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フリーランス向け報酬先払いサービス提供のyup、シリーズAでデット含め4.5億円を調達——W venturesなどから

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<24日15時更新> 最終段落の記述を一部訂正。 <31日正午更新> ブルー・トパーズに関する記述を一部訂正。 主に個人事業主や小規模法人を対象として、請求書債権を買い取る形(ファクタリング)で報酬即日払いサービス「先払い」を提供する yup は24日、シリーズ A ラウンドで約4.5億円を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは W ventures が務め、インキュベイトファンド…

yup のメンバーと、シリーズ A ラウンドに参加された投資家の皆さん。
Image credit: yup

<24日15時更新> 最終段落の記述を一部訂正。

<31日正午更新> ブルー・トパーズに関する記述を一部訂正。

主に個人事業主や小規模法人を対象として、請求書債権を買い取る形(ファクタリング)で報酬即日払いサービス「先払い」を提供する yup は24日、シリーズ A ラウンドで約4.5億円を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは W ventures が務め、インキュベイトファンド、セブン銀行、AG キャピタル、FFG ベンチャービジネスパートナーズ、會田武史氏(RevComm 代表取締役)が参加した。なお、調達額にはプライベート・デット・ファンドを運営するトパーズ・キャピタルの子会社ベンチャーデットを手がけるブルー・トパーズなど複数金融機関からのデットファイナンスを含んでいる。これは2020年7月のラウンドに続くものだ。

一般的に、ファクタリングサービスを受けるには、信用履歴(クレジットヒストリ)が必要になることが多く、そのためにサービスを受けられるのは、一定期間以上の営業実績のある法人などに限られる。yup は2019年9月からサービスを開始、2年間をかけて独自に開発した与信アルゴリズムの精度を高めることで、貸し倒れリスクの極小化に取り組んできた。割賦販売や貸金事業者は指定信用情報機関に与信情報を照会するるが、ファクタリングサービス提供事業者である yup は自らこのリスクと対峙する必要があったわけだ。ファクタリング与信を専門とする事業者としては、リスクモンスター(東証:3768)などが先行する。

ファクタリングサービスを提供するスタートアップとしては、国内にも給与前払の Payme、「クラウドファクタリング」の OLTA などが存在するが、金額規模や対象ユーザの属性の違いから、yup には直接的な競合にならないという。海外市場を見てみると、この分野には BlueVine(アメリカ)、Fundbox(アメリカ)、MarketFinance(イギリス)、Finiata(ドイツ)、Inwise(エストニア)、InvoiceInterchange(シンガポール)、FundingPro(オーストラリア)、KredX(インド)といったプレーヤーが存在するが、国内には同等のサービスを展開するスタートアップはまだ存在しないと同社は見ている。

yup では今年4月に開催された MUFG デジタルアクセラレータに採択され、この時に提案した請求書をデジタル化する SaaS を開発中だ。この SaaS では、銀行システムはもとより、会計 SaaS などとも連携する予定で、請求を受け取ってから支払うまでの処理の完全代行が可能になる。請求書のデジタル自動化処理サービスでは、LayerX もまた「LayerX インボイス」を発表している。yup ではファクタリングサービスや銀行システム連携の強化で差別化を図ると見られる。

LayerXが 「LayerX INVOICE」公開、クラウド請求書を最初のプロダクトに選んだワケ

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ニュースサマリ:経済デジタル化支援のLayerXは1月13日、経理業務を効率化する請求書AIクラウド「LayerX INVOICE」を公開した。LayerX INVOICEは請求書の受け取り後、AI-OCRによって請求書を自動でデータ化した上、仕訳データや振込データの自動作成及び会計システム連携をシームレスに実行してくれる。 開発にあたりLayerXでは月間の受領請求書枚数が1万枚を超える大手など…

LayerX社内での開発風景。彼らはオフィスに戻った(写真提供:LayerX)

ニュースサマリ:経済デジタル化支援のLayerXは1月13日、経理業務を効率化する請求書AIクラウド「LayerX INVOICE」を公開した。LayerX INVOICEは請求書の受け取り後、AI-OCRによって請求書を自動でデータ化した上、仕訳データや振込データの自動作成及び会計システム連携をシームレスに実行してくれる。

開発にあたりLayerXでは月間の受領請求書枚数が1万枚を超える大手など含む100社以上にヒアリングを実施し、課題を抽出した上で機能拡充を実施した。昨年10月からは一部の企業に対してβ版の提供を開始しており、連携する会計システムはfreee、マネーフォワードクラウド会計、弥生会計など主要なシステムが対応している。これら会計システムに連携する仕訳データを自動で作成・連携できるほか、銀行の振込データも同様に自動で作成可能となっている。

LayerX INVOICE

また、紙の請求書についても連携パートナーと協力して代理受領・データ化を請け負う。紙の請求書を代理で受け取り後、スキャンすることで紙の受領が必要なケースでもオフィスに出社せず、クラウドのみで完結できるとした。

初期費用と月額費用が必要で、請求書の対応枚数によっていくつかのプランに分かれる。詳しい価格については問い合わせが必要。同社は国内で発令されている緊急事態宣言において企業のリモートワークが推奨される状況をふまえ、今日から3カ月間の無料トライアル期間を設けている。

