THE BRIDGE

タグ RISEConf

RISE 2019のスタートアップコンペティション「PITCH」の優勝は、海運コンテナ貨物管理を最適化する「Haulio」が獲得 #RISEConf

SHARE:

本稿は、RISE 2019 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。 7月9〜11日の3日間、ワンチャイ(湾仔)の Hong Kong Convention and Exhibition Centre(香港会議展覧中心)をメイン会場に、スタートアップカンファレンス RISE 2019 が開催されている。 アジア各国・地域から集まったスタートアップがしのぎを削るスタートアップ…

本稿は、RISE 2019 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。

7月9〜11日の3日間、ワンチャイ(湾仔)の Hong Kong Convention and Exhibition Centre(香港会議展覧中心)をメイン会場に、スタートアップカンファレンス RISE 2019 が開催されている。

アジア各国・地域から集まったスタートアップがしのぎを削るスタートアップ・コンペティション「PITCH」には80社が参加、9日と10日の2日間にわたって予選が行われ、決勝では上位3社にまで絞られた。

審査員による審査の結果、優勝はシンガポールのスタートアップで、海運コンテナ貨物管理を最適化する「Haulio」が獲得した。

PITCH 決勝の審査員を務めたのは次の方々。

  • Arthur Hu 氏 – SVP & CIO, Lenovo Group(聯想集団)
  • Helen Wong(黄佩華)氏 – Partner, Qiming Venture Partners(啟明創投)
  • Guy Mills 氏 – CEO, Manulife Hong Kong

【優勝】Haulio(シンガポール)

物流全体量の約9割はコンテナで運ばれているが、コンテナを持つ大手海運会社と、コンテナを地上運搬する牽引業者は分断されていて、実際のところ利用されていないコンテナは多い。コンテナ牽引に利用できるトラックが一社当たり数台しかない、など、牽引業者には零細なところが多いこともその一因だ。

Haulio は、この海運会社と牽引業者をマッチングするプラットフォームで、コンテナの牽引需要に対して、そのスケジュールでで手の空いている牽引業者をアサインすることができる。CEO の実家が30年間にわたり物流事業を営んできたこともあり、この業界のニッチな需要に精通していることがチームの強み。Haulio のサービスを開始した2017年からの2年間で、シンガポールのコンテナ牽引市場の80%を獲得した。

これまでに15万TEU(TEU はコンテナ扱量を扱う単位で、1TEUが20フィートコンテナ換算を表す)を取り扱っている。シードラウンドで、シンガポールの港湾会社 PSA International の CVC である PSA Unboxed、500 Startups、Quest Ventures、運送会社 ComfortDelGro などから80万3,000米ドルを資金調達済。世界展開に向け提携できる企業を求めている。

【準優勝】Booqed(香港)

Booqed は、保証金などを必要とせず、月や週単位はもちろん、時間や分単位でもオフィススペースを借りられるサービス。市中にあるオフィススペースの使われていない時間帯を、フレキシブルにオフィスを使いたいユーザとマッチングする。仲介した取引に対して、Booqed はユーザがスペースオーナーに支払った金額の15%を受け取る。

ここまで聞く限りでは、すでに世界中に多くあるスペースのオンデマンド型マッチングマーケットプレイスに思えるが、Booqed が面白いのはスペースの供給側に WeWork などのコワーキングスペース業者も含んでいることだ。コワーキングスペース事業者は、一時的に空いているスペースのマネタイズや、中長期利用する可能性がある潜在ユーザにアクセスできるメリットを期待しているんだろう。

現在の取扱高は月間55,000米ドル。営業戦略としては会議需要の取込から着手し、次第にサービスを展開する都市を増やし、カンファレンスやイベント需要なども取り扱えるようにしたいとしている。

【準優勝】Presso(アメリカ)

Presso は、自動販売機型またはキオスク型のドライクリーニングマシンだ。急いでいる時などに Y シャツをセットすると、5分間で洗浄、汗や臭いやバクテリアの除去・分解、スチーム、プレスなどを完了する。ビジネス旅行者などは、ホテルでクリーニングに出すと出来上がりが数日後になるので依頼を躊躇してしまいがちだが、Presso なら数分間で出来上がるので需要にマッチすると考えた。

エコノミー型のビジネスホテル、空港、オフィスビルなどへの設置などを想定しており、昨年には、Hampton by Hilton Hotels や Courtyard by Marriott などで6件のパイロット実験を完了済。今年は複数の LOI(契約締結)を目指す。これまでに、Y Startup School、HAX、SOSV などからシード資金を調達している。

----------[AD]----------

香港RISE 2019、2日目のまとめ——中国インターネットレポート、ソーシャルロボット、DiDi(滴滴出行)の日本向けローカリゼーションなど #RISEConf

SHARE:

本稿は、RISE 2019 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。 香港 RISE も2日目。何回目からかは忘れたが、ここ数年で定番化した人気コンテンツの一つに「中国インターネットレポート」がある。このレポートは、香港の地元紙 South China Morning Post とその姉妹サイトである Abacus と、以前は 500 Startups のパートナーで、今春…

本稿は、RISE 2019 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。

香港 RISE も2日目。何回目からかは忘れたが、ここ数年で定番化した人気コンテンツの一つに「中国インターネットレポート」がある。このレポートは、香港の地元紙 South China Morning Post とその姉妹サイトである Abacus と、以前は 500 Startups のパートナーで、今春ブロックチェーン特化 VC の Proof of Capital を立ち上げた Edith Yeung 氏らが毎年更新している。

