【國光宏尚】Facebookを占う3つのキーワード「Private」「Encryption(暗号化)」「Interoperability(相互運用性)」ーーF8で感じた“コミュニケーションの変化”

by ゲストライター ゲストライター on 2019.5.2

編集部注:本稿はgumiの代表取締役会長、國光宏尚氏による寄稿。先日開催されたFacebookの開発者向けカンファレンス「F8」に関する同氏の視点を語ってもらった

現地時間で4月30日に毎年恒例のFacebook年次開発者向けカンファレンス「F8」が開催されました。これについて所感を寄稿します。

まず、ザッカーバーグがFacebookとインスタ(Instagram)、WhatsAppなどを統合させようとしているとの報道が出回っていましたけど、これはややミスリーディングだと思います。

元々、Facebookやインスタなどはパブリックな場所(タイムライン)でのやり取りが中心でしたが、今はプライベートな場所(メッセージングやストーリー、グループ)でのやり取りに移行が進んでいます。このような経緯の中、重要な情報が分散してコミュニケーションが取りづらくなってきたので、それをまとめる場所が必要になりました。

さらにコミュニケーションの場所だけでなく、今は別々のアプリに分散してしまってますから、それを実現するためには各アプリ間での「Interoperability(相互運用性)」も必要になります。

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F8におけるマーク・ザッカーバーグ氏のプレゼンテーション

また、同時にそれぞれのアプリでのユースケースが違っているため、いきなり相互運用を可能にするとプライバシーの心配などでユーザーが不安がる可能性が高くなるという課題もでてきます。なので、その前に「Encryption(暗号化)」を進めてプライベートな情報の交換に対する不安感を取り除くことも求められます。

この一連の動き、実はFacebookがフィードを導入した時に似ているんです。

元々、色んな場所に分散してた情報のアップデートをタイムラインのフィードに集約したのはご存知の通りです。しかし、既に公開されてる情報だけをアグリゲートして表示させただけだったので、プライバシーに対する懸念が出まくって、結果、その対応に追われることになったのも多くが知るところだと思います。

今回の動きはそこからかなり学んでいると感じました。つまりまとめるとこういうことです。

  • 情報の共有がより「Private」になってきてアップデートが分散化される
  • アプリ間の「Interoperability(相互運用性)」が必須になる
  • いきなりやるとプライバシーでの懸念が出るのが必然なので、その前に「Encryption(暗号化)」を徹底させる

Facebookの躍進のポイントはザッカーバーグが周りの批判を恐れずにフィードを導入したことです。その時と同じ景色が彼には見えてきてるのだと思います。

今後の予想として、全てのアプリのアグリゲートフィードのボタンか、もしくはそれ専用のアプリが早晩出てくると思います。今回の対応がプライバシー問題で叩かれる中での必死の対応との声がありますがそれは全くの勘違いです。

客観的なデータからユーザーがパブリックでのやり取りからプライベートでのやり取りへ移行していることが明らかになったので、そのことへの対策だと思います。これが一番大きな発表でした。

その他に何度か重点的に出てきてたのが、「自分のロケーション情報の共有」「ペイメント」「B2Bソリューション」この辺が次の強化ポイントになってきそうです。

もちろんOculus Quest(5月21日発売)はもう一つの大きな発表です。会場の全員に無料で配ったのはビックリした!(笑。Facebookの本気度が伝わりました!

編集部注:冒頭の動画はThe VergeによるF8のYouTube編集動画。端的に内容がまとまっているので参考に掲載しております。

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