話題のポイント:2018年8月の創業から追いかけてるLayerXから待望のプロダクトがリリースされました。同社はこれまで自律分散技術を活用した業務プロセスのデジタル化を主力事業として活動してきていましたが、どれも大手とのコラボレーションによるものでした。LayerXのこれまでについてはこちらの記事を参照ください。

参考記事

さて、経済活動のデジタル化を掲げるLayerXはなぜ最初のプロダクトにクラウド請求書を選んだのでしょうか?実際、この手のツール類は連携するマネーフォワードやfreeeなどをはじめ、各社出揃った感がありますし、クラウドファクタリングのOLTAは完全無料のツールとして提供を開始するなど、違ったフェーズに入っているのが現状だと思います。ということでLayerXの福島良典さんに同社の現在地についてお話を伺いました(太字の質問はすべて筆者、回答は福島さん)。

LayerXではこれまで主に企業との協業スキームでデジタル化の支援を実施してきた。クラウド請求書が溢れる中、このプロダクトを最初のテーマに選んだ理由は

福島:LayerXでは三井物産様を始め、SMBC日興証券様、三井住友信託銀行様とジョイントベンチャーを作り事業運営をしています(三井物産デジタル・アセットマネジメント、以下MDM)。半年前の調達時にBRIDGEさんに寄稿させていただきましたように、この事業運営で得た知見を元に「より汎用的なソリューションとして提供していけるような体制をLayerXとしても作りたい」と考えていました。

請求書のプロセスのどこにチャンスを見出した

福島:MDMはデジタルなアセマネ会社として「今までアセット化されなかったものの証券化、今までアクセスできなかったものに対する投資の開放、裏側の業務プロセスデジタル化による金融機関の生産性向上」を目指しており、この裏側の業務プロセスのデジタル化(=コーポレートDX)では、SaaSの導入と既存SaaSでできないことを切り分け、既存SaaSの導入で効率化できる部分は導入・活用を進めてきました。

既存SaaSでカバーできていなかった領域として「請求書受領から支払いまでの効率化」ソリューションがあり、この部分を自社プロダクトとして開発し始めました。これを複数の企業にみせたところ非常に反響が良く、汎用のプロダクトとして展開することを決定した次第です。

経済活動をデジタル化する、という大きなミッションを掲げているが、企業とのアライアンスや今回のプロダクトリリースを通じて、LayerXがどのぐらいの地点に辿り着いたか認識を教えてほしい

福島:あらためて、LayerXのミッションは「すべての経済活動を、デジタル化する。」ことです。昨秋に自身で書いたこちらのnoteでも触れておりますが、当社では、デジタル化のレベルは大きく四つあると考えています。超要約して書くならば「ツール→業務→企業間・業界間・産業間」と最適化される対象が広がっていくイメージです。

DX時代の金融機関における「経営のソフトウェア化」(福島さんのnoteより)

当社が注力するブロックチェーンや秘匿化技術は「Level4のデジタル化」の根幹となる技術です。一方日本の産業界の現状はLevel1-2のDXがやっと進み始めたところです。

まだまだ国内企業のデジタル化への取り組みはこれから、という状況

福島:今まで、デジタル化が真剣に取り組む必要に迫られていなかったのは、デジタルの持つ優位性が「インターフェースをデジタルに変える」だけだったからではないでしょうか。これでは変化の幅は限られます。LayerXが(JV事業やSaaS事業において)取り組むデジタル化はLevel1-2からスタートしLevel3に移行するように解決していきます。同時に、祖業であるブロックチェーン事業については「LayerX Labs」という形を残し、5年10年単位で確実に来る大きな波を、沖にでて待ちつづけています。これらが合流する形でLevel4のデジタル化を実現していきます。

大手含めてかなりの検証を重ねた上での勝負だと思う。勝ち筋は

福島:こちらも、実はBRIDGEへの寄稿で触れていますが、インターネット×エンタープライズはチャンスが大きい産業だと思っています。なかでも請求活動は企業の最も基本的な活動の一つです。請求書業務を上述の「レベル分け」で例えてみます。Level1だと請求書の「pdf化、データ化」が実現されるイメージです。

Level2-3が今回提供するLayerX IINVOICEの範囲で、「手入力がなくなる・システム間の転記がなくなる・ミスや漏れなどを機械的にアラートする」など業務のデジタル化がされるイメージです。次に来るLevel4が「請求書の標準化・規格化によってデータのやり取りだけで完結する、デジタルマネーと請求書が結びつくことで催促や担保の概念が変わる、IoTデバイスをトリガーに役務提供や実際に物が動いたら決済される」など、業界間や産業間をまたいだ最適化になるイメージです。

このようなデジタル化が進むことで、従来の「サービスの単発売り切り型の経営」から、そのサービスを継続的に提供し、絶えず改善しながら顧客のライフタイムバリューをどう高めるかという「サービス産業的な経営(=ソフトウェア経営)」に変わっていくと考えています。

ありがとうございました。

3年で200億円動かしたOLTA、信用のデジタル化に成功する

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創業から3年、サービスインから2年。たったこれだけの期間に200億円(※)を動かし、国内金融機関が熱視線を送っているスタートアップがいる。OLTAだ。 彼らの編み出した「クラウドファクタリング」は24時間以内に企業が発行する請求書を審査し、買い取るというもの。特に資金繰りに課題を持つ中小企業の資金ニーズに的確に応え、銀行融資のまさに「オルタナティブ」を実現した。 躍進の秘密は独自のAIによる審査の…