100ページ上からなるこのレポートを要約すると、昨年から今年にかけての中国のインターネットトレンドはこうだ。

  • 昨年の大型 IPO は Xiaomi(小米)と China Tower(中国鉄塔)だった。今年期待されるのは、Tik Tok(抖音) が好調の ByteDance(字節跳動)短編動画アプリの Kuaishou(快手)か。
  • 中国のテック大手と言えば、これまで BAT(Baidu=百度、Alibaba=阿里巴巴、Tencent=騰訊)だったが、これからは TMD(Toutiao=今日頭条、Meituan-Dianping=美団点評、Didi=滴滴出行)にも注目。TMD は元々の基幹ビジネスをベースに、アプリをスーパーアプリ化してサービスを拡充しつつある。
  • AI は中国でもトレンド。特に、中国では、個人認識とサービスのパーソナライズ化の2つに用途は集約される。特に前者は、政府によって犯罪抑止や要注意人物の捕捉などに活用されるのが特徴的。
  • 5G が実装されるのは、世界的に見てもアジアで中国と韓国がかなり早いとされる。特に、広大な国土に広がる複数の大都市で 5G が実装されるのは中国が最初の市場となるため、5G ならではさまざまなユースケースが生まれることが期待される。
  • 欧米サービスのコピーキャットが多いとされてきた中国市場だが、現在では逆に中国のテクノロジーサービスが欧米にコピーされるようになりつつある。例えば、短編動画サービスや QR コード決済サービスは、欧米のテック大手が同様サービスをリリースしている。

DiDi(滴滴出行)のチーフセキュリティオフィサー(首席信息安全官)Zheng Bu(卜峥)氏は、Didi の世界展開の現状について報告。ここで面白い話が披露されていた。日本でも一部地域で DiDi が使えるようになっているが、基本的に DiDi が契約しているタクシーが配車される仕組みになっている。

日本のタクシー運転手は手袋をしているため、DiDi アプリで配車依頼に応じる操作ができないというわけだ。配車依頼が来てから手袋を外してスマホアプリを操作していたのでは間に合わない。そこで、DiDi では配車依頼の受託などを音声で操作できる機能を追加したのだという。この仕組みは日本以外に、オーストラリアでも導入される模様。

最後に、スウェーデンのロボティクススタートアップ Furhat Robotics が開発したソーシャルロボットが、AI やロボットをテーマとしたステージでは注目を集めていた。人の顔の形をしたオブジェクトに、内部から人の表情を投影する形で動作する。必要の都度、さまざまなアプリケーションをローディングすることで用途に合わせた動作をさせることができる。高齢者との対話、患者の事前問診やテレメディシン対応、言語習得などユースケースは多数。

----------[AD]----------

RISE 2019が香港で開幕、1日目のまとめ——中国テック企業の加勢、資生堂の世界展開、StartupsHK発足10周年など #RISEConf

SHARE:

本稿は、RISE 2019 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。 今年もまた、香港のカンファレンス会場 HKCEC(香港会議展覽中心)で RISE が始まった。今年で5回目を迎える RISE だが、THE BRIDGE では初回から取り上げているので本稿での詳述は控えるが、1日目のラップアップを簡単にまとめる。9日現在の主催者発表による、今年の参加者人数の暫定値は16,…

本稿は、RISE 2019 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。

今年もまた、香港のカンファレンス会場 HKCEC(香港会議展覽中心)で RISE が始まった。今年で5回目を迎える RISE だが、THE BRIDGE では初回から取り上げているので本稿での詳述は控えるが、1日目のラップアップを簡単にまとめる。9日現在の主催者発表による、今年の参加者人数の暫定値は16,000人超で、参加者の出身国は100カ国超。

Wired UK に、「18番目に影響力のあるヨーロッパ人」となった WebSummit / RISE の CEO Paddy Cosgrave 氏だが、今年は例年と異なり、RISE 本番3週間前にダブリンから香港入り。中国、韓国、日本などを巡り、各国のビジネスリーダー、起業家、ジャーナリストなどと会っていた。大阪で開催された G20 の前には、EU コミッションのメンバーとして通称「HIRAI Pitch」でお馴染みの IT 担当大臣の平井卓也氏と面会、今年11月にリスボンで開催される WebSummit への招待を伝えた。

Cosgrave 氏が RISE 前にアジアを巡って感じたのは、以前にも増して中国が加勢している実態だ。トランブ大統領による Huawei(華為)製品の調達禁止令(その後、G20 後に緩和)は、世界でテクノロジーを牽引してきたアメリカに代わり、それを中国のテック企業が本格的にリードするようになったことで、アメリカが事態を容認できなくなったことの表れ、と見ている。一方で政治の駆け引きとは裏腹に、中国の起業家は楽観的で、ほぼ政治の影響を受けずにテクノロジーやビジネスが前進しているとした。

なお、RISE には700社を超えるスタートアップがピッチ優勝や Startup ALPHA(展示ブース)への機会を賭けてエントリ、400人を超える投資家らが事前選考をしている。その中から投資家の視点から、最も求められるスタートアップ10社の名前が明らかになった。以下は主催者発表の情報をそのまま掲載する。

Axinan

Axinan is an InsurTech startup based out of Singapore with full-stack capabilities to create and distribute digital insurance products for the internet economy.

Blue Night/Albam

Albam is a payroll human capital management (HCM) service for SMBs based in Seoul who raised 2.5 million in a third round of Series A funding this year.

Kaodim Group Pte. Ltd.

Kaodim is an online service marketplace that helps our customers to find the right service providers for hire based in Selangor, Malaysia.

WOWBID

WOWBID is a live stream auction marketplace featuring unique products & services based in Dki Jakarta Indonesia. The company raised 5 million in seed funding in April of this year.

Apoidea Group

Apoidea Group is a technology company which focuses on identifying and presenting valuable business information. Based in Hong Kong.

