
(フィレンツェで開催された NEEL Challenge にて。 写真提供:Studio Ousia)
Studio Ousia は、神奈川・藤沢を拠点として、エンティティ・リンキングをベースとしたソリューションを開発するスタートアップで、モバイル開発者向けのキーワードリンク機能追加SDK「Linkify」、昨年には、ブロガー向けのアフィリエイト・ソリューション「LinkPlaza」をローンチしている。
同社は先週、イタリア・フィレンツェで開催された WWW2015 内のエンティティ・リンキングに関するコンペティション「Named Entity rEcognition and Linking (NEEL) Challenge」で二位以下に大差をつけて優勝したと発表した。
エンティティ・リンキングとは、テキスト中のキーワード(固有表現)を Wikipedia などのナレッジベースに結びつけて処理するための自然言語処理の技術で、今回のコンペティションでは参加各チームのシステムで解析精度をスコアリングし、その結果、Studio Ousia のシステムが一位を獲得した。二位以下のシステムのスコアが40ポイント台であるのに対し、Studio Ousia のシステムは80ポイント台のスコアを確保、エンティティ・リンキングにおいて世界的にも精度の高さが証明されたことになる。
Studio Ousia では、今回のコンペティションに用いられた技術をもとにして、今夏にも「Semantic Kernel」という名前で商用サービスを展開する予定だ。
Studio Ousia は慶応大学SFCのインキュベーション・プログラムから生まれたスタートアップで、2012年にスマートフォン・ブラウザ向けのキーワードの自動リンク付けプラグイン「Phroni」をローンチ。同年にニッセイキャピタルから7,000万円を、昨年8月には東京のシステム開発会社エヌアイデイ(東証:2349)から1億円を調達している。

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