チャットボット「Luka」の創業者にBotとLukaの未来について詳しく聞いてみた(インタビュー編)

ゲストライター by ゲストライター on 2016.5.19

本稿は、田中優祐さんがMediumのブログに掲載した記事です。田中さんは、
Tanaka滋賀県にて古民宿再生後、米国サンフランシスコに移住。CAVの米国オフィスのEIRとして働く傍ら、宿泊業のスタートアップに挑戦中。ブログでは、ベイエリアでの日々を徒然に書いています。Twitterアカウントは、@Yu_sherです。


ここまで「ルポ編」と「考察編」として取り上げてきたLukaだが、これらを通したBotについての考察や、どのようなBotの未来を見ているのか、について創業者のPhil Dudchuk氏直接お会いしインタビューを行う機会を頂き、先日コーヒーショップにてお話しをお伺いしてきた。今日はそのインタビューの内容を下記に公開したい。

Lukaの創業者にBotとLukaの未来について聞いてみた

Luca-founder

<Lukaの今後について>

Tanaka:本日はお時間頂きありがとうございます。お伺いしたいことがたくさんがありますが早速一つ目の質問から始めましょう。今年のアップデートで、LukaだけでなくBay Areaの食に詳しいBotのFoodieとかゲームのBotとか新しいBotをどんどんリリースしていますが、今後どのようなBotを増やしていきたいですか?

Phil: 私たちはサンフランシスコとベイエリアで、レストランのレコメンドと予約をしてくれるBotから始まりました。今ではそれが@FoodieというBotで、私のプラットフォーム上の数あるBotのうちの一つですね。例えば、位置情報に基づいて、天気予報を教えてくれるBotも最近リリースしました。

また他の人気なBotで言えば、最新のニュースやニュースダイジェスト、またニュースについて語ってくるニュースBotです。そしてつい最近、ドラマ「シリコンバレー」のキャラクターを再現したBotをリリースしたところです。彼らはユーザーにも彼ら同士でも会話をします。ほら、見てください。面白いでしょ?

Luca-screenshot

面白い写真を送ったり、そのドラマについて冗談を言ったり、そのドラマについてのクイズを出してくれたりします。まだまだこれから多くのBotを追加していく予定です。便利さ、生産性向上のためのBotだけではなく、エンタメや教育的なBotもです。

現在は、サードパーティのBotを私たちのプラットフォーム上でリリースすることはしていません、なぜなら私たちのメインのフォーカスはLuka上でのユーザー体験であるからです。ただこれは検討していることですし、まだ少々お待ちくださいね♪

Tanaka: いろいろBotのサービスを試してみましたが、個人的にLukaのUIは他のサービス よりも使いやすく、気に入りました。今後もUIの改善を考えられていると思いますが特にどういったことに取り組んでいきたいと思いますか?

Phil: ありがとう!常にUIの改善は必須ですね。例えばキーボードでのsuggestionsをどのように出すか、アプリ上でレストランレビューをどのように表示するか、またその他多くの機能などもです。

今の私たちにとってUIを巡る主な冒険は、Botの発見(ディスカバリー)とBot間の移行のユーザーエクスペリエンス(Transition experience with bots)です。つまり、どのように自分にとって正しいBotを見つけるのか、どのBotがチャットすべきか、どのBotが他の人々とのグループチャットの中に存在すべきか、などなどです。

Tanaka: Lukaを始めてみて驚いたユーザーの行動はありますか?

Phil: 人間がBotへの話し方と、人間が人間への話し方が異なる、ということかな。例えば、友達にオススメのレストランを聞いた時、実際「ヤッホー、今友達と夕飯を食べに向かってるんだけど、ミッション地区でどこかオススメのレストランあるかな?」と聞くのに対して、Botに聞く場合は「夕飯、ミッション地区、オススメ」だけですよね。

Botの場合は、会話上の形式、作法的なのが少なく、小さな挨拶や会話(スモールトーク)なども一切ない。多くのユーザーがAIに対して本当に使えるのか試す(Challenge the AI) のが好きなんだ。

Tanaka: ユーザーは米国内が多いですか?それとも海外も多いですか?

Phil: うーん、大半のユーザーは米国からだよ。そして次がロシアから。(まあ僕らチーム全員がもともとはロシア出身だからね)でも驚くことに日本は私たちの3つ目に人気のある国なんです!

Tanaka: 将来Lukaをどのようなサービスにしていきたいですか?

Phil: Lukaを人々が会話したり、Botと話したり、楽しんだり、新しい人に出会ったり、新しいことを発見するプラットフォームにしていくことだね。

<Botの未来について>

Tanaka: Botは何のためにあると思いますか?Botの価値とは何だと思いますか?

Phil: 私たちはBotがたくさんの人々の問題を解決する、特に情報の発見とコミュニケーションにおいて、未来がくると強く信じています。考えてみてほしい。10年前、単におしゃべりするだけのために電話をしてよかったんだよ。今や、メッセージやメールを使ってるし、昔ミーティングの時間を設定していたように、いつ電話するかを調整するようになった。

Botはいずれユーザーによりプライバシーと一人の時間を与えてくれるようになる。だがそれと同時に、Botは生産性を高めてくれるだけでなく、あなたを楽しませてくれたり、いろいろなことを教えてくれたり、教育してくれるようになる。

Tanaka: Botが人々に使われるようになるにはどのようなことが必要だと思いますか?たくさんBotがあり、最近注目を集めているものの、実際にユーザーが毎日使っているBotはほとんどないと思います。僕自身もtelegramやKikなどでいろいろ試しましたが結局使わなくなってしまいました。

Phil: 良い質問ですね。まず、Botは特定の問題を解決しなければならない、そしてその問題をしっかり解決して初めてユーザーが次も帰ってきてくれる。次に、Botがどのようにその問題を解決してくれるかは楽しく、簡単でなければならない。

ほとんどのBotのプラットフォームにおいて、Bot体験( Bot experience)関して、たくさん解決されていない課題が存在している。例えば、言語をしっかり理解していなかったり、Botに仕事をしてもらうために大量に文字を打ち込まないといけなかったり、必要ないBotからのプッシュ通知だったり。

Tanaka: Botのディスカバリー(どのように人々がBotを発見するか)について将来どうなると思うか?

Phil: 今みんながそれを模索しているよね。「最終的に絶対こうなる!」ということはまだ確信はないのだけれども、おそらく何がうまくいかないかは、感じている。それはBotを検索することができるBot Storeだ。誰かが書いた五つ星のレビューを見るだけではユーザーにとっては十分ではなく、実際にそのBotが必要なんだと確信を持ちたいですよね。また、1990年代みたいに、キーワードやBotの名前を入力して検索したくないですね。

他のBotを取りまとめてくれて、あなたが今どのBotに話すべきかを教えてくれる、神Bot (God bot)みたいなのが現れるかもしれないよね。ユーザーに関する情報やユーザーニーズについての情報を大量に必要とするので、簡単に創れるものではないけれど、チャット時代においては最も自然な流れのように感じるよ。

Tanaka: 今日はありがとうございました!!

Phil-Tanaka

前回と前々回のLukaの「ルポ編」「考察編」もお読みいただけます。

次回は何にしようかなあ〜。

おわり。

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