AQUMON

Aqumon​ is an algorithm-driven, technology-based investment platform based on Hong Kong.

BUTLER

Butler is a hospitality and real estate management services company that helps to deliver greater convenience to people and businesses. They operate in Singapore.

Haulio

Haulio is the simplest & most reliable way for businesses to get their containers moved. Their slogan is Together, We Cargo Faster. They are based in Singapore.

Madeforgoods

madeforgoods is a SaaS solution for B2B packaged goods companies which was founded in Shanghai. They had a series A funding round in Feb of this year raising 3 million.

Saphron

Saphron aims to make insurance more accessible to everyone to propel financial inclusion through making the process of buying insurance simple convenient and fun. They operate in Manila, Philippines.

日本から登壇した資生堂 代表取締役社長兼 CEO の魚谷雅彦氏は、筆者の予想とは裏腹に、横浜に開設されたイノベーションセンター「S/PARK」の話にはあまり触れなかったのだが、グローバリゼーションへの対応に向け、社内公用語を英語にしたこと、上海に開発センターを構築したこと、パーソナライズファンデーション生産技術を持つアメリカのスタートアップ MATCHCo を買収したこと、IoT により気温や体調などに合わせて8万通りの中から最適スキンケアが受けられるサービス「Optune」などを紹介した。

会場に設けられた「PITCH」ステージでは、前述したスタートアップ700社の中から、事前選考を通過したスタートアップがピッチを続けた。日本からも数社がエントリしており、先ごろ、電通のアクセラレータプログラム「GRASSHOPPER」から輩出された、AI を使った価格変動の未来予測により、複数 OTA の中から最安のタイミングで最安の宿泊プランを教えてくれる「atta」がピッチしていた。atta は先週正式ローンチを発表している。

この日の夜には、会場を Sheung Wan(上環)に移して、香港の地元スタートアップコミュニティ「StartupsHK」の10周年記念イベントがあった。これまでの10年を振り返りながら次の10年を展望、StartupsHK は StartupGBA と名称を変更されることが発表された。

GBA とは Greater Bay Area、ひところ前の表現では珠江デルタ地域とも称されるが、香港〜マカオ〜広東省(広州、深圳、東莞など)を含む拡大経済圏のことで、このエリア全体で市場規模は人口7,000万人を超える。イベントでは、 Greater Bay Area での事業加速をステップに世界展開を図りたいレイターステージのスタートアップを対象としたスケーラレータ(アーリーを対象としたインキュベータ、アクセラレータとは対照的に)「GreaterBayX」が紹介された。

----------[AD]----------

香港RISE 2019開催まであと半月、主催者CEO Paddy Cosgrave氏に聞いた今年の見どころ——ピッチ参加などへのエントリは今週末まで

SHARE:

参加者数のべ7万人以上を集めるまでに成長したスタートアップ・カンファレンス WebSummit は、北米(トロント)では Collision、そして、アジア(香港)では RISE を開催している。 今年トロントで初めて開催された Collision(昨年までは、ニューオーリンズで開催されていた)が終わって1ヶ月足らずだが、早くも今年の RISE の日程が間近に迫りつつある。主催者 CEO である …

参加者数のべ7万人以上を集めるまでに成長したスタートアップ・カンファレンス WebSummit は、北米(トロント)では Collision、そして、アジア(香港)では RISE を開催している。

今年トロントで初めて開催された Collision(昨年までは、ニューオーリンズで開催されていた)が終わって1ヶ月足らずだが、早くも今年の RISE の日程が間近に迫りつつある。主催者 CEO である Paddy Cosgrave 氏に、今年の見どころを聞いた。

メインイベントを半月後に控え、イベント準備のため本社のあるダブリンから香港入りしたばかりの Cosgrave 氏は、「まだ時差ボケ中」と言いながらもいくつかの質問に答えてくれた。

WebSummit CEO の Paddy Cosgrave 氏(右)と、RISE Co-host の Casey Lau 氏(左) – RISE 2016 で撮影。
Image credit: Masaru Ikeda

もうアジア入りしてるんですね?

イベントの準備のためですね。それと、これからの数週間で、日本や韓国に訪問し、メディアの人たちとかに会って RISE のことをアピールする予定。

今年の RISE で新しいこと、大きなことは何だろう? 何か新たな試みはある?

アジアじゅうからユニコーンの起業家が来て、話してくれることですね。それから、これは後で話すけど Venture Stage という大企業とスタートアップとの連携(オープンイノベーション)に特化したステージも開設する。

ヨーロッパ発祥の WebSummit がアジアで RISE を開催するということは、ヨーロッパのスタートアップがやってきて、アジア市場で成功することにも貢献していると思う。RISE が始まって数年経過した今、これまでに何か好例はありますか?

いい体験をしたという話は聞くことはあるが、正直なところ、スタートアップにとっての成功は、各社さまざま。我々は機会を提供することはできるが、成功を保証するとかできないし、成功の定義も各社様々。そうでしょ?

今年は何人くらい参加する予定?

15,000人から16,000人くらい。昨年と同じくらい。参加を希望する人はもっといるのだが、会場(香港国際展覧中心)のキャパシティの問題から、それ以上増やせない事情がある。そんなこともあり、来年からは(7月ではなく)3月開催にする予定だ。

WebSummit はダブリンからリスボンへ、Collision はニューオーリンズからトロントへ移転したわけだけど、RISE は香港にとどまるの?