左から:OLTA共同創業者の武田修一氏と澤岻(たくし)優紀氏

創業から3年、サービスインから2年。たったこれだけの期間に200億円(※)を動かし、国内金融機関が熱視線を送っているスタートアップがいる。OLTAだ。

彼らの編み出した「クラウドファクタリング」は24時間以内に企業が発行する請求書を審査し、買い取るというもの。特に資金繰りに課題を持つ中小企業の資金ニーズに的確に応え、銀行融資のまさに「オルタナティブ」を実現した。

躍進の秘密は独自のAIによる審査の自動化だ。24時間以内の完全オンライン(非対面)・2社間ファクタリング審査ができるアルゴリズムを持っているのは今のところ、国内では彼らしかいない。

金融機関との協業も進めており、2019年の西武信用金庫とのビジネスマッチングを皮切りに、2020年には株主でもある新生銀行と合弁会社を設立、「anewクラウドファクタリング」の提供を開始している。8月には群馬銀行、十六銀行との協業で念願のOEMモデルもスタートさせた。昨年11月には 日本郵政キャピタルから2億円の資金調達 も実施しており、累積調達総額は32億円にのぼる。

彼らはこの先、どのような成長ストーリーを夢想しているのか。創業者二人の話を元に考察してみたいと思う。

ネオ・ファクタリングの登場

十六銀行がOEMで開始したクラウドファクタリングサービス

その前に今一度、ファクタリングという手法について説明しておきたい。請求書の買取モデルは別に新しいものではなく、掛売りで発生する支払いまでのタイムラグを短縮するために生まれた手法で、主に3社間と2社間の方法がある。3社間は請求書を売りたい事業者に対し、それを発行した請求先企業にファクタリング事業者が照会をかけて買い取る。

当然、請求書を早く現金化したいという意向はバレることになるので、信用問題に発展する課題があった。一方、2社間ではファクタリング事業者が直接請求書を買い取る。通常の掛売りサイクルで入金があった段階で、その債権を買い戻せばよいので、請求先企業が知ることはない。

ただ、この方法だとファクタリング事業者は大きなリスクを抱えることになる。発生している請求自体が嘘っぱちかどうか知る方法がないからだ。なので、従来手法では面談など極めて属人的な手法と、高額な手数料を設定することで成立させてきた。

OLTAはじめ、MF KESSAI(アーリーペイメント)やフリーランス向けのYup、フリーナンス(GMOペパボ系列)など、ここ最近出てきている「ネオ・ファクタリング」のスタートアップたちはそれぞれこの2社間ファクタリングの手法を採用しつつ、審査の部分で独自のテクノロジーを活用してこの問題を解決している。

AIの精度についてOLTAの二人はこう話す。

「審査は定量的な決算書や入金明細などのデータと、取引実績のような定性的な情報を組み合わせて実施します。特に機械学習が貢献するのが定量情報です。創業当時はまだ手入力などの部分が残っていましたが、現在は8割から9割ほどまで自動化できています」。

一方で人の手が不要になるかというとやはりそうではない。例えば「怪しそう」という事業者の判断は、それについてのスコアリングを構築するより、人が担当した方が効率的だったりする。ハイブリッドなのだ。現在、同社は全体で30名ほどの体制でこのサービスに取り組んでいる。

中小企業の「信用」問題

このようにOLTAは、AIを活用することで極めて短期間での売掛債権買取を実現した。このことが示すもう一つ重要な事実がある。それが「信用」の大量生産だ。個人事業や中小企業で金融機関から融資を受けたことがある方なら分かると思うが、通常、こういった資金調達には非常に手間と時間がかかる。

開示情報がある大手企業とは異なり、中小零細は情報非公開で数も多く出入りも激しい。これら企業の与信は信用調査(帝国データバンクや商工リサーチ)や地銀などの担当が足を使って見極め、融資枠を決めていく。

ただ、金利でビジネスができた時代であれば丁寧な信用調査も問題にならなかったが、今はそうはいかない。さらに感染症拡大は金融マンの「足で稼ぐ」手法をストップさせた。金融機関のデジタル化は待ったなしの状態になったのだ。二人は地銀と話をする過程、共通した課題を見出した。

「伝統的な金融機関にとっての課題は短期・小額の対応です。地銀は法人口座を5万、10万件持っていたりしますが、やはり1人月の工数をかけられるのは大手に偏ってしまいます。デジタル化が必須であって書類からの脱却、これまで足で稼いでいた信頼関係をどう再現するか、こういったテーマへの対応が感染症拡大も重なって急務になったのです」。

OLTAは創業当時から自分たちをホワイトレーベルとして、こういった地銀などの金融機関に提供する「提携戦略」を取っている。8月には群馬銀行、十六銀行との協業でこれを実現レベルに引き上げたのだが、実は、信用を生み出す上でもこれら提携は重要な役割を果たす。

彼らのAIエンジンの燃料は「データ」だ。質の良い中小企業のデータを協業先と協力して集めることで精度はさらに上がる。一方、定性的なデータについては提携する地銀がそれぞれの人員を配置することで、エリア毎に握ることができる。やはりハイブリッドなのだ。

