中国のライブストリーミングプラットフォーム「Inke(映客)」、香港市場上場で約170億円の調達を計画中

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Inke(映客)創業者の Feng Yousheng(奉佑生)氏
Image credit: TechNode(動点科技)

中国のモバイルライブストリーミングプラットフォーム「Inke(映客)」が、1株あたり3.85〜5香港ドル(約55〜約72円)の公募価格で、香港での上場を計画している。同社の申請によれば、12億香港ドル(約172億円)の調達が見込まれる。株式は7月12日に取引を開始する予定だ。

申請によれば、同社は2017年の売上ベースで中国の2番目に大きいモバイルライブストリーミングプラットフォームだ。売上額は39.4億人民元(約665億円)で、市場の15.3%を占める。

Inke の月間アクティブユーザは2016年の第4四半期にピークを迎え、2017年初頭には26%の減少に転じた。ユーザ数は3,300万人から2,200万人に落ち込んだ。2017年第2四半期から数字は持ち直しているもの、ピークの数値には戻っていない。2018年第1四半期の月間アクティブユーザは2,530万人。

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同社は黒字化していないが、営業およびマーケティング費用の割愛により、2016年に15億人民元(約250億円)だった損失は、2017年に2.39億人民元(約40億円)にまで減少した。調整後の利益は5.68億人民元(約96億円)から7.91億人民元(約133億円)に増加。しかし、2016年に43億人民元だった売上高(約725億円)は、2017年に39億人民元(約658億円)まで減少した。

同社は、ライブストリーミングビジネスの売上の大半を、ユーザがバーチャルアイテムなどを購入できるバーチャル通貨「Inke Diamonds(映客鑽石)」の販売に依存している。ライブストリーマーが受け取ったバーチャルアイテムは「Inke Coins(映客硬幣)」に換金でき、それが一定額に達すれば人民元に換金できる。同社によればライブストリーマーに支払われる費用は、売上の55%に上るとしている。

Inke は当初、調達額を明らかにしないまま3月にIPOを申請していた

今年初めには、ライブストリーミングプラットフォームの「Huya(虎牙)」が5月29日、ニューヨーク証券取引所に上場した。Huya 株は取引開始時、23.27米ドルから31米ドルに上昇。他の2つのライブストリーミングプラットフォームである「Douyu(斗魚)」と「Huajiao(花椒)」も、香港での IPO 計画を噂されている。

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【via Technode】 @technodechina

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