先ほども言ったのように、会場のキャパシティが参加者数をカバーしきれなくなっている課題があり、移転先も考えている。一つの可能性としては、香港国際空港近くにある Asia-World Expo とか、マカオとかも考えられる。日本の可能性もありますね。日本は素晴らしいロボティクスのスタートアップが多く生まれている地であり、そういう意味でも期待は大きい。

ともあれ、現在言えるのは、あと2年は香港で RISE を続け、2021年にどうするかを決断するということだ。アジアの他の場所で RISE を開催することになるかもしれない。

RISE 2018 の会場
Image credit: Masaru Ikeda

今年の RISE には、日本から資生堂 代表取締役社長兼 CEO の魚谷雅彦氏が登壇、同社が進めるスタートアップへの投資や買収、横浜に開設されたイノベーションセンター「S/PARK」などの話を披露する予定。資生堂はこれまで SXSW などでも社内開発やスタートアップとの協業で生み出されたサービスやアプリケーションを展示してきた。同様に RISE でデモ展示されるかどうかについては、「もちろん、展示できるといいのだけど、会場のキャパシティの都合上、チームが鋭意検討しているところ(Cosgrave 氏)」ということだった。

駆け出しスタートアップが無償でピッチ・コンペティションにエントリでき、審査をパスしたチームには RISE 会場内で展示ブースが提供される「Startup ALPHA」のプログラムも、まだ参加応募を受け付けている。Web サイト上には締切日は掲載されていないが、RISE チームによれば締切は今週末までということなので、この機会への参加を希望するスタートアップは早めのエントリをオススメする(Collision の拙稿では、Collision の Startup ALPHA に採択された HoloAsh を紹介した)。

----------[AD]----------

香港RISEで出会った”旅系サービス”動向ーーアジアネットビジネスの人と情報が集まる「珠江デルタ」とは

SHARE:

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。 香港RISEにやってきた。アイルランドはダブリンで始まったWebSummitのアジア版で、毎年多くの来場者が集まる「インターネット祭り」的なイベント。オーガナイザーのCasey Lau氏のことはもしかしたら読者の中で知ってる人もいるかもしれない、香港拠点にアジアを飛び回るお祭り男だ。4年目になる今年は1万…

IMG_1880

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。

香港RISEにやってきた。アイルランドはダブリンで始まったWebSummitのアジア版で、毎年多くの来場者が集まる「インターネット祭り」的なイベント。オーガナイザーのCasey Lau氏のことはもしかしたら読者の中で知ってる人もいるかもしれない、香港拠点にアジアを飛び回るお祭り男だ。4年目になる今年は1万5000人がアジア周辺国中心に102カ国から集まった。

WebSummitについては本誌の池田将氏がジャーナリスト兼スピーカー/モデレーターとして参加しているのでこちらの記事を参照いただきたい。

RISEでチェックしてきた、アジア旅行系サービスの動向

IMG_1870

さて、RISEでは本当に多くのスタートアップが会場中で動き回っていた。ピッチステージについてはベトナムの物流版UberLogivan」が注目を集めたようだが、デモブースも個性的なスタートアップたちがひしめき、道ゆく人たちにピッチをしていた。全部で25カテゴリに分類された約500のブースはスタートアップの「アルファ」と成長中の「ベータ」に分けられ、3日間で日替わりの場所もあったそうだ。

本稿ではそのほんのごく一部になるが、アジアの旅行系サービスについて話を聞いたものをご紹介したい。日本ではご存知の通り、今年の後半に入って立て続けに注目の旅行系サービスがリリースされているので、その比較も含めてこのテーマを選んでみた。

Joyzride(マレーシア)

Joyzride
スタンリーの「ガイトー」が頭から離れない

マレーシアはクアラルンプールに拠点を持つのがこのJoyzride。ブースでパーソナルな旅行体験を提供してくれる、という謳い文句だったので聞いてみると、指定した日程でドライバーと車を手配してくれるガイドサービスだった。どういうテクノロジーで個人最適化するのかなともう少し突っ込んでみたら「ドライバーにリクエストを伝えてくれ」という回答でひっくり返りそうになった。2018年創業。

vidi(マレーシア)

IMGP6549

ユーザーが投稿した動画を元に、ローカルツアースポットの検索ができるアプリ。アジアパシフィック全体で展開しており、例えば海外から大阪に降り立った後、自分でどこか面白そうな場所を探す際にビジュアル(動画)で楽しそうな場所を見つけることができる。

元々、Touristlyという名称で旅行プランの予約ができるサービスを運営しており、ウェブサイトの方では現在もアクティビティを予約購入するサービスを提供している。同じ名称でアプリとサービスの体験が異なるというのはなかなかジャンクだ。

vidi.png
ブースのショートピッチもなぜか日本の大阪推しだった

ちなみにツアープログラムみたいなのも用意してるのかと思ったのだが、以前、そういう機能をつけたところ、ユーザー側にニーズがなかったそうでやめたという説明だった。創業は2015年。2017年4月にAirAsiaが株式の半分を買収している。

Travo Asia(香港)

IMGP6551

TravoAsiaは香港で「突撃!隣の晩ごはん」ができるサービス。国内ではKitchHikeが提供する、家庭料理を作る人とそれを食べたい方をマッチングしてくれるアレだ。

食事を共にすることでコミュニティを作りましょうという印象のKitchHikeに対して、TravoAsiaは旅行客にローカルの文化を食事から感じてもらいましょうという方向性だった。オペレーションは結構人手みたいで、サイトから予約を受けたあとのフォローはチームでやっているそう。ズボラ飯。

Liluna(タイ)

Liluna.png

レギュレーションの問題でUberが規制対象になったタイで運営されているカープール(相乗り)サービス。Uberはタイを撤退する際、シンガポール拠点のGrab Taxiに事業譲渡したが、Lilunaは拠点も含めてタイオリジナルのサービスとして運営されている。タイ政府が運営するアクセラレーションプログラムの一員として出展。