信用をデジタル化したアントグループ

中小零細企業の信用をデジタル化すればどうなるのか。明確な答えがひとつある。それが中国金融大手、Ant Group(アント・グループ/螞蟻集団)だ。

Alibaba(阿里巴巴)の金融サービスを担う彼らは、モバイル決済アプリ「Alipay(支付宝)」によって一躍、中国金融インフラの一番手に躍り出た。今月25日に上海証券取引所に提出された上場申請書類によると、2019年通期の売上高は1206億元(約1兆8570億円)にものぼるそうだ。目標とされる時価総額は2000億ドル(約21兆3000億円)と金融テクノロジー銘柄としては世界トップクラスとなった。

この彼らをして重要なテクノロジーと言われるのが信用評価の「芝麻信用(セサミ・クレジット)」になる。信用スコアリングの仕組みで、このスコアが高いとAlibabaグループ内のECサービスでより信用度の高いプロフィールを表示できたり、ローンを借りやすくなったりする。中国最大の買い物日となった独身の日(W11, ダブルイレブン)はたった1日で384億米ドル(約4.2兆円)を売り上げたが、これを支える中小零細の資金繰りを実現したのが芝麻信用なのだ。

同じことがやはり日本でも早晩起こる。日本の中小企業は約360万社と言われるのだが、昨今の感染症拡大の問題を受けて一気にデジタル化の流れが生まれた。例えば小さなコマースをすぐに立ち上げられるプラットフォーム「BASE」では、GMVが前年同四半期比で196%増(2020年第2四半期)と大きく跳ね上がった。主に飲食店などが、急な売上の落ち込みをECでカバーしようとした結果と予想される。

では、こういった小さな事業者が新たにECを立ち上げる時に必要な資金はどう調達すればよいか。

パッと思いつくのは日本政策金融公庫や馴染みのある地銀融資になるだろう。当然、初回であれば手続きは複雑で、何度も面談が必要になる。しかし、もしこの信用がデジタル化されていて、かつ、身近な金融機関でそれを参照できればどうだろう。

OLTAが目指す中小企業の資金繰り問題の解決方法は決してファクタリングだけではない。クラウドファクタリングという手法を用いて得られた信用スコアこそ、本当の解決方法につながる武器となるのだ。

どこが買うのか

OLTAの中長期成長戦略のイメージ(資料提供:OLTA)

ここまでお二人の話を元に考察してきたが、当然ながらコマースや金融レイヤーのプレーヤーたちはこの辺りを研究し尽くしている。信用スコアの話題は例えばクラウドソーシングの分野でも議論の的になっている。OLTAのインパクトはこの「机上の空論」を具体的なHowに落とし込み、実際に動かしたことだ。

となると、次の注目は彼らがどうやってAlibaba・Ant Groupクラスのインパクトを生み出すのか、という点になる。例えば国内EC大手と言えば楽天やヤフー、ファクタリングも手掛けているGMOインターネット・グループもあれば、新興組としてBASEやヘイも面白い。

もちろん単独での上場は前提としても、彼らの持つ信用エンジンがどこのグループと連携するのか、はたまた自分たちでグループを形成するのか、少し想像するだけでも様々なサービスの予感がする。短期融資や保険、会計、資産管理などなど。少し視点を変えてBaaSのような考え方もあるかもしれない。

OLTAはどこに向かうのか、引き続き興味深く追いかけてみようと思う。

※補足:200億円は累計の申込金額。これを全てOLTAが買い取っているわけではないので補足しておく。

AIビジネスマッチング「yenta(イェンタ)」、グローバル版を発表しインドへ進出

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから 読者の中には、東京に拠点を置くアトラエ(東証:6194)が、Tinder のようなスワイプ UI(ユーザーインターフェース)を活用した AI によるビジネスプロフェッショナルマッチングアプリ「Yenta」を発表したことを思い出す人もいるだろう。同社は本日、グローバル版 ( iOS / Android ) の提供を開始し…

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

読者の中には、東京に拠点を置くアトラエ(東証:6194)が、Tinder のようなスワイプ UI(ユーザーインターフェース)を活用した AI によるビジネスプロフェッショナルマッチングアプリ「Yenta」を発表したことを思い出す人もいるだろう。同社は本日、グローバル版 ( iOS / Android ) の提供を開始し、グローバル展開の第一弾としてインドを選定したことが明らかになった。

このアプリでは、ユーザがプロフィール登録と画面上でのスワイプを繰り返すことで、ネットワークを広げてビジネスパーソンとつながることができる。毎日正午に、ユーザが興味を持ちそうな10人を推薦してくれる。ユーザがスワイプして会いたい相手を選択すると、その日の午後8時に他ユーザとのマッチング結果が配信される。双方のユーザがお互いに会う(またはオンラインで会う)ことを確認すると、アプリを介してチャットを始めアポイントを取ることができる。

最新版のアプリでは、日本人ユーザでも英語のプロフィールを持つことができるようになり、インド人ユーザとつながることができるようになった。Yenta を通じて、日本のファクタリングスタートアップ OLTA の CEO が共同創業者として CSO を見つけたことや、日本の衛星アンテナ共有スタートアップであるインフォステラが新たなシード投資家を見つけるのに成功したことなど、Yenta はユーザが重要なビジネス関係を築くのに貢献してきた。

