ピックアップ:Amazon Confirms Flight-Booking Launch as Part of a Superapp Strategy
ニュースサマリー:アマゾンはインドにおいてOTA(Online Travel Agency)領域に参入することを18日、発表した。既に同国においては、アマゾンのサイトまたは同社アプリを通して国内フライト予約が可能となっている
決済自体は同社のペイメントシステムである「Amazon Pay」が利用される。OTA領域参入にあたり同社は、インドのスタートアップ「Cleartrip (クリアトリップ)」とパートナーシップを結ぶとしている。インドにおいてAmazon Payは、あらゆるインフラ機能(水道代等)や携帯代などを支払えることで知られている。
話題のポイント:トラベルスタートアップの話題を扱うSkiftでも指摘されてましたが、アマゾンはECサイトであると同時に、あらゆる「モノ」の検索サイト(つまりGoogle)と見ることもできます。
こちらはインド版Amazonにおいて「Fight Tickets」と検索した画面です。上部の方に、まるでGoogleの広告のようにAmazonから航空券を予約することが出来る内容の説明が出てきています。アマゾンが単なるECサイト、という概念からメタサーチのプラットフォームへと変わりゆく可能性を示唆しています。
さて、インドは現在、モバイルペイメントの競争が激しいことでも有名です。
Business Insiderが公開している世界銀行のデータによれば、インドにおけるモバイルペイメントの普及率は80%を越えているとしています。その反面、銀行口座はたったの53%。リアル店舗の口座開設よりもモバイルペイメントの方が3割も多いのです。
インドには、日本のように「○○Pay」が多く乱立している時代は既に終焉を迎えています。同国において一般的なモバイルペイメント企業はAlibabaが支援する「Paytm」や「One97」、GMOやSequoiaが支援する「MobiKwik」等が台頭している状況です。(なお、国内で大きく展開しているPayPayはソフトバンクビジョンファンドの出資先でもあるPaytnがベースになっています)
ではなぜ、アマゾンはAmazon Payを通したペイメントインフラへ参入するのか。CB Insightsが興味深い分析を出していました。
この図から分かるのは、Amazon vs Alibabaがインドにて勃発していて、あくまでペイメントはECという大きな枠組みの一つにすぎないことということです。今回、アマゾンがOTAに参入したのも同社ECの広がりを生かしAmazon Payをインド国内にて流通させるため。そんな副産物を狙った目的もあるのかもしれません。
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