IVS Launch pad 2013 Spring の優勝者はクラウド自動会計ソフト「freee」 #IVS

Takeshi Hirano by Takeshi Hirano on 2013.5.24

これは、札幌で開催されている Infinity Ventures Summit 2013 の取材の一部である。このイベントについて、さらなるレポートはこのリンクから読むことができる。


5月23日から札幌で開催されているインフィニティ・ベンチャーズ・サミットの壇上で今年もまたスタートアップたちの競演「LaunchPad」が実施され、優勝者の栄冠を手にしたのはクラウド自動会計ソフトの「freee」となった。

優勝:CFO/全自動のクラウド会計ソフト「freee (フリー)」(佐々木大輔氏)

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CFO代表取締役の佐々木大輔氏

中小企業向けのクラウド会計サービス。銀行やクレジットカード会社のウェブサービスと同期することができ、支払内容が情報転送されて適切な勘定項目に整理される。また日本の税務署の仕様にあった確定申告書を出力する機能も備えている。

freee

今後はサードパーティー・サービスとの接続APIや、請求書発行、複数のデバイスでの閲覧最適化などを実装する予定。2012年12月にDCMより5,000万円を資金調達している。3400の事業所が利用しており、10万件以上の取引が登録されている。


その他の受賞は2位がユナイテッド「CocoPPa(ココッパ)」、3位がLive Styles「tixee」、4位がマネーフォワードの「マネーフォワード」、5位が同率でウェルセルフの「ココナラ」とRidiloverの「TRAPRO」となった。以下に出場サービスをご紹介する。(会社名/サービス名、カッコのなかは代表者名)

ユナイテッド/グローバルなスマートフォンきせかえコミュニティ「CocoPPa(ココッパ)

cocoppa

iPhoneケースは個性的なのにホーム画面は同じようになってしまう。iPhoneは壁紙が変えられてもホーム画面は仕様で変えられなかった。それをショートカットアイコンを使うことで解決したサービス。

世界中のクリエイターがアイコンや壁紙を作成している。9カ月で750万ダウンロード。アメリカでも総合2位。ユーザーの半分が米国。コミュニティでもMAUは134万人に達している。

世界中のクリエイターをネットワークするためにPC版をリリースしている。アンドロイド版も準備中。広告モデルだが、今後は課金や独自の広告サービスを検討している。

Live Styles/スマートフォンチケット「tixee」(松田晋之介氏)

tixee
スマートフォンやPCでチケットの購入と会場の入場まで行えるチケット販売サービス。購入チケットはスマートフォンアプリでダウンロードが出来る。

入場チケットを「もぎる」動作がアプリ内で表現されているのが特徴のひとつ。従来存在していたQRコードでは紙のもぎりという動きに比べて受け付け対応が遅かった。スマートフォンで実現した「もぎり」の動きでこの問題を解消している。こうして利用が進み、現在開催されているMr.Childrenのコンサートの10%で使われている。

ビジネスはチケット販売だけではなく、イベント開催によって収集されるデータを活用していく。チケット販売で収集されるデータを元に、その時間にどういう趣味指向の人がどこに何時に集まるか、という情報を元に相互送客、クーポン配信などの可能性を探っているとした。

マネーフォワード/お金の「次世代」ポータルサイト「マネーフォワード」(辻庸介氏)

moneyforward

銀行や証券会社、FX、カードなど金融機関の情報を登録すると、自動的に支出や収入などの家計簿を自動作成し、一度登録するだけで自動で情報をアップデートしてくれる。奇麗なグラフで表示してくれ、家計分析を手軽にできる。複数金融機関の情報を統合することで資産の構成も分かりやすくしてくれる。

現在登録ユーザーは数万人。ユーザーあたり6口座ほどが登録されている。金融メンバーが集まって開発しており、セキュリティには十分留意している。B2CとB2Bのビジネスモデルを検討中。

ウェルセルフ/あなたの得意でハッピーが広がるワンコインマーケット「ココナラ」(南章行氏)

coconala
得意な分野を活かした技術やサービスを売買できるスキル・マーケットプレース。ワンコインで500円という金額を設定しているのが特徴。2012年7月にローンチして2013年4月時点で登録ユーザー5万人、出品サービス数7000件、累計取引数が25,000件となっている。調べて分かることはnanapiやオールアバウト、調べて分からないキャッチコピやイラストなどはココナラという差別化をしている。

適正価格がわからないから500円で始めた。人気のカテゴリは横展開したり、音声相談サービスなどのオプション、個人に対してのプレミアムサービスで追加の料金設定を検討している。

startup-member

登録無料、スタートアップ会員募集中!

