キャッシュレスは経費清算を狙え「スマホ法人カード」のExtendが1100万ドル調達

SHARE:
man holding u s dollar banknotes and black leather bi fold wallet
Photo by Artem Bali on Pexels.com

ピックアップVirtual Card Startup Extend Raises $11 Million

ニュースサマリー:4月11日、スマホ法人カードでの決済を可能とするサービスを展開する「Extend」はシリーズAの資金調達を公表している。獲得した資金は1100万ドルで、出資したのはPoint72Ventures、Fintech Collective、Reciprocal Ventures、また戦略的パートナーとしてCiti National Bankも同ラウンドに参加している。

同社はフリーランサーからフルタイム勤務の社員まで、誰もが必要な時にアクセスできる決済サービスを提供している。いわゆる法人向けのバーチャル・デビットカードで、デジタル上でカードを付与することが可能。カード発行会社であるVISA/Mastercardとパートナシップを結んでおり、即時発行にも対応している。

また、付与するデジタルカードには決済のリミットや有効期限を設けることも可能なため、悪用のリスクも最小限に留められる仕組みになっている。

Capture.PNG

話題のポイント:バーチャルカードはフィンテック界でのトレンドなのでしょうか。

Appleがつい先日発表したApple Pay専用のバーチャルカード「Apple Card」。カード番号や使用期限、サイン欄がなく、秘匿性も高いことがアピールされていました。バーチャルカードは即座に(店舗側が対応していればですが)利用可能という点が大きな特徴です。ExtendもApple Cardもそれらを満たしています。

Extendの場合はエンタープライズ企業にフォーカスした設計になっています。社員に対して法人のデビットカードを即座に発行できるとともに、あらゆる角度でレギュレーションを利用者に与えることができるのはやはり便利です。

日本におけるスマホ決済のトレンドは、キャッシュレス推進の政府方針もあってか、バーチャルクレジットカードよりQR決済の方が強い印象になっています。一方で企業にとっては社員の経費清算などの面で、カードをスマホ上で増殖させられるバーチャルカードはユースケースを見つけやすい気がします。

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する