2016年のローンチ以来、Yenta はユーザベースの規模を明らかにしていないが、日本では数十万人程度と推定される。同社はこれまでに300万回以上ユーザ同士を繋いだことを明らかにしている。

アトラエはインド進出を促進するために、インドで2万人以上のデータサイエンティストのローカルコミュニティを誇る東京の DataGateway と提携して、データ分析コンテストを開催することを発表した。オープンイノベーションのアプローチに基づき、このコンテストは Yenta 内でより良いマッチング体験を生み出すための新しいアルゴリズムを発明してもらうことを目的としている。コンテスト優勝者には賞金として1万米ドルが授与される。

Tinder のようなスワイプ UI でビジネスマッチングを提供するアプリとしては、英語圏では、フランス人起業家が立ち上げたニューヨーク/パリを拠点とする Shapr が4回のラウンドで1,650万米ドルを調達、2019年5月時点でのユーザは250万人以上(Independent の記事広告)。Tinder の創業者らは2018年、親会社 Match Group の支援を得て Ripple というアプリを立ち上げたが、さまざまな状況から見てデッドプール入りしているとみられる。

OLTAが群馬銀行、十六銀行とクラウドファクタリング事業で協業、OEMモデルの提供は初

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クラウドファクタリングを提供する「OLTA」は8月14日、群馬銀行、十六銀行の2行と「クラウドファクタリング事業」を共同で立ち上げることを発表した。OLTAがウェブサービスの企画、開発、導入、運用コンサルティングといった、クラウドファクタリング事業に必要なノウハウを金融機関にOEM提供する。パートナーとなる金融機関は自社ブランドとしてクラウドファクタリングサービスを顧客に提供できる。協業モデルはレ…

クラウドファクタリングを提供する「OLTA」は8月14日、群馬銀行、十六銀行の2行と「クラウドファクタリング事業」を共同で立ち上げることを発表した。OLTAがウェブサービスの企画、開発、導入、運用コンサルティングといった、クラウドファクタリング事業に必要なノウハウを金融機関にOEM提供する。パートナーとなる金融機関は自社ブランドとしてクラウドファクタリングサービスを顧客に提供できる。協業モデルはレベニューシェア。

OLTAは2019年の西武信用金庫とのビジネスマッチングをはじめ、これまでにも金融機関との協業を進めており、2020年には株主でもある新生銀行と合弁会社を設立し、「anewクラウドファクタリング」の提供を開始している。一方、今回の群馬銀行、十六銀行との協業で採用したOEMモデルは初めての取り組みとなる。

この取り組みは地方に拠点を置く中小事業者へ向け、オンライン完結型ファクタリングサービスの拡充を目指す。コロナ禍において最適なオンラインでの資金調達手段の提案を推進し、中小企業金融のDX(デジタルトランスフォーメーション)を手助けすることにも目的を置く。

同社は2017年より国内初のクラウドファクタリングサービスを提供しており、これまでに総額200億円の申し込み実績を持つ。昨年11月には日本郵政キャピタルから2億円の資金調達も実施しており、累積調達総額は32億円にのぼる。

via PR TIMES

AIビジネスマッチング「yenta(イェンタ)」、大幅アップデートで地域を超えたマッチングが可能に——コロナ禍でも新たな人と出会える機能強化

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アトラエ(東証:6194)は11日、同社が提供する人工知能を用いたビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」の大幅アップデートを行った。11日公開されたバージョン4系では、新たに「テレポート機能」が導入され、ユーザは地域を超えた出会いが可能になる。同社では新型コロナウイルス感染拡大を受け、多くの人が外出自粛・自宅待機を余儀される中、人と出会う機会の創出支援機能の実装を早めたと説明している。…

Image credit: Atrae

アトラエ(東証:6194)は11日、同社が提供する人工知能を用いたビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」の大幅アップデートを行った。11日公開されたバージョン4系では、新たに「テレポート機能」が導入され、ユーザは地域を超えた出会いが可能になる。同社では新型コロナウイルス感染拡大を受け、多くの人が外出自粛・自宅待機を余儀される中、人と出会う機会の創出支援機能の実装を早めたと説明している。また、今回あわせて、アプリケーションインターフェースやデザインもフルリニューアルされた。

yenta は、毎日正午にビックデータ解析を元にした「10人のビジネスパーソンのプロフィール」が届き、「興味がある」と選択した人同士がマッチングできるサービス。マッチングが成立した相手とは、アプリ上でメッセージをやり取りすることができ、ランチタイムなどの時間を調整し、直接、情報交換などの交流ができる。今年2月にアップデートされたバージョン3系からは「タイムライン投稿」機能が実装され、ユーザが能動的に yenta コミュニティに対して出会いたい人を募集したり、それに対して応募したりすることが可能になった。

