
Photo credit: Wikipedia.
Rocket Internet のオンライン・マーケットプレイス「Kaymu」は、フィリピンとカンボジアでまもなくシャットダウンする。カンボジアでの閉鎖は、同社サイトへの投稿で発表された。
10月7日午後5時15分更新:本稿初出時、Kaymu はミャンマーでの運用を停止すると誤って記述していた。ミャンマーでのサービスは、同じく Rocket Internet が運用し、スタッフメンバーも移籍する形で e コマースストアの Shop に統合されている。訂正しお詫びします。
Kaymu のホームページによれば、現在のサービスは、バングラデシュ、パキスタン、スリランカ、ネパール、サウジアラビアで提供さている。
Kaymu の共同創業者でマネージングディレクターの Niroshan Balasubramaniam 氏は2015年9月、Tech in Asia に対し、同社は、小売業が分散していて、大きなショッピングモールや小売大手のいない国々への進出を目指している、と語っていた。
新興諸国の中間層は、消費欲求が満たされておらず、貪欲なまま放置されている。
カンボジアの Kaymu には36人の社員がいて1.2万件の商品を掲出している。ミャンマーやフィリピンの Kaymu についての数字は公表されていない。

アジアで規模縮小に動く Rocket Internet
6月に、Rocket Internet は、アジア各地でサービスを提供してきた、相互に補完関係にある e コマースストア Daraz と Kaymu を統合し、その運用をパキスタンに集約すると発表していた。
Daraz は、売り手が商品の出自を保証できる製品のみを扱う Lazada に似て、「管理されたマーケットプレイス」として運用されている。Kaymu のモデルは異なり、出展企業は自由に商品を掲出し、(マーケットプレイスを経由せず)消費者から直接注文を受け付ける。Kaymu は独自の配送システムは持たず、オリジナル商品のみに特化している。
Crunchbase によれば、Kaymu は2013年に行ったシード資金調達のみで生き続けているが、Daraz は昨年、シリーズAラウンドで5,500万ドルを調達している。
Rocket Internet は、今年上半期で、傘下にある投資先スタートアップの損失合計が7億ドルに上ると発表した。Tech in Asia は Rocket Internet にコメントを求めており、回答が得られ次第、本稿を更新する。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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