
シンガポールを本拠とする Golden Gate Ventures(GGV) は13日、MBA スクールの INSEAD と共同で、「東南アジアにおけるエグジット現状」に関するレポートを発表した。これは、2020年と2021年の東南アジアにおけるテクノロジー系スタートアップのエグジットの状況を分析・予測したものだ。
2020年には、スタートアップのエコシステムは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたが、実際には82億米ドルの投資が行われ、世界の多くの地域と比較すると、良好な動き・結果が見られたという。また、2021年には、東南アジア全体で大規模買収(3,000万米ドル以上)や大規模合併の再増加、SPAC(特別買収目的会社)の増加がすでに見られていると指摘している。
GGV パートナーの Michael Lints は、次のように指摘している。
エグジットを予測することは非常に難しく、2020年は予想外の出来事があったため、当初は資金調達、M&A、エグジット活動が鈍化した。しかし、2020年の後半から2021年の初めにかけて、東南アジア全体でハイテク産業の回復がみられ、このアセットクラスに対する投資家の意欲が高まった。
INSEAD の投資家調査と当社独自のデータベースを活用することにより、東南アジアでは、特にファンドが満期を迎えて投資に対するリターンが必要になることから、2021年も引き続き多くのエグジットが発生し、シリーズBとCの案件のパイプラインが増大すると予測している(2010年から2015年の間に50のベンチャーキャピタルファンドが資金を調達)。
GGV が作成したエグジット分析レポートは、ここからダウンロードできる。
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via PR TIMES
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