台湾や香港などアジア圏で困ることの一つにタクシーがある。日本だと例えば「マリオットホテル」のようにアルファベットカタカナ読みがかろうじて通用するのだが、中国語圏だとそもそも読み方が違うので全く伝わらず悲惨な体験をすることも。

ここで役立つのがUberなのだが、前述の通り各国のレギュレーション問題で使えなかったりする。運輸は国の重要な事業の一つなので海外企業に握られるわけにいかない、というのは理解できるが、体験という点ではやはり統一されていた方が利用者として助かるのも事実。ここはアジア圏のようなダイバーシティが激しい地区でどのような結末に至るのか、興味深いところかなと。

ちなみに、こちらのLilunaのCOOがブースで説明してくれたのだが、同じ行き先の人たちをマッチングして相乗りするいわゆる「カープール」サービスはここだけなのだそうだ。

Drive Mate(タイ)

IMGP6559
共同創業者でCTOのSikharin Cholpratin氏

Drive MateはタイのP2Pカーシェアサービス。ディー・エヌ・エーのAnycaと同様のサービスで、2年目ながら9000台ほどのカーシェアオーナーを獲得。ビジネスで民泊事業やってる人たちと同じような個人レンタカーのプラットフォームっぽい感じになってるようだった。

確かに個人で普段使ってる車を平日だけ貸します、というシチュエーションは無いとは言えないものの、レンタカーと言ってもらった方がスッキリはする。

他にもカープール系の国違いがあったり、ツアーマネジメントのようなサービスはあったが、お金を払わず今すぐ旅に出れる、とか、チャットで気分を伝えたら旅行を組み立ててくれる、みたいなスッ飛んだアイデアはなかった。旅行についてはもしかしたら日本が一番クレイジーかもしれない。

東アジアにおける香港の位置付け

IMG_1878
RISEにはCNBCなどのメジャー含め世界各国からメディアが集まる。プレスブースには記者発表専用のステージも用意され、最終日にはタレントの記者発表会も開催されていた。

香港は東アジアの中にあっても位置的に中心部にあり、また、人口も700万人ほど、元々イギリス領だった時期が長いこともあって海外からのアクセスも容易だ。シンガポールに似た雰囲気を持つ「ハブ的な」ポジションを持っている。

香港拠点でスタートアップへの投資をしている友人と情報交換した際、特に2018年には香港島からマカオに橋が渡るということで、中国(広州)と香港、マカオの三箇所をつないだ地域(珠江デルタ)がこれからの中国インターネットビジネスにおいて重要な役割に担うことになるんじゃないかという話を聞いた。

IMG_1875
香港とマカオ、広州を結ぶ三角地帯

元々、国内に閉じる傾向のあった中国ネットビジネスが、香港という欧米に開けた土地を介して世界により強く発信され、さらにマカオに集まる資本家の力がそれらを促進する、そんなイメージのスキームだ。RISEのような大型カンファレンスはこういうエコシステムの中で「世界から人や情報を集める」というマイルストーンの役割を担うことになる。

同じように国内に閉じる傾向のある日本のテック・スタートアップ市場が、この東アジア全体の中でどのようなポジションを目指すのか、誰がそれを牽引するのかしないのか。メルカリ上場という一区切りを経験したエコシステムの中から答えのようなものが出てこないか、どう貢献すへきかと思いながら話を聞いていた。また来年も開催ということなので、WebSummit本編含めて取材してみたい。

----------[AD]----------

RISE 2018のスタートアップコンペティション「PITCH」の優勝は、ベトナムで物流版Uberを展開する「Logivan」が獲得

SHARE:

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。 7月10〜12日の3日間、ワンチャイ(湾仔)の Hong Kong Convention and Exhibition Centre(香港会議展覧中心)をメイン会場に、スタートアップカンファレンス RISE 2018 が開催されている。 アジア各国・地域から集まったスタートアップがしのぎを削るスタートアッ…

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。

7月10〜12日の3日間、ワンチャイ(湾仔)の Hong Kong Convention and Exhibition Centre(香港会議展覧中心)をメイン会場に、スタートアップカンファレンス RISE 2018 が開催されている。

アジア各国・地域から集まったスタートアップがしのぎを削るスタートアップ・コンペティション「PITCH」には80社が参加、11日と12日の2日間にわたって予選が行われ、決勝では上位3社にまで絞られた。

審査員による審査の結果、優勝はベトナムで物流版 Uber を展開する「Logivan」が獲得した。

PITCH 決勝の審査員を務めたのは次の方々。

  • Hans Tung(童士豪)氏 – Managing Partner, GGV Capital(紀源資本)
  • Anna Fang(方愛之)氏 – CEO & Partner, ZhenFund(真格基金)
  • Werner Vogels 氏 – CTO, Amazon
  • Andrew Connell 氏 – Global Head of Innovation and Partnership & Asia Pacific Head of Digital, RBWM, HSBC(香港上海銀行)

【優勝】Logivan(ベトナム)

Logivan は、ベトナムにおけるトラック向けの Uber だ。ベトナムでは、長距離トラック事業者のほとんどが統一されておらず(一社で一気通貫にサービスを受けられない)、また、企業が持つトラックの7割が利用されていなかったり、GDP のうち物流コストが23%を占めていたりするなど、物流産業全般において効率化の余地が多分に見受けられる。

実家が10台のトラックを保有する創業者は、荷物を配送した後、空荷で帰ってくるトラックを目前にして、Logivan のアイデアを思いついた。届けたい荷物がある物流の需要家と、トラックを持つ配送業者などの供給者をマッチングする。2月にサービスを開始し、これまでにトラック4,400台以上、配送業者やフォワーダー600社以上を獲得。東南アジア市場で戦略的提携先を求めている。