ビジネスマッチングやイベント参加/登録無料(審査有)

Ridilover(一般社団法人リディラバ)/世界中のissueを集めて解決まで導く、社会問題のプラットフォーム「TRAPRO」(安部敏樹氏)

TRAPRO
TRAPROはissueを集めるプラットフォーム。社会問題に関するコストを下げる。社会問題は関心を持たないし、現場にいかない。課題を旅する仕組みを作ろうと思った。社会問題に関する情報やそれに関するツアーに参加して実際に現地でワークショップなどを体験することができる。

さらに自分で課題を設定して情報発信することもできる。60種類ほどの社会問題を集めて現地にいけるツアーを作っており、小学校や大学などで利用が進んでいる。ツアーに関する手配は全てTRAPROが実施。スタディ・ツアーという分野を作るとした。


その他にもこのようなサービスが出場を果たしている。

リボルバー/ブランドとファンの交流と商流を生み出す画像共有型コミュニティプラットフォーム 「Revolver」(小川浩氏)

Revolver

インタレストグラフを中心としたアパレルやブランドなどの高額所得者向け画像共有型ソーシャルネットーワークのプラットフォーム。HTML5でレスポンシブスタイルのサービスをOEMで提供している。タレントの板野友美さんや倖田來未さんが利用しているのだそう。

システム管理やアクセスのインサイト(ユーザー動向)についてもスマートフォンから確認出来るようになっている。また有名人のコンテンツを有料で課金販売するチャンネルなどの機能もついている。PheedoのOEM版といったイメージか。トラフィック全体の22%が海外からとなっている。
参考情報:小川浩氏のMOVIDA SCHOOL講演記事

U-NOTE/イベントの学びと体験をあなたに届けるまとめサービス「U-NOTE」(小出悠人氏)

unote

U-NOTEは、イベントの参加者がドラッグアンドドロップで内容をテキストや画像・ツイートなどを要約するイベントまとめサービス。これまでに1200件以上ものイベントまとめがあり、まとめ数も前月比で毎月2倍以上成長、ITやビジネス、エンタメなどのカテゴリーを中心に様々なジャンルのイベントコンテンツが集約されている。MOVIDA JAPANのDemoDay出場社。IVSのカンファレンスパートナーでもある。

ビジネスモデルは企業タイアップによる記事広告で、開始二カ月目にして200万円。単月で黒字化できている。

フンザ/ウェブ上のチケット売買を体系化「チケットキャンプ」(笹森良氏)

ticket camp
欲しいチケットが「リクエスト」可能なチケット売買サービス。C2Cのマーケットプレース。既にヤフオク!や専門掲示板などで販売されている。買い手のリクエストに応じて売り手をマッチングさせる。買い手は全国のイベントを検索して欲しいチケットのリクエストを作成する。後はそれにマッチングして売ってくれる人が現れれば売買は成立する。現在サービス開始後の取引単価は1コンバージョンあたり25200円となっている。

ピクルス/ニートから社長に「ライフタイマー」(タナカミノル氏)

lifetimer

ライフタイマーは、さまざまな「時間」をお知らせしてくれる生活改善アプリ性別などに加えて、起床時間や就寝時間、出勤時間、退勤時間、休日といった生活サイクルなどの設定をすると、その人が始業する、休日、誕生日、40歳になるまでなど日々の区切り区切りまでの時間が表示される。

追加でイベントも設定可能で自由に人生の目標なども設定できる。目標までの時間を設定して、残り時間がわかることで、行動を促そうというサービス。Facebookなどのイベントと連動して表示させることができる。

スクライバ/さあ、みんなで勉強だ!「Speedy!」(小嶋万里恵氏)

speedy

スマートフォン世代の学習アプリ。高校生は常に友達と繋がっていたい。LINEとTwitterが二大利用サービス。わからないことはすぐに知りたい。

紙のノートはカメラで撮影してデジタル化できる。友人と問題の解き方を共有できる。テストの前日に演習が解けない、そういう時に大学生チューターに質問ができる。チューターにはアプリ経由でアラートが鳴り、解説してくれる。回答したチューターには報酬として数百円を得ることができる。回答をシェアすることもできる。過去の質問はアーカイブされる。

タップリンガル:81/スマホで多言語対面通訳「タップリンガル」(矢作嘉男氏)

taplingual
外国人とコミュニケーションが取れないケースで対面通訳のクラウドソーシングを提供する。外国人観光客は2020年には2500万人になると想定されている。来日する外国人の約半数は言語に問題があると感じている。

サービスでは言語を選択すると、テレビ電話形式で彼らが雇用している通訳に繋がり、同時通訳を実施してくれる。中国、韓国、英語、9割をカバー。月額3000円で利用通話料は無料。家電量販店に導入してテストを開始している。

Takeshi Hirano

Takeshi Hirano

ブロガー。TechCrunch Japan、CNET JAPANなどでテクノロジー系スタートアップの取材を続け、2010年にスタートアップ・デイティング(現THE BRIDGE)を共同創業。1977年生。(株)THE BRIDGE代表取締役

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