トップの座を獲得しようというのは納得できる。しかしアジアのメッセージアプリがローカライズされ、楽しいアニメーション付きのステッカーも出てくるようになり、欧米の見た目がつまらないメッセージアプリが市場を失い始めるのは時間の問題だった。
一方、現地ベトナム発のプレイヤーであるZaloは現在70万ユーザを獲得しており、なお成長している。来月には100万ユーザを突破するところを目にすることになるだろう。よって、この国ではZalo対Lineということになる。どちらが勝つのだろうか?
現時点では、私はLineに分があるように思う。良いデザインのステッカーがたくさんあるし、インターフェースもなめらかに動くからだ。Zaloにもすばらしい機能がいくつかあるが、UI/UXの面でキャッチアップしなければならない(先月、Retina用アイコンが導入された)。
しかし、現地サポートとクールな描画機能があるので、Lineの強力な競合である。Lineは幸先のよいスタートを切った。しかし私のひいき目かもしれないが、Zaloにも十分巻き返すチャンスはあると思う。
注:私はWhatsappとZaloを最もよく使っている。前はViberを使っていたが、通知をオンにしないと使えないのが気に食わなかった。いちいち通知に気を取られたくはない。ただバッジ型のアイコンがあればいいのだ。
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