【準優勝】Revsmart Wearable(香港)

インドでは、バイク運転中にヘルメットを装着していないことで起きる軽微なケガが、4分に1件の割合で起きているという。ヘルメットを装着しない人はさまざまな理由を挙げるが、ケータイ電話をしながら、あるいは、音楽を聴きながらバイクを運転をするという人は少なくない。

Revsmart は、特殊なスピーカー・バイブレータを備え、ヘルメットの中に音を行き渡らせることができ、乗用車のスピーカーと同じ感覚で、運転者はイヤフォンやヘッドフォン無しで音楽や通話を楽しむことができる。外から聞こえる音を邪魔しないので、運転する上でも危険性が少ない。ヘルメット販売以外に、ヘルメットから得られる運転者データを保険会社に提供するなどでの、複数の売上モデルを計画中。

【準優勝】WePloy(オーストラリア)

WePloy は、テンポラリスタッフをオンラインで簡単にオーダーできるプラットフォームだ。スキル独自のアルゴリズムでマッチングし、モバイルアプリを通じて直接該当するスタッフを呼び出せるので、依頼をかけてから最短11秒でマッチングが可能だ。主に、受付業務や電話応対業務など、小規模オフィスで病欠などによる急な欠員が生じたときに、人手を補う手段として活用でいることを想定。

現在、シドニーでのみサービスを提供しているが、今後、メルボルン、アデレード、ブリスベンなどへの展開を検討中。WePloy のスタッフには、事前に電話応対、認知テスト、スキル評価、心理テスト、対面面接、労働が許可されているかなども事前にスクリーニングされるため、雇用側は安心してスタッフにオーダーを出すことができる。

----------[AD]----------

カードレスオンライン決済のPaidy、シリーズCラウンドで5,500万ドルを調達——伊藤忠商事やゴールドマン・サックスが参加、対面決済に進出へ

SHARE:

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。 「Paidy(ペイディー)翌月払い」を提供する Paidy は12日、シリーズ C ラウンド総額5,500万ドルを調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは伊藤忠商事が務め、伊藤忠商事傘下のポケットカード、ゴールドマン・サックスと、名称非開示の事業会社1社が参加した。伊藤忠商事の引受額は、4,…

7月12日、RISE 2018 でピッチする Russell Cummer 氏
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。

「Paidy(ペイディー)翌月払い」を提供する Paidy は12日、シリーズ C ラウンド総額5,500万ドルを調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは伊藤忠商事が務め、伊藤忠商事傘下のポケットカード、ゴールドマン・サックスと、名称非開示の事業会社1社が参加した。伊藤忠商事の引受額は、4,200万ドル(約76%)に上ることが明らかになっている。

これは、Paidy(以前は、エクスチェンジコーポレーションまたは ExCo)にとって、2014年7月に実施したシリーズ A ラウンド(3.3億円を調達)、2015年5月に実施したシリーズ A ラウンドのフォローオン(500万ドルを調達)、2016年8月に実施したシリーズ B ラウンド(1,500万ドル)、2017年7月に実施した三菱東京 UFJ 銀行(現在の三菱 UFJ 銀行)と資本業務提携に続くものだ。これまでの調達金額総額は8,083万ドル。

Paidy は、メリルリンチやゴールドマンサックスなどで業務経験のある Russell Cummer 氏らの手により2008年に設立(当時は、エクスチェンジコーポレーション=ExCo)。P2P 金融(ソーシャルレンディング)サービスの「AQUSH(アクシュ)」で事業を始め、2014年に Paidy をローンチした。その後、Paidy の運営は ExCo から事業会社の Paidy に移行している。2018年6月末現在のアカウント数は140万口座超。

7月12日、RISE 2018 でピッチする Russell Cummer 氏
Image credit: Masaru Ikeda

Paidy はクレジットカードが無くても、ケータイのショートメールサービス(SMS)や自動音声による認証コード発行で本人確認が実施され、オンライン購入実施後に、コンビニエンスストアや銀行振込で事後支払できるしくみだ。オンライン事業者にとってはクレジットカードを保持していない消費者を顧客として取り込める上、実際に資金移動は受注時に Paidy からの入金が確定するため売掛リスクが生じない。顧客にとっては、商品が届いてから入金ができるという点で E コマースにおいても安心感が得られる。

今回の調達を受けて、Paidy は伊藤忠商事の持分法適用会社となる。伊藤忠商事は、傘下にコンビニチェーン、カフェチェーンなど多数の小売チェーン事業を抱えており、Paidy ではこれらの店頭でのクレジットカードに依存しない与信決済や対面決済のしくみを開発すると考えられる。また、関係者によれば、タブレットを使った小売店舗向け決済サービスとの提携なども模索しているようだ。

----------[AD]----------

RISE 2018が香港で開幕——参加者は102カ国からのべ1.5万人以上、出展スタートアップは昨年の1.4倍に #RISEConf

SHARE:

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。 世界最大のスタートアップカンファレンス「WebSummit」が、4年前から香港で開催しているアジア版イベント「RISE」が始まった。ワンチャイ(湾仔)の Hong Kong Convention and Exhibition Centre(香港会議展覧中心)をメイン会場に、今週末まで香港の各所で世界中から…

Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、RISE 2018 の取材の一部である。過去の RISE に関する記事はこちらから。

世界最大のスタートアップカンファレンス「WebSummit」が、4年前から香港で開催しているアジア版イベント「RISE」が始まった。ワンチャイ(湾仔)の Hong Kong Convention and Exhibition Centre(香港会議展覧中心)をメイン会場に、今週末まで香港の各所で世界中から集まったスタートアップ関係者が集うことになる。

