KOMPEITO(コンペイトウ)が都内中心部のオフィスを対象に、置き野菜サービス「OFFICE DE YASAI」を正式ローンチ

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東京のスタートアップ KOMPEITO(コンペイトウ)は今日、オフィス配置型の従業員向け置き野菜サービス「OFFICE DE YASAI(オフィス・デ・ヤサイ)」の正式ローンチを発表した。これは言わば、置き菓子の「オフィスグリコ」の野菜版で、当面は東京都内の港区、渋谷区、新宿区、品川区、千代田区、中央区を対象にサービスを提供する。なお、期間内に消費されなかった野菜を回収しない、農家からの直送買い切り型サービスであれば、全国への配送も可能だ。

このサービスでは、契約したオフィスに小型の冷蔵庫が備え付けられ、週に一度(現状では毎週月曜日)、KOMPEITO のスタッフが手軽に食べられる野菜パックを装填する。オフィスの従業員は勤務時間の合間など、小腹が空いたときに、100円か200円で野菜パックを購入することができ、代金は冷蔵庫敷設のコインボックスに入れるしくみだ。

ユーザには消費した野菜代金以外の費用は発生せず、消費されなかった野菜は次回装填時に回収される。企業によっては、「OFFICE DE YASAI」を福利厚生の一環として位置づけており、この場合、企業が商品の代金を負担するので、社員は支払う必要がない。

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OFFICE DE YASAI の小型冷蔵庫。写真は KOMPEITO オフィスの冷蔵庫なので野菜が多め。

KOMPEITO を立ち上げた CEO の川岸亮造氏と渡邉瞬氏は以前、大手の経営コンサルティング・ファームで第一次産業向けの経営コンサルティングに従事していた。しかし、農業においては経営単位が小規模で、農家にコンサルティングを提供するよりも、農家の収入を増やす事業を立ち上げた方が効果的だと考え、KOMPEITO を設立した。

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KOMPEITO CEO 川岸亮造氏

農業界はこれからの十年で大きく変わると思っています。いいものを作っている中小の農家はもっと報われるべき。

我々が新しいサービスを立ち上げるにあたって、一般的な販売方法をとっても、価格が八百屋やスーパーと比べられるだけで、商品を差別化することは難しい。そこで有機農法など農家がこだわって生産した野菜の消費機会を、食事とは別の形で創出したわけです。

農家が生産する野菜の中には、形や大きさが規格外であるため、通常の流通には乗らないものもある。これまでは、この種類の農産物は廃棄するか農家が自家消費するしか方法が無かった。しかし、例えば、一般的な流通規格より少し小さなジャガイモも、オフィスで小腹を満たすジャガバターにするのであれば、むしろ好都合だったりする。農家にとっては、OFFICE DE YASAI に野菜を供給することで、追加的な収入が得られるというわけだ。

KOMPEITO のスタッフが直接野菜を装填しにユーザのオフィスにやってくるため、この接触機会によって、ユーザのフィードバックが生産者に届きやすい、というメリットもある。

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OFFICE DE YASAI で購入できる商品(一部)。
麦わら帽子を被ったスタッフが、週に一度、オフィスの冷蔵庫に新鮮な野菜を運んで来てくれる。

OFFICE DE YASAI は昨年11月にクローズドベータの形でサービスが開始され、この数ヶ月間、都心部のスタートアップ、大手インターネット企業、外資系企業、コワーキング・スペースなどでユーザの反応を探ってきた。特にIT業界に絞ってユーザを集めたわけですが、「結果的に、スタートアップや外資系企業からの反応がよく、おそらく、社員にアーリーアダプターが多いからではないか」(川岸氏)と、ユーザ分布の背景を分析している。

農産物の直送サービスは、NTTドコモの らでぃっしゅぼーや や生協系のパルシステムなど、これまでにもいくつかの事例があるが、スタートアップが新規参入するには、商品を購入してくれる消費者コミュニティの形成や、個別配送の配送費用が大きなボトルネックになるのだという。おそらく、オフィスおかんbento.jp なども、オフィスでの消費機会をターゲットにすることで、同様の問題をクリアしようとしているのだろう。

KOMPEITO は当初、野菜宅配で B2C のサービスを企画していたが、これらの問題点を回避すべく、まずは OFFICE DE YASAI として B2B のサービスを立ち上げ、将来、B2C のサービスの開発にも着手したいとしている。