TikTokとマイクロソフトの買収交渉が再開、タイムリミットは9月15日

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Photo credit: Alexey Malkin / 123RF

中国企業の Bytedance(字節跳動)と Microsoft は、トランプ米大統領が7月31日に人気の動画共有アプリ「Tiktok」を禁止すると発言したことを受けて、TikTok のアメリカ事業の買収交渉を再開した。

重要視すべき理由:TikTok 運営の Bytedance(字節跳動)へのプレッシャーは、アメリカのみの話でなく世界各国で起こり始めている。先月にはインドでアプリの利用が禁止され、日本においても一定の制限の必要性について議論が進められている

  • 現在のアメリカの法律では、無料で提供されるアプリの利用禁止は法的・技術的のどちらの側面においても不透明な点が多い。
  • Bytedance の買収申し出は、Tiktok がアメリカでの事業継続を図る手段を模索するものである。

詳細情報:Microsoft は2日、7月31日に報じられたトランプ大統領の発言を受けて、中断していた Bytadance との買収交渉を再開すると発表した。交渉期限は9月15日としている。

  • トランプ大統領は、大統領令を用いて TikTok のアメリカにおける利用制限をかける可能性を示唆していた。また、一部ではアプリストアへ TikTok アプリ掲出を許している Apple や Google を罰する、あるいは、Huawei(華為)のように国家安全保障にリスクを与える外国企業リストに Tiktok を加える、との憶測さえあった
  • Microsoft は、CEO  の Satya Nadella 氏がトランプ大統領と対談したのを受け、買収に向けた協議を再開すると発表した。
  • ロイターによれば、Bytedance は既に1,000憶ドル以上の企業価値を誇り、ニューヨークなどでの上場を検討していたが、7月31日にアメリカでの上場計画を撤回したという。また、ロイターによれば、Bytedance は本拠地に近い香港や上海に上場する可能性が高いとされる。
  • しかし、トランプ大統領の動向に伴い、香港や上海での上場へと切り替えたとされている。
  • 忠実な Tiktokのユーザからは、トランプ大統領の決定に対するオンライン批判が相次いでいる。アメリカ市民自由連盟はツイートの中で、禁止措置の可能性について「表現の自由を脅かすもので、技術的にも不可能である」と主張した。
  • TikTok は トランスペアレンシーセンターを7月29日に立ち上げ、専門家が Tiktok のモデレーションポリシーとアルゴリズムをリアルタイムで調査できるようにするとを発表するなど、ユーザと政府にその運営がアメリカの法律範囲内に収まっているとアピールしてきた。

背景:TikTok はアメリカで絶大な人気を持つ。月間アクティブユーザは推定7,000万人を誇り、2020年にはアメリカ市場のみで約5億米ドルを稼ぐ可能性がある。

  • アメリカ当局は、中国政府がアメリカ人のユーザデータにアクセスすることを懸念している。Bytedance による2017年の Musical.ly 買収に関し、対米外国投資委員会(CFIUS)が調査を開始したと、昨年11月にロイターが報じた
  • TikTok のアメリカにおける運営の問題は数か月前から指摘されていた。6月にはBlack Lives Matter のハッシュタグを検閲したとして非難を受け、7月にはアメリカの連邦機関が、13歳未満のユーザからのデータ収集など2019年2月に規制当局との間で交わした合意を Tiktok が遵守しているかどうかについて調査を開始した。
  • Bytedance の世界的な地位は不安定になっている。インドでは TikTok の全面禁止が決まり、同社は60億ドル程度の出費が余儀なくされるとみられる
  • トランプ政権は、TikTok がいつでも中国共産党の要請に応じてアメリカ人のユーザデータにアクセスできるのではないかとの懸念から、今年初めに Tiktok を禁止する可能性について主張し始めた
  • TikTok は2019年の声明でトランプ大統領の主張を否定しており、「我々のデータには、中国の法律は適用押されない。中国政府からのコンテンツ削除要請は一度もなく、仮に求められても拒否する意向だ」と述べている。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】