RISE 初日となった10日、この日のトピックを簡単に振り返りたい。

WebSummit/RISE CEO のPaddy Cosgrave 氏と、RISE Co-host の Casey Lau 氏
Image credit: Masaru Ikeda

今回の参加者は102カ国からのべ15,000人以上、スタートアップのブース出展数は昨年の4割増になったそうだ。日本からの参加者も徐々に増えており、RISE の認知度が徐々に高まって来た様子。アジアでは毎年新しいスタートアップカンファレンスが次々と生まれる中で、RISE がその先頭を走り続けられるかどうかは興味深い。

LINE 代表取締役社長の出澤剛氏と、インタビュアーを務めた The Information の Juro Osawa 氏
Image credit: Masaru Ikeda

昨年に引き続き、LINE 代表取締役社長の出澤剛氏が登壇。日本、台湾、タイ、インドネシアを中心に約1.6億MAU(月間アクティブユーザ)を擁する同社だが、メッセージングプラットフォームをベースに、AI スマートスピーカー「Clova」はもとより、先日にはビットコイン取引所「BITBOX」の開設もアナウンスした LINE。まさに、中国で WeChat(微信)周辺で起きていることが、LINE がやりたかったことではないか、と問われた出澤氏は、ブロックチェーンを使ったトークンエコノミーの創出などにも積極的に関与していきたいと応えた。

Grab 共同創業者の Tan Hooi Ling(陳恢琳)氏と、インタビュアーを務めた Re:code エグゼクティブエディター Kara Swisher 氏
Image credit: Masaru Ikeda

先日、トヨタから10億ドルの資金調達を発表した Grab からは、共同創業者の Tan Hooi Ling 氏が登壇。Grab では現在45の異なる国籍を持つ社員が働いていて、多様性には非常に寛容な会社だそうだ。シンガポールに代表される先進国から、ベトナムをはじめとする発展途上国まで、社会環境が全く異なる東南アジアにおいては、多重的にさまざまなサービスを提供することが重要だと強調。Grab を交通のみならず、さまざまなサービスのプラットフォームに成長させるとした。

左から:中国テックニュース専門メディア Abacus エグゼクティブプロデューサー Ravi Hiranand 氏、South China Morning Post テクノロジーエディター Chua Kong Ho 氏、500 Startups 中華圏担当パートナー Edith Yeung 氏
Image credit: Masaru Ikeda

最近は、ブロックチェーン関連の話題でも頻繁に登場する 500 Startups の中華圏担当パートナーの Edith Yeung 氏、中国のテックニュース専門メディア Abacus のエグゼクティブプロデューサー Ravi Hiranand 氏、South China Morning Post のテクノロジーエディター Chua Kong Ho 氏は共同で、2018年版の China Internet Report を発表した。中国のテックシーンで起きていることが、わかりやすく要約されている。資料のダウンロードはこちらから。また、ステージ上でのハイライト紹介はこちらから見ることができる。

ダイムラー代表 兼 メルセデスベンツ責任者の Dieter Zetsche 氏と、インタビュアーを務めた中国中央電視台の Lily Lyu(呂律)氏
Image credit: Masaru Ikeda

メルセデスベンツの親会社であるダイムラーは先ごろ、外国企業として初めて中国国内での自動運転車の試験が認められたと発表した。交通渋滞の奮発する都市部や、信号や標識が未整備の僻地などでも機能する自動運転システムが構築できるかどうか注目される。これまで、中国国内での自動運転車の試験が許されているのは、Baidu(百度)だけだった(Project Apollo=阿波羅計画)

Image credit: Masaru Ikeda
----------[AD]----------

7月のRISEに向け、ピッチコンペティション東京予選「Runway to RISE」が開催——共に福岡発のQurate、デジオンが香港行きを獲得

SHARE:

2年前から毎年香港で開催されているスタートアップ・カンファレンス「RISE」は、世界的なスタートアップカンファレンス「WebSummit」の姉妹イベントだ。今年の RISE は7月11日〜13日、香港会議展覧中心で開催される。 <関連記事> #RISEconf: ピッチ・コンペティション優勝は、インドで都市間タクシーサービスを提供する「My Taxi India」が獲得 #RISEconf: ピッ…

Runway to RISE 2017 – Tokyo に登壇した8チーム
Image credit: Masaru Ikeda

2年前から毎年香港で開催されているスタートアップ・カンファレンス「RISE」は、世界的なスタートアップカンファレンス「WebSummit」の姉妹イベントだ。今年の RISE は7月11日〜13日、香港会議展覧中心で開催される。

<関連記事>

それに先駆け、RISE のピッチコンペティションへのファイナリストを選ぶ東京予選「Runway to RISE – Tokyo」が24日都内で開催され、8チームがピッチに登壇した。オーディエンスによる投票の結果、1位の座を Qurate、2位の座をデジオンが獲得した。両社には香港で開催される RISE ピッチコンペティション本戦に招待される。

東京予選 1位の Qurate CEO Tom Brooke 氏(右) と2位のデジオンのデザイナー末藤和佳子氏(左)
Image credit: Masaru Ikeda

今回の東京予選は、サンフランシスコのデザインエージェンシー btrax のイベント「Design for Innovation 2017」との共催で、ファイナリストの選出はオーディエンス投票で行われた。偶然にも、Qurate とデジオンが両社ともに福岡出身のスタートアップで、btrax が以前実施したスタートアップのための UX/UI ブラッシュアップ・プログラムの卒業生だった。

