Luckin Coffee(瑞幸咖啡)の失速とコロナ禍で浮上する「中国スターバックス」、Sequoia China(紅杉資本)とタッグ

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CC0 1.0 Universal via Pxhere

ピックアップ:Starbucks says in partnership with Sequoia Capital China for investments

ニュースサマリー:スターバックス(星巴克)は4月26日、著名VCである Sequoia Capital China(紅杉資本)と戦略的パートナシップを結ぶとを発表した。このパートナシップは、中国国内におけるリテールマーケットプレイスを中心とした最新テクノロジーへの共同出資を実施するのが目的だ。

ロイター通信によれば、同社は新型コロナウイルスの影響で、現在アメリカにおける店舗の約半数を休業しているという。

話題のポイント:スターバックスといえば「サードプレイス」というキーワードの元、自宅とオフィスに加えて「くつろぎの場」をフィジカルに提供するカルチャーを今まで創り上げてきました。これに関しては同社ホームページでも以下のように伝えています。

ペーパーカップやタンブラーを手に街を歩くスタイルや、家でも職場でもない「サードプレイス」の提案など、時代ごとの空気をつぶさに感じ取りながら、新たな価値を生み出し、文化を育んできました。

こうした「サードプレイス」的概念に挑戦姿勢を見せたのが、まさに Luckin Coffee でした。

中国におけるカフェ市場は良くも悪くも、Luckin Coffee(瑞幸咖啡)の話題で持ちきりでした。以前報じたように、Luckin Coffee の中国における2019年末時点の店舗数は既に4,500軒を越えており、スターバックスの店舗数3,600軒を3割ほど上回ります。同社は顧客のビッグデータを基に、パーソナライズ化させたサービスとシームレスな体験を提供し、カフェにおける「行列」をなくすなど「テクノロジー」を背景に急激な成長を遂げたとされていたわけです。

しかし同社は、4月初旬に報道されたように、売り上げの水増し会計が内部告発され株価の大幅な急落など窮地に立たされることになりました。

一方のスターバックスも新型コロナウイルスにより、数多くの同社店舗は現在クローズまたはデリバリー限定へ半強制的にしシフトしています。同社アプリや、UberEatsを通した注文と店頭受取のみの対応なため、「サードプレイス」の価値提供は完全にストップを余儀なくされています。

北京にある「Starbucks Now(啡快)」対応店舗
Image credit: Starbucks(星巴克)

このLuckin Coffee の意図しないタイミングでの急落、さらには新型コロナウイルスによる「サードプレイス」の根本的な変革タイミングの重なり。実はスターバックスこそ、新型コロナウイルス流行によって、最も大きなトランスフォーメーションを遂げることになる最初の一社となるかもしれません。

もちろんスタバも、絶対的「店舗」の信者ではなく自社アプリを通したピックアップサービスやデリバリーも以前から積極的な取り組みをしてきています。特に、昨年7月には中国において同社フラッグシップモデルとなるシームレス体験・デリバリー事業に特化した店舗「Starbucks Now(啡快)」といった取り組みも始めていたところです。

Image credit: UberEats

また、仮に数年以内に世界情勢が回復したとしても、新型コロナウイルス以前・以後における「サードプレイス」の定義は変えざるをえないのではないかなと思います。そうした面でも、キャッシュレスや最先端テクノロジーが既に街に溶け込む中国でのR&Dは重要なポイントなのでしょう。

via Reuters

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