インドネシアのクラウドベース人材管理スタートアップ Talenta が本日(原文掲載日:8月18日)、非公開額のブリッジファンドラウンドで資金を獲得したことを発表した。Fenox Venture Capitalが主導する同ラウンドには既存の投資家 East Ventures が参加した。資金は人材雇用の増加、売上増強、マーケティング活動に使用するという。
起業以来、同スタートアップは東南アジア地域においてテクノロジー業界のクライアント数社の獲得に努めてきた。クライアントには、名の知れた企業である Go-Jek、GrabTaxi、TopasTV、FlowerAdvisor、Qraved、MicroAd、Kudo、ShopDeca なども含まれる。
設立者の Joshua Kevin 氏は次のように語った。
Talentaにとってこの6ヶ月間はジェットコースターに乗っているようなものでしたが、私たちはようやく製品市場に合うようになってきました。流行は私たちと共にあると信じています。SaaSは新しい基準になることでしょう。(略)
昨年9月、Kevin 氏は Tech in Asia に対し、同社の元来の理念は国内のスタートアップ各社に向けて、PRや地域貢献、イベント運営といった様々なサービスを提供することと話していた。しかしそのすぐ後、Grace Tahir 氏とEast Ventures によるシード投資を受けて、Talenta は活動の中心を人材サービスのみに絞ったのだ。同社は後の2月にベータ版をローンチした。
Fenox のパートナーである Anis Uzzaman 氏は次のように話した。
今年の Talenta の躍進を目の当たりにするのは嬉しいです。今日ほとんどのインドネシア企業が奮闘している最大業種の1つに取り組めるツールを提供し、全力で十数億ドル規模の業界に挑戦しています。
今回の資金ラウンドの後、Talenta はマネタイズを会費のみからトランザクションベースの収益を含むよう拡大することを計画している。Kevin氏はどのようなトランザクションから収益を得るか、また利ざやはどうなるかは明確にしなかったものの、Talenta は CekAja、HaloMoney、Cermati といったジャカルタのフィンテックと提携し、ユーザがローンやクレジットカードといった商品を申し込めるようにする動きだ。
製品からプラットフォームへ成長するにあたって、私たちにとってこれは当然な流れでした」とKevin氏は説明する。「会費ベースのモデルでは内部でもモデル自身も限界がありますが、トランザクション(モデル)には膨大なポテンシャルがあります。(Kevin氏)
また、Talentaは1500人以上のスタッフを抱え、中小企業のみに注力するのではなく、大企業とも提携を推し進めている。過去に、Kevin 氏は Talenta の中小企業への注力は、同社の中心となるサービス提供であると話していた。
Talenta は、新たに設計した独自のソフトウェアもローンチしている。同ソフトウェアには、退職、残業、立替金払い戻しなど従業員がセルフサービスで使用できる機能を始めとする多くの機能が追加されている。現在、Talenta は必死で大企業を追い求めているが、Oracle、SAP、DataOn、SunFish HRのような国際企業との競争が、よりはっきりと見え始めるようになるだろう。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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