Bloomberg に語った消息筋によると、Alibaba(阿里巴巴)と同社傘下の金融会社 Ant Financial(螞蟻金融)は、中国を代表するフードデリバリースタートアップ Ele.me(餓了麼)に対する少なくとも10億米ドルの調達ラウンドで、リードインベスターを務めるべく交渉中とのことだ。
この件に詳しい人々の発言を引用する形で、この新しい資金調達により、Ele.me の評価額は55億〜60億米ドルに達し、Tencent(騰訊)の支援を受ける競合 Meituan Dianping(美団-点評)との戦いを支援することになるだろうと Bloomberg は伝えている。
市場の憶測にはコメントしない。
Alibaba のスポークスマンは、Tech in Asia にこのように語った。Ant Financial はコメントを拒否した。
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この業界はほどなく、Meituan を支援する Alibaba と Dianping を支援する Tencentの代理戦争となった。しかし、Meituan-Dianping となって平静を取り戻した後、この戦いは再燃することとなった。今回の Ele.me と Meituan-Dianping の戦いだ。
両社とも、Tencent 帝国および Alibaba 帝国にとって重要な存在である。特に Ele.me も Meituan-Dianping もそれぞれ、Tencent および Ant Financial のモバイル決済戦略に適合している。これらの戦略の中で、Tencent や Ant Financial は共に、スマートフォンを使ったオンラインサービス、P2P 決済、ブリック・アンド・モルタル事業者での購入を手がけている。Meituan-Dianping および Ele.me への出資により、2つのテック巨人はフードデリバリアプリに自社のデジタルウォレットを埋め込むことが可能になり、顧客に関する取引データを収集することが可能になる。
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【via Tech in Asia】 @techinasia
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