ヨーロッパ市場でも通用するかもしれない、東南アジアの人工知能スタートアップ3選【ゲスト寄稿】

mark-bivens_portrait本稿は、パリと東京を拠点に世界各地のスタートアップへの投資を行っているベンチャー・キャピタリスト Mark Bivens によるものだ。英語によるオリジナル原稿は、THE BRIDGE 英語版に掲載している。(過去の寄稿

This guest post is authored by Paris- / Tokyo-based venture capitalist Mark Bivens. The original English article is available here on The Bridge English edition.


この前の金曜日、私は、香港を拠点とする人工知能スタートアップ特化型アクセラレータ Zeroth.ai の最新バッチのピッチデイの、リモートウェブキャストに参加する機会を得た。

このイベントについては、THE BRIDGE 上でより包括的なレポートが掲載されると思うが、それとは対照的に、私はヨーロッパ市場でも合致するかもしれないと感じた人工知能スタートアップ3社について言及しようと思う。

Rocco.ai – 人工知能によるソーシャルメディアマネージャーだ。Rocco の売りは、多くのプラットフォームが飽和状態にある環境において、数多くのソーシャルメディア・キャンペーンの管理の手間を向上できることにある。使ってみる価値がありそうだ。しかし、私は既に他のキラーアプリのことを思い出していた。そのアプリは、Rocco のボットを多くの南ヨーロッパのビジネス環境に共通する、生産性を阻害する数知れないミーティングで苦しめるかもしれない。

Impress.ai – 人工知能による雇用主向け採用候補者スクリーニングツール。ヨーロッパの強みの一つは、職探しをする人々の多様性にある。失業率が高い国々では、採用担当マネージャーは、数多く寄せられる履歴書の山に溺れている。Impress.ai のツールは、こういった採用プロセスの最適化の助けになると感じた。この種のボットに対するオープンな質問の一つとして挙げられるのは、人間の持っている偏った考えが、人間が作る人工知能ツールに反映されないように、どう保証できるかということだ。

Sero.ai – ディープラーニングを使って、田んぼの米収穫高を改善するアプリだ。育てている米に使う殺虫剤、肥料、水、エネルギーの使用量を最適化するために、農家はスマートフォンを使い田んぼの写真を撮影することで、リアルタイムで人工知能による分析と病気の診断ができる。ここから感じたのは、ぶどう畑に使える似たようなアプリは存在するか、ということだ。そうすれば、虫食い対策について人工知能が教えてくれることで、ぶどう農家は殺虫剤の使用を最小限に抑えられるかもしれない。あるいは、収穫時期も最適化できるかもしれない。フランス、イタリア、あるいは、ドイツの主要なワイン生産地域から生まれたスタートアップなら、この分野で通用するものを作れるように思う。

これまでに書いた予測記事でも述べてきたように、私は2017年が人工知能アプリの導入でブレイクする年になると考えている。つまりそれは、人工知能スタートアップが、消費者認識のキャズムを超えて人工知能をもたらすべく、期待管理やソーシャルエンジニアリングのプロセスを習得し始めたということだ。これは、投資家の立場から言って、私を非常に興奮させてくれる事実だ。

ちなみに、東京で人工知能関連の起業家が集う、私のお気に入りの場所は、原宿の Deus Ex Machina だ。自然の流れでそう名付けられた(ラテン語で「機械から現れた神」の意)この店は、カフェの機能を持ったサーフショップとも言えるし、または、サーフショップの機能を持ったカフェとも言える。

もし、あなたが人工知能に感謝するなら(あるいは、人の手によって淹れられた、バランスのよいジブラルタルコーヒーに感謝するなら)、Deus に立ち寄ってみる価値があるだろう。あなたが私にそこで会うことがあれば、私はおそらくそこで人工知能関連の起業家に会っていると思うので、自己紹介してほしい。しかし、Deus の店員は私をカリフォルニアのサーファーだと思っているので、そこでは VC として追い出さないでほしい。

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