Qurate は、ウェブサイト、アプリ、複数のソーシャルメディアなどへのコンテンツ発出を、一つのユーザインターフェースで運用管理できるコンテンツマネジメントシステム(CMS)を開発している。コンテンツの配信とあわせ、コンテンツのキュレーションもできる設計となっている。デジオンはデスクトップやモバイルアプリ向けのオーディオ関連製品を開発する企業だ。近年ではハイレゾ対応サウンド編集ソフト「DigiOnSound X」などを世に送り出している。

ピッチを見守る、RISE co-host の Casey Lau 氏
Image credit: Masaru Ikeda
----------[AD]----------

#RISEconf: ピッチ・コンペティション優勝は、インドで都市間タクシーサービスを提供する「My Taxi India」が獲得

SHARE:

本稿は、スタートアップ・カンファレンス「RISE 2016」の取材の一部である。 香港会議展覧中心では、5月31日〜6月2日の3日間にわたって第2回目となる RISE が開催された。RISE の中で行われるピッチ・コンペティションには、香港内外の200チームのスタートアップから応募があり60チームがピッチ、うち3チームがファイナリストに選ばれた。 優勝チームには、11月にリスボンで開催される We…

rise-2016-paddy-cosgrave-casey-lau
RISE で司会を務めた Paddy Cosgrave(左)と Casey Lau(右)

本稿は、スタートアップ・カンファレンス「RISE 2016」の取材の一部である。

香港会議展覧中心では、5月31日〜6月2日の3日間にわたって第2回目となる RISE が開催された。RISE の中で行われるピッチ・コンペティションには、香港内外の200チームのスタートアップから応募があり60チームがピッチ、うち3チームがファイナリストに選ばれた。

優勝チームには、11月にリスボンで開催される WebSummit に招待され(渡航費は WebSummit / RISE の開催者である Ci Labs が負担)、WebSummit のピッチ・コンペティションに参加する他の10チームとともに6,000人の聴衆の前で登壇する権利を得られる。そのほか、優勝チームには Stripe から手数料25万香港ドル(約340万円)相当の決済サービスが無料で提供されるほか、準優勝2チームにも同10万香港ドル(約140万円)相当の決済サービスが無料で提供される。

<関連記事>

このピッチ・コンペティションの審査員は、

  • Anna Fang, CEO & Partner, ZhenFund
  • Jenny Lee, Managing Partner, GGV Capital
  • Matt Barrie, CEO, Freelance.com / Escrow.com

rise-2016-pitch-competion-finals-judges

司会は、StartupsHK の共同設立者である Casey Lau が務めた。

【優勝】My Taxi India(Pitch by Mohit Rajpal & Satyakam Rahul)

rise-2016-pitch-competion-finals-winner-mytaxiindia

My Taxi India が提供するのは、都市と都市を結ぶタクシーサービスだ。交通インフラが必ずしも整っていないインドにおいては、都市間の移動は列車やバスに依存することはできない。1日に460.6万人の人が都市間を移動しているが、自家用車を持っていて移動できる人は、その需要の5%に過ぎない。

従来のタクシーサービスでは、都市間の移動に走ってくれるかどうか確認するために複数のタクシー会社に直接電話をする必要があり、片道の移動しか必要ないのに、タクシーが出発した都市に戻ってくるまでの帰路分の料金を請求されることもしばしばだ。

My Taxi India は駐留型の都市間タクシーサービスを提供、ドライバーに iOS / Android のアプリを持たせ、各種オンライン旅行サイトと API 接続し、顧客からのオーダーを受けられるようにする。帰路の顧客を確保できるため、ユーザは片道分の料金を支払うだけで済む。インドの銀行各社とも提携しているため、オンライン決済にも対応可能だ。現在119都市、1万ルートでサービスを提供。インドの GHV Accelerator、日本の日本交通から資金調達している。

rise-2016-pitch-competion-finals-mytaxiindia

<関連記事>

【準優勝】SVET(Pitch by Alexey Dubov)

rise-2016-pitch-competion-finals-svet

誰しもが健康的な生活を望む一方で、健康を保つ上での必要要素の一つと言われる自然光の下で暮らすことができていない。人工光の下で暮らすことにより、人々は睡眠障害や不眠症に陥るだけでなく、仕事の生産性さえ下げてしまう。SVET は、蛍光灯のようにフリッカー現象を起こさないタイプの電球で、自然光と同じくフルスペクトラムの光を発することができる電球だ。健康維持に寄与するだけでなく、読書などにおいても目を疲れさせない。

クラウドファンディング・サイト Celery で5月に立ち上げたキャンペーンで既に1万ドル分の予約注文を獲得しており、9月には Amazon Launchpad にもキャンペーンを立ち上げ、合計5,000件の予約注文を獲得したい意向。11月に出荷を開始。アメリカ、カナダ、イギリス、北ヨーロッパ諸国を主なターゲットとしている。

【準優勝】Tripinsiders(Pitch by Neo Wang & Gabriel von Roda)

rise-2016-pitch-competion-finals-tripinsiders

Tripinsiders は、旅先でのエクスペリエンスを、地元に住む人が提供するサービスだ。旅行者が Tripinsiders を通じてサービスを購入したときに、Tripinsiders が12%の手数料を徴収するビジネスモデル。モバイル、PC に加え、エクスペリエンスをプロモートするためのビデオクリップも配信している。

Tripinsiders は、中国・杭州に本拠を置く8カ国出身の25人のチームで構成されるが、台湾での利用が多く600件のエクスペリエンスを提供している。今後は、シンガポールやマレーシアにも進出する意向。進出する国や都市にはコミュニティーマネージャーを配置し、エクスペリエンスを提供できるユーザを積極的に集める。

rise-2016-exhibition-area

rise-2016-rise-sign

----------[AD]----------