Image credit: Atrae

バージョン4系から利用できる機能としては、前出のテレポート機能に加え、自分に「興味あり」をくれた相手のプロフィールを閲覧できる「興味ありデータの閲覧機能」、正午におすすめされるプロフィールが20人になる「1日のスワイプ数2倍機能」、毎日レコメンドされる人を年齢・職種・エリア・人気度などで絞り込める「フィルタ機能」の4つ。これらはユーザ選択に応じて有料で提供されるが、アトラエではコロナ禍のビジネス支援として、5月中はテレポート機能を無料提供する。なお、バージョン2系以降で提供されていた、他ユーザへのレコメンド表示回数を5倍に増強できる「ブースト機能」は今版から廃止された

yenta のフィルタリング機能では、リクルーティング関連の絞り込みはできない。これはおそらく、アトラエが運営する求人メディア「Green」とのバッティングを避ける意図があるのだろう。一方、コロナ禍では事業立ち上げや資金調達をオンラインで完結させるスタートアップも増えてきたが、アトラエでは投資家やパートナー探しには積極的に yenta を活用してほしいと考えているようだ。実際のところ、ファクタリングスタートアップ OLTA CEO の澤岻優紀氏と CSO の武田修一氏は yenta で知り合って起業、人工衛星運用アンテナシェアリングのインフォステラのシードラウンドには、yenta がきっかけとなってフリークアウトの明石信之氏が参加した

yenta の開発を統括したアトラエ取締役の岡利幸氏は、BRIDGE  のインタビューに対し次のようにコメントしている。

コロナで yenta への影響を心配していたんですが、逆にオンラインでの動きが活発になっていて、数値的にもポジティブに出ています。こんな状況だからこそ、人との出会いを気軽にできる UX を持った yenta が、地域の距離の概念を超えられる機能を無料で開放することで、今までのオフライン99%だった yenta よりも価値のある形になるかもしれないと期待しています。

アトラエでは今回、地域を限定しない日本全国版を出せたことを受け、今後、海外版のローンチに弾みをつけたいとしている。

新型コロナと戦うスタートアップたち、その取り組みの方法と傾向

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ニュースサマリ:新型コロナウィルスによる感染症拡大は、私たちの生活を急激に変えようとしている。大型連休を前に公表された「感染症予防10のポイント」では、オンライン帰省や遠隔診療・在宅勤務など、情報テクノロジー前提の施策を政府が要請するという事態にまで発展した。 そしてここに必要とされるサービスを作ってきたのがここ数年のテクノロジー系スタートアップたちだ。日本ベンチャーキャピタル協会は4月20日、「…

ニュースサマリ:新型コロナウィルスによる感染症拡大は、私たちの生活を急激に変えようとしている。大型連休を前に公表された「感染症予防10のポイント」では、オンライン帰省や遠隔診療・在宅勤務など、情報テクノロジー前提の施策を政府が要請するという事態にまで発展した。

そしてここに必要とされるサービスを作ってきたのがここ数年のテクノロジー系スタートアップたちだ。日本ベンチャーキャピタル協会は4月20日、「コロナと戦うベンチャーリスト」を一般公開し、政府に対してベンチャーエコシステムの重要性を訴えると同時に、支援や対策を提言している。

重要なポイント:混乱期が拡大し、徐々にテック業界への影響も明らかになりつつある。Candor社が調査したデータによると、海外では旅行や移動などのサービス、例えばKayakやExpediaといったサービスは採用をストップしている。その一方、ZoomやDocuSign、Amazonなどの仕事や生活をオンライン化するもの、Twitch、Twitter、TikTokといったメディアは逆に採用を積極化させているという。ただ、Airbnbも旅行からリモートワーク利用、Uberも移動からフードデリバリーやモノの配達など、状況に応じたサービスのシフト・拡大をするなど適応能力の高さを見せている。

詳細情報:では、国内でこの状況に適応しようとしているスタートアップはどのような動きを見せているだろうか。JVCAのように情報を取りまとめている例をいくつか紹介する。

独立系ベンチャーキャピタル

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独立系ベンチャーキャピタルのジェネシア・ベンチャーズでは、新型コロナウイルスの影響を受けている人々に向けての支援先の取り組みをまとめた。建設業向けにマッチングを提供する助太刀はサービスの6カ月間無償化だけでなく、融資や助成金などの制度をわかりやすく提供するなど、事業者が抱える最も困難な課題にフォーカスを当てている。以下は本誌に公開してくれた各社の取り組みをまとめたもの。

助太刀:建設業界でも多くの現場で工事が中止・中断となり始めており、これは中小建設事業者にとっては仕事がなくなることを意味します。そして、これから多くの建設事業者が厳しい経営状況を迎えることが予想されます。「助太刀」アプリ上では、職人さんを探す“現場”よりも、仕事を探す“職人さん”が増えるという、これまでとは違うユースケースも表れています。そんな方々に向けて、「支援概要(建設業で働く仲間へ)」の公開と、サービスの無償提供を始めています。

アットハース:自宅隔離などで、生活サポートを求める在留外国人が増加している中、口座開設、水道・ガス・電気の申し込み、国からの10万円給付の役所手続きなどの生活サポートをアットハースが無償提供します。

みーつけあ:(3/10時点で)名古屋市では新型コロナウィルス の感染拡大防止対策として、一部地域のデイサービスへの休業要請が行われました。昨今の介護ヘルパーの不足もあり、要介護者に介護サービスの提供が十分に行き届かないこと、生活レベルの低下や生活に無理が生じることによる家庭内での事故などが危惧されました。その状況を少しでも軽減すべく、また事故のリスクを最小限に抑えるためにも、介護を要する人、介護を提供できる人のマッチングサービスをリリースしました。

