Graffity、3タイトル目となるARアプリ「ペチャバト」を正式リリース——エンジェル投資家らから8,000万円の調達も明らかに

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東京を拠点とする AR(拡張現実)スタートアップの Graffity は12日、AR を使ったシューティングバトルゲーム「ペチャバト」をリリースした。AppStore からダウンロードし、iPhone など iOS で利用可能だ。

ペチャバトは、最大4人までが同時に楽しめる AR シューティングアプリ。アプリを立ち上げた際に、互いの iPhone を向けて相対位置関係を認識させることで、雪合戦やドッヂボールのようなシューティング体験を楽しむことができる。アプリでは ARKit 2.0 の提供する機能により、カメラとセンサ情報を元に 3D 空間内での相対位置関係を把握しゲームができる仕掛けだ。

ペチャバトはβ版として1週間ほど前にリリースし、高校生や大学生が友人同士で授業の合間の休憩時間などに使うユースケースを想定。すでに1万件を超えるバトルが行われていて、平日の休憩時間のみならず、朝・深夜・休日など家族でも楽しんでいる可能性があることがわかったのだという。

AR を使ってユーザ同士が対話的に楽しめるゲームとしては、Pokemon GO で知られる Niantic がビームを撃ちあえる新感覚ARゲーム「Neon(コードネームであり正式名称ではない)」を開発している。こちらは、同社独自の「リアルタイム AR テクノロジー」を使ってユーザ同士の相対位置関係を把握する技術がベースとなっている。ペチャバトは独自技術ではなく ARKit 2.0 を使っているが、アプリをローンチした際の相対位置関係の把握を短時間で終わらせる仕組みを取り入れ、UX を最適化しているとのことだ。

Graffity は2017年7月、AR を使って人と人とのコミュニケーションを変革させることをビジョンに掲げ設立された。AR アプリとしては先駆者である「セカイカメラ」に大きな影響を受けている。これまでに、空間に落書きができるアプリ「Graffity」やアバターを置ける「Pemoji」などを発表。これらのアプリは国外でも一定の反響はあったものの、遠隔ユーザ同士での異なる空間を共有しており、AR 本来の定義である同じ現実環境の視覚的拡張にはなっていない。AR アプリの本質を追求した結果、ペチャバトの開発に至った。

ペチャバトのビジネスモデルとしては、バーチャルアイテム販売や称号獲得などのユーザ課金と広告収入によるモデルが考えられるが、想定ユーザが若年層ということもあり、当面は広告モデルに力を入れるという。当初は動画広告などから始め、いずれは AR に最適化された広告の導入を目指す。現在は iOS のみの対応だが、2019年中には Android への対応や、ノンバーバルなアプリの強みを生かして海外展開も視野に入れる。

なお今回のペチャバトのリリースとあわせ、Graffity は今年4月、8,000万円を資金調達を実施していたことを明らかにしていた。ラウンドはプレシリーズ A で、参加したのは、國光宏尚氏(gumi 代表取締役)、佐藤裕介氏(ヘイ 代表取締役)、古川健介氏(nanapi 創業者)、中川綾太郎氏(ペロリ 創業者)、伊藤将雄氏(ユーザーローカル 代表取締役)、大冨智弘氏(ティルス 代表取締役)、名前非開示のエンジェル2名とVC1社。

同社は2017年、Tokyo VR Startups(TVS、現在は TXS=Tokyo XR Startups)のインキュベーションプログラム第3期に採択されており、これを契機として、國光宏尚氏、TVS などからシードラウンドで3,000万円を資金調達している。今回明らかになった調達と合わせ、累積調達金額は1億1,000万円。

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