KDDI∞Laboが2年ぶりとなるデモデイを開催、5Gをテーマに7社が成果を披露ーーAI技術開発のアラヤが大賞、「食べチョク」が聴衆賞を獲得

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KDDIは26日、ヒカリエで第12期を迎えた KDDI ∞ Labo のデモデイを開催した。2年ぶりの開催となったデモデイは「MUGENLABO DAY 2019」としてリニューアル、ピッチセッション、オープンイノベーションのセッション(協創パートナーやサポーターとの協業マッチング)、ブース展示とネットワーキングの3部構成で展開された。時節柄、今回のプログラムでは 5G 技術で可能性が広がるビジネスやサービスが多く扱われた。

32社となったパートナーと協力してプログラムを終えたファイナリストのうち、オーディエンス賞は「食べチョク」のビビッドガーデンが獲得、最優秀賞に輝いたのは深層学習・機械学習のアルゴリズム開発、システム開発のアラヤとなった。以下に各社のプレゼンテーションをまとめる。

審査員は以下の方々が務めた。

  • 塚田俊文氏(KDDI 新規ビジネス推進本部長)
  • 百合本安彦氏(グローバル・ブレイン 代表取締役)
  • 伊藤洋一氏(ヤフーアカデミア学長、KDDI ∞ Labo 社外アドバイザー)
  • 江幡智広氏(Mediba 代表取締役)
  • 赤坂優氏(エウレカ ファウンダー、エンジェル投資家)

【KDDI ∞ LABO 賞】アラヤ

アラヤは、深層学習・機械学習のアルゴリズム開発、アルゴリズムを応用したシステム開発を行なっている。現在は、産業界への AI 導入、エッジデバイスの開発、デバイス自律化の開発にフォーカス。

KDDI ∞ Labo では、エッジデバイスの開発で全身 VTuber カメラの開発(ディープラーニングを使っていても、スムーズに動作できるようにする技術)、デバイス自律化の開発では、巡回ドローンが不審者を捕捉しながら自動追尾する実験を行った。

【オーディエンス賞】食べチョク by ビビッドガーデン

ビビッドガーデンの「食べチョク」は、オンラインで農家から朝採り野菜を直接販売してもらえるサービス。既存の農業流通ルートでは、中間業者の介在によ利益が圧迫される上、こだわった野菜であれ、量産され野菜であれ、価格が一律化されてしまう短所がある。食べチョクでは農家からの直販により、農家の野菜部門の利益が3倍になるケースもあったという。

既存の農作物直販サービスでは集荷場を介すため収穫から配達まで数日間かかってしまうが、食べチョクでは畑から直接発送されるため、収穫から1日以内に届けられるという。農家とユーザが直接コミュニケーションできることも特徴。現在、全国300農家が登録している。KDDI ∞ Labo を通じて、農家データベースを大丸松坂屋と連携、社内販売やライブコマースアプリ「CHECK」を使った農作物販売などを実施した。

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Palette IoT by momo

あらゆる産業分野においては、IoT の導入により、業務が効率化できたり、事故を予防できたりする効果が期待できる。momo は、センサー、開発、量産までを一気通貫で提供できる汎用プラットフォーム「Palette IoT」を開発している。今回は、1ヶ月をかけて JA と農業用 IoT ソリューションの開発に成功、JA が現在使用しているソリューションを10分の1に置き換えることができたという。

JA とは今後、取得したデータをもとに融資や保険サービスの開発を模索。また、KDDI とは国際物流をトラッキングするプロジェクトが進行しているなど、中小企業などと20を超えるプロジェクトが進行しているという。

e-Pod Digital by TAAS

TAAS は、オフィスなどで不要になったチラシや紙を回収、返戻品としてノート、メモ帳、トイレットペーパーなどがもらえるサービス「e-Pod(イーポッド)」を提供している。デジタルサイネージを2枚入れた機密回収ボックス「e-Pod Digital」を開発し、企業に設置。広告モデルにより不要紙の回収を無料で提供するサービスを始めた。サイネージには企業の社内情報も表示できる。

複数社と提携しているが、特に今回は、電通とはフィロソフィーのブランティングとマーケティングツール・販促ツールで支援を得たほか、アマナとは広告の空き枠を活用したビジュアルコンテンツの配給を受けた。直近の2ヶ月間で121社から利用申込があったという。今後1年間で、1,000社に導入していきたいとしている。

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YAMAP by ヤマップ

ヤマップは、携帯電話の電波が届かない山奥でも、現在地がわかる山登りのためのアプリ「YAMAP」を開発。山登りはもとより、スキー、釣り、キャンプなど、アウトドア全般のフリークに、遭難を防止できる安全な登山環境を提供する。

KDDI とは、LPWA(Low-Power Wide Area)を使って登山状況をトラッキングする実証実験を行った。また、KDDI、ウェザーニューズ、御殿場市とは、富士山でドローンを使った山岳救助の実証実験を実施。山岳救助サービスについては、今年の夏に運用を開始できるよう調整中とのこと。

ヤマップ関連記事一覧

Telexistence

Telexistence は、遠隔存在技術を活用したロボティクス・AIの開発とサービス提供している。現在は、遠距離で移動コストが高い分野(例えば、旅行や宇宙空間での単純動作や労働作業)、労働集約的で不定形な業務を代行する分野(例えば、コンビニなどで商品を陳列する動作など。多品種であるためロボット完全自動化が難しい)など。

KDDI および JTB とは、東京から離れた小笠原諸島にロボットを置いての、遠隔操作ロボットの実証実験を実施。また、KDDI とは、49関節(手だけで13関節)備えたテレイグジスタンスのロボットの動作柔軟性を生かし、モノを掴むなど身体を拡張する実証実験を実施した。

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Neutrans Biz by Synamon

Synamon が提供する VR サービス「Neutrans Biz」は、ビジネスに特化して VR でしかできないコミュニケーション環境を提供する。具体的には、なかなか会えない人に会える機会を作ったり、過去の空間を再現したりできるメリットがあるという。

KDDI など KDDI ∞ Labo に参加する事業共創パートナーとサポーターの29社327人がサービスを体験し、その95%がビジネスに使えると回答したという。クロスマーケティングはグループインタビュー、三井不動産はコワーキング、KDDI は社員研修に応用できると回答。4月には新バージョンをローンチ予定。また、KDDI Open Innovation Fund 3号(KDDI とグローバル・ブレインが運営)と三井不動産の 31 Ventures のファンドから出資を受けたことも明らかになった。

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