Linc:休校や外出自粛の影響で学習が進まない留学生(主に中国人)に向けて、Eラーニングサービス『Linc Study』の一部機能の無償開放と、日本語学校のオンライン化をサポートするプロジェクトを開始しています。すでに、横浜国際教育学院とは提携を発表しています。

CO-NECT:アナログな受発注業務を簡単にデジタル受発注に置き換えられるツールを、もともと発注側は無料で利用できますが、今回「テレワークをしたいけれど会社に行かないと注文内容を確認できない」といった声を受け、受注側向けの無料プランを設置・提供しています。

フォトラクション:労働力を国外に頼っているアジア諸国では、季節労働者が激減する中で工事を続行しなければいけないという深刻な状況が続いていることを認識し、アジア諸国、特に東南アジアを中心に、建築・土木の生産支援クラウドサービス「Photoruction」を無償提供しています。日本語、英語だけではなく、中国語、ベトナム語、インドネシア語の5か国語に対応しています。

maricuru:予定していた結婚式やパーティを泣く泣くキャンセルした方、感染リスクや高額なキャンセル料に悩んで判断ができずにいる方、今後状況がどうなるか分からないことから申込みができずにいる方などに向けて、オンライン結婚式・パーティのプロデュース「#ズムパ」を無償提供しています。「お祝いしたい」や「感謝を伝えたい」ニーズ(欲求)はなくならないものと考え、新しい文化をつくっていけたらと思っています。

BizteX:RPA既存ユーザからの「リモートワーク時でも予約実行やロボットの対応ができるRPAを導入しておいて良かった」「一部業務をRPA化させておいたことで、有事においても業務を止めることなく進行できている」といった意見を受け、有事においても新しいワークスタイルに挑戦しようとする企業を応援しようと、クラウドRPAの無償提供を始めています。

Autify:WEBアプリケーションを対象として、品質向上、バグの自動チェック、見た目のチェックを含めた監視用などに活用できる、AIを用いたソフトウェアテスト自動化プラットフォーム「Autify」を無償提供しています。なお、対象のアプリケーションがCOVID-19に関連した有志のプロジェクトや医療機関等の場合は、通常よりも長い無償提供期間を設けています。

Aerial Partners:これまで、仮想通貨への投資を行う法人や個人に対して、仮想通貨取引に精通した適切な専門家をマッチングすることで、仮想通貨のトレードによる会計・税金計算の煩雑さを解決してきたというナレッジを活かし、(仮想通貨に関連せずとも)融資・助成金に関する無料相談を受け付ける相談窓口をLINE@にて開設、申請の支援までを無償でサポート。グループ法人であるAerial税理士法人による会計・税務顧問も無償提供しています。

MOSH:オフラインからオンラインでのサービス提供への切り替えが進みつつある事業者がある一方で、多くの事業者、特に整体師や美容師など、施術サービス中心の事業者にとって、オンラインへの移行は簡単ではありません。これらの事情から、スタンダードプランの無償化と、決済手数料の減額を実施しています。

Manabie:Quipperの共同創業者であり、リクルート/スタディサプリを経て、約9年間グローバルのオンライン教育に関わってきた代表の本間さんが、その知見を詰め込んだ「学校のオンライン移行ガイドブック」を公開しています。東南アジアメインだった事業に加え、日本の学校のDX(オンライン化のコンサル)も開始しています。

Napps Technologies:もともとNoCodeスマホアプリ作成サービスの予定でしたが、flutterの技術をそのまま活用し、主に飲食店向けの「クラウド店舗」としてリリースしました。飲食店も試行錯誤の中で、これまでテイクアウトしてなかったお店が、テイクアウトを始めたり、作り置きを宅配便で送ったり、国税庁が期間限定でテイクアウト用の酒販免許を発行することを発表したりといった動きの中で、その一助になればと、サービスの無償提供も行っています。実際の店舗接客に近い対応を再現したUXも特徴です。

プランティオ:外出自粛中の家庭内でもできる趣味のひとつとして、野菜や花を育て始める人も多いようです。アメリカでは多くの種苗会社に注文が殺到。とある会社では、3月後半の売上が、前年比で300%まで上がったとか。日本でもホームセンターを訪れる人が増加しているようです。そんな方々に向けて、プランティオが自家採種したタネを無償(送料のみ)でお送りするプロジェクトを実施しています。

シェアリングエコノミー協会

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シェアやオンデマンドなどのサービスを取りまとめているシェアリングエコノミー協会では、加盟各社が実施している取り組みを「#私たちがシェアできること」としてまとめている。例えばスペースのマーケットプレースを提供するスペースマーケットでは、イベント自粛などで発生したキャンセルの手数料分を無料にすると同時に、増加するテレワークなどのスペース利用需要に対し、割引のクーポンを発行するなどの支援策を展開している。

スペースマーケット
#私たちがシェアできること:外出できない日々が続く中、 テレワークやZoomを始めとしたオンラインミーティングをする機会が増えた方も多いと思います。スペースマーケットはコロナウイルスの収束に向け、テレワークやオンラインミーティングを応援する取り組みを行っています。紹介ページ:テレワーク応援プラン

