Orange Fab Asiaが日韓台などのスタートアップが集結する第2期デモデイを開催、フランス経済相も来訪

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2014.11.26

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フランスのテレコム会社 Orange が展開する東アジア地域向けのインキューベーション・プログラム「Orange Fab Asia」は25日、東京都内でデモデイイベントを開催した。Orange Fab Asia は日本、韓国、台湾をアジアにしたインキュベーション・プログラムで今回プログラムの第2期を迎えるが、前出の3カ国以外にフランスやポーランドからもスタートアップ22社、Bpifrance(フランス政府主導の投資銀行)/Ubifrance(フランス大使館企業振興部)の推薦による13社が参加した。

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この日は、フランス経済相のEmmanuel Macron 氏や、Orange CEO の Stephane Richard 氏らも会場を訪れていて、第1期のデモデイと比べてみてもわかるように、今回のイベントはかなり鳴り物入りだったようだ。パリのスタートアップ・ハブであるシリコン・サンティエは、インキュベータ NUMA(旧 Le Camping)を中心に民間主導によるエコシステムが形成されているが、Orange Fab 周辺は政府や大企業を中心とした支援体制が組まれているようだ。Orange はグループ内に Iris Capital というVCを保有しており、日本のスタートアップでは、クラウドソーシング翻訳の Gengo が同社から投資を受けている

参加した総勢35社すべてをここで伝えることは難しいため、今回は Tokyo Season 2(第2バッチの東京チャプターからの選出チーム)をピックアップしてお伝えしたい。

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ユークリッドラボ

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ユークリッドラボの Spectee は、ソーシャルメディアからイベントや事件に関する情報を集めるサービスだ。THE BRIDGE では最近、CEO の村上建治郎氏への独占インタビューを実施しているので、詳しくはそちらをチェックしてもらえるとよいだろう。

Eyes, Japan

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読者にとっては、「FUKUSHIMA Wheel」というプロダクト名の方が聞き覚えがあるかもしれない。環境センサー・LED広告を装備した自転車によるIoTだ。車輪のリムの部分にLED広告を表示することで広告料を獲得する。また、GPSとの連動により、自転車走行中の地域の気温、湿度、二酸化炭素量、放射線量などを収集することができる。彼らは、昨年10月の第6回 SF Japan Night にも参加していた。

Ikkyo Technology

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ディープラーニングによる画像検索API「Categorific」を開発。画像レコメンドエンジンにより、UX を改善してコンテンツを探しやすい環境をユーザに提供する。THE BRIDGE では以前取材をしているので、詳細はこの記事を読んでほしい。

Repro

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モバイルアプリ・デベロッパ向けの動画アナリティクスツール。Repro の SDK をアプリに組み込むことで、ユーザが画面をどのように操作したかを記録し、デベロッパはダッシュボード上で動画の形でその動きを確認できる。CTO の三木明氏によれば、動画を動画のままではなく、連続した静止画としてクラウドに送信することで、回線帯域の細い地域でも比較的容易にデータをアップロードできるよう工夫しているとのこと。CEO の平田祐介氏によれば、今後、アメリカなどへの市場展開を検討しているようだ。

Mobilous

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Mobilous の AppExe(「アペックス」と読む)は、プログラマでなくてもデザイナーが GUI で操作でき、Android / iOS / Windows Mobile 向けのモバイルアプリが開発できるクラウドサービス。コードは一切ブラックボックスになっていて、見た目の動きを操作するだけで、Google Play や iTunes AppStore にそのまま登録可能な、コンパイル済のファイルとして出力が提供される。アシアルの Monaca などともコンセプトは似ているが、CEO の宮田明氏によれば、HTML5 を使わないネイティブアプリとして出力されるのが最大の差別化要素ということだ。


今回のデモデイでは、Air Liquide(フランスのガス会社)、EDF(フランスの電気会社)、ソニー、Thales(フランスの航空電機メーカー)、Veolia(フランスのウォータービジネス会社)、電通、大和ハウス、Alcatel-Lucent といった日仏の各種産業分野における大企業が Orange Fab Asia のパートナーとして参画することが発表された。

Orange Fab Asia 第3期のバッチへの参加募集は11月26日から開始され、1月26日で締め切られる予定だ。アジアはもとより、フランスを中心とするヨーロッパ圏への進出を模索するスタートアップは、この機会への参加を検討してみるとよいだろう。

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左から2人目が、起業家らの説明に聞き入るフランス経済相 Emmanuel Macron 氏。
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Orange CEO Stephane Richard 氏が、Orange Fab Asia への期待を講演。

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