投資経験のないエンジェル投資家からの投資を受け入れるべきか?

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askace

一口に投資家といっても千差万別だ。関心や動機を胸に秘めている投資家もいれば、全体的な会社の健全性などではなく、最終的な損益にしか関心のない投資家もいる。

Ask Aceはスタートアップに関連したトピックを扱うオンラインQ&Aプラットフォームで、多くの投資関連の質問を受けている。以下の質問は、投資対象の事業に関連する経験がないエンジェル投資家についてのものだ。

ここで投稿されていた質問と、それに対する回答を紹介していく。

質問:

エンジェル投資家から投資のオファーを受けています。ですが、そのオファーを受けるべきか判断に困っています。その投資家はこれまでに投資の経験がなく、当社が活動する分野での勤務経験もないからです。投資の金額も、けして小さな金額ではありません。でも、事業を成長させるためにその現金は必要です。

回答:

JobsCentralの共同設立者、Huang Sha-Ning氏

こういう状況にいるあなたは幸運です。ここで問うべき重要な質問は次のものです。

「いくらで、何%の投資をしたいのか。(つまり、あなたは自分の事業の価値を評価する方法を知る必要があるということです。)」、「どうしてあなたのビジネスに投資したいと考えるのか。」

そこで得られた回答が、あなたにとってしっくりくるものかどうか、違和感がないかどうか自問しましょう。時には、自分の本能や腹の中の感覚を信じる必要があるということです。

Golden Gate VenturesおよびFounder Institute Singaporeの共同設立者、Jeffrey Paine氏

本当に資金を集める必要があるのは、あなたの会社のプロダクトがマーケットへのフィットを実現し、うまく参入の機会を捉えるため、さらなる事業拡大のための資金が必要である、と考えるときだけです。

投資マネーはいいものですが、「付加価値」は過大評価されることが多いです。エンジェル投資家とうまくつきあえるのなら、私も資金をもらうでしょう。自力で利益を確保できるのなら、迅速に成長したい場合を除き、自己資本を維持するべきでしょう。

BWG Consulting Pte Ltd設立者兼CEO、Lim Song Joo氏

時に投資家は(彼らなりの多様性をもって)物事に対して独自の見方をし、独自のKPIや目標を持っています。あなたの事業の観点から大事なのは資金ですから、これは良いニュースです。

エンジェル投資家だろうが父親からのシード資金だろうが、彼らによる投資が、会社にとって良い使われ方をされるよう自ら責任をもって推進し、彼らの信用に対してお返しをしなくてはなりません。彼らは自分たちのお金をあなたに預ける形であなたを信頼しています。あなたも同じことを自分に対してしなくてはなりません。

木を見て森を見ずにならないように、投資オファー(及びディール)に対しては、セカンドオピニオンを求めよう。エンジェル投資家の動機をもう少し詮索するとともに、適正評価チェックをすることで、誰とともに前進すべきかより良い読みができるようになる。あなたが満足し、以上のことをし終えたのなら、この段階を進んで事業を成長させ始めよう。

【via SGE.io】 @SGEio

【原文】

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