本稿は、Geektime ヘブライ語版に掲載された記事を、Geektime の了解を得て日本語に翻訳し掲載するものである。 The Bridge published the Japanese translation of this original article on Geektime in Hebrew under the permission from Geektime.
執筆した Yaneev Avital は、テルアビブを拠点とする Geektime のテックリポーターで、コピーライター、オタク、子どもを持つ父親である。
Facebook の F8デベロッパーカンファレンスにおいて、同社は Messenger に連携する40のアプリデベロッパーを発表した。たった2週間前に誕生した Emu は数少ない幸運を手に入れた(原文掲載日:3月26日)。先週水曜日(編注:3月18日)に行われた Facebook のデベロッパーカンファレンス F8 において、同社はドラマチックな発表を行った。
Facebook は Messenger アプリをプラットフォームに移行し、「デベロッパーが容易に Messenger とアプリを連携でき、6億人のMessengerユーザがGIF、写真、動画、オーディオクリップなどを使って自己表現できる方法を見つけられるようにする」という。スタンドアロンアプリとしての存在意義が問われていた Messenger だが、今では Facebook の最も期待値の高いアプリとして注目を集めている。この変革の一翼を担うのが Emu アプリを開発したイスラエルの Homage だ。6人のチームで構成されている。
メッセンジャーをクールにしたい
Facebook はメッセージアプリとしての Messenger の普及を何より望んでいる。そのため、40のアプリをプラットフォームに連携して様々なコンテンツやフォーマットを楽しめるようにした。平凡なテキストの代わりに写真や絵文字といったキュートでカワイイものがたくさんある。
Emu を使えば自撮りした写真で独自のアニメーションステッカーを作成できる。Emu の親会社である Homage はイスラエルで行われたINTVカンファレンスで3月15日、TechDate イベント中にアプリを公式ローンチした。
ステッカー、または「emu(アプリではこのように呼ばれている)」を作るには、まずセルフィーを撮り、頭をアウトラインに合わせる。すると面白パーツが現れるので、数あるアニメーション付きの背景から選べばよい。
例えば、動く天使の羽、悪魔の角、虹、ハートマークやテディベアなどだ。背景を選んだら、Messengerで自分のemuを送る。テディベアを頭に載せた特殊効果を見るのにEmuをインストールしている必要はないが、返信しようとする時にはアプリをインストールするかどうかのオプションが示される。
現在アプリは iOS でのみ入手できる が、Homage が Geektime に語ったところによると、数週間のうちにはAndroid 版も登場させるべく鋭意取組中だそうだ。
誕生したばかりのアプリ
Emu を運営するのは Homage Technology Ltd. で、Tomer Harry 氏、Nir Hanes 氏、Yoav Caspin氏によって2013年に設立された。設立以来、同社はプライベートエンジェル投資家やイスラエルの主要な科学オフィスから数十万ドルを調達した。6人のチームからなるこの会社はテルアビブのMontefiore 地区を拠点としている。
Hanes氏 が Geektime に語った話では Emuアプリは2週間前にiTunes Storeでローンチしたばかりだったので、Facebookからの電話に驚いたという。F8 での Facebook の発表以来、アプリのインストール数が数千件単位で増えているそうだ。
彼らのビジネスモデルとは何か? Hanes氏は、同社はハローキティなどのコンテンツブランドと提携してブランドステッカー使用料をユーザに課金していく予定だと語った。
さらに、新作映画を宣伝したい映画会社がEmuに支払いをして、アプリ内でのキャラクターを登場させることもできる。
写真や絵文字以外のアプリとの連携
いずれもイスラエルのアプリである Emu やビデオエディターの Magisto との連携に加え、Facebook はMessenger と連携する他のアプリについても発表した。
撮影したビデオに爆発やエイリアンといった特殊効果を追加できる Action Movie FX も注目の1つだ。そのほかにも、カメラでGIFを作成できるアプリの Camoji、声を変えてボイスメッセージを送信できる FlipLip Voice Changer、世界最大のアニメーションGifデータベースの Giphy、ソーシャルカラオケアプリ Hook’d、シェアできるグラフィック作成ツールの Meme Generator、そして一番のお気に入りは文字をタイプして有名映画のマッシュアップができたり、テレビ俳優にそれぞれ違うセリフを言わせることができる ClipDis などがある。
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