#私たちがシェアできること:外出自粛要請に伴うスペースの予約キャンセルにおいて発生 する「サービス料金※」を、一定期間「無料」とする対応をしています。紹介ページ:外出自粛要請に伴うサービス料金(※)無料の対象期間について

OLTAがパートナー14社と協力して手数料無償化

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このように任意団体や出資元等のつながりとは別に、事業パートナーと協力して支援プログラムを立ち上げたのがOLTAだ。クラウドファクタリングを提供するパートナー企業14社と合同で、資金繰りに課題を抱える中小企業を対象に、買取手数料無料(※初回のみ)の提供を公表した。パートナー企業が提供するサービスサイトを通じて利用する顧客に対して適用される。

<参考リリース>

クラウドファクタリングは中小企業を中心に、売掛金の買取を実施するサービス。通常は2%から9%の手数料が発生するが、これを初回に限り無償化した。

ノート:この状況下、1社で何かことを起こそうというのは難しい。スタートアップであればなおさらだ。今こそ、横のつながりがどこにあるかを考え、協力して情報を発信すると面の力が生まれる。届けたい、困った人たちに情報を届ける方法を考える上での参考になれば幸いだ。

自由業でも100%入居の「smeta(スメタ)」運営がジェネシアVなどから7000万円調達

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個人向け与信サービスを手掛けるリースは3月31日、ジェネシア・ベンチャーズを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。株式による増資以外に金融機関からの借入を合わせ、調達した資金は7000万円。株価や払込日などの詳細は非公開。運営するアプリの開発や提携先の拡大に向け、組織体制、マーケティングを強化する。 リースが提供するのはフリーランスなどの自由業を営む人たち向けの賃貸与信アプリ「smeta…

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個人向け与信サービスを手掛けるリースは3月31日、ジェネシア・ベンチャーズを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。株式による増資以外に金融機関からの借入を合わせ、調達した資金は7000万円。株価や払込日などの詳細は非公開。運営するアプリの開発や提携先の拡大に向け、組織体制、マーケティングを強化する。

リースが提供するのはフリーランスなどの自由業を営む人たち向けの賃貸与信アプリ「smeta(スメタ)」。家を借りる際に実施する入居審査で、会社員などに比較して信用力の低い自由業の人たちはこの審査に落ちるケースがある。この場合、審査に必要とする時間や手間などが無駄になってしまう。そこでsmetaでは、このようなユーザーの与信枠を入居審査の前に事前審査し、借りることのできる家賃の上限を示すことでこれらの無駄を排除してくれる。

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また、入居した後の支払い履歴などもsmeta内に蓄積することで、利用実績に応じた与信枠(借りられる家賃の上限)の変更なども可能にする。また、同社では利用者の家賃保証サービス「smeta保証」も提供し、ユーザーの事前与信審査から借りることのできる賃貸物件の仲介と入居審査、借りる際の家賃債務保証(※)までをワンストップで提供する。

βサービスの開始から約1年で利用登録者数は3000名ほど。昨年10月に開始したsmeta保証について、提携した不動産賃貸管理会社は80社に拡大している。

また、同社は提携戦略を進めており、フリーランスが利用するクラウドソーシングのランサーズや請求書買取のOLTAなど、10社ほどのパートナーに対して同サービスの案内を実施している。

※入居者が家賃を支払えなかった際、連帯保証人として支払いを代行する事業者

セレンディピティを確保しつつ情報をキュレーションできるアプリ「aics(アイクス)」がクローズドβローンチ——プレシード調達も

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世の中には多くのキュレーションサービスが溢れている。これらの多くは、一つ一つの記事を深く読んだり、「いいね」を選んだりすることでユーザの嗜好を機械学習エンジンが理解し、使い込めば使い込むほど自分の関心に合った情報が提供されるというものだが、一方で落とし穴もある。自分の関心から外れた情報が入手できなくなる、ということだ。友人や同僚などから人を経て得られる情報であれば、必ずしも自分の関心には当てはまら…

「aics」
Image credit: Manifold

世の中には多くのキュレーションサービスが溢れている。これらの多くは、一つ一つの記事を深く読んだり、「いいね」を選んだりすることでユーザの嗜好を機械学習エンジンが理解し、使い込めば使い込むほど自分の関心に合った情報が提供されるというものだが、一方で落とし穴もある。自分の関心から外れた情報が入手できなくなる、ということだ。友人や同僚などから人を経て得られる情報であれば、必ずしも自分の関心には当てはまらない情報を得られる偶然性——セレンディピティが期待できるわけだが、この課題をモバイルアプリで解決しようとするスタートアップがいる。

Manifold が開発した「aics(アイクス)」がそれだ。情報はニュースサイトのみならず、サーチエンジンのようにインターネット全体(現在、200万サイト)からクローリングを行う。「いいね」ではなく、「必要ない」「興味ない」とユーザが選択した行動(スワイプ)をもとに、加点ではなく減点方式で情報をフィルタリングし、タイムライン形式でそれらを表示する。この仕組みであれば、「必要ない」「興味ない」情報のみが機械学習で排除されるようになるので、「いいね」を付けたくなるような興味ある情報はもとより、偶然目に入ることで興味を持つかもしれない情報も表示の対象になる。

レコメンドは情報の押し付け。従来のサービスと違い、興味ないものや嫌いなものを排除していくアプローチで、新しいサービスを作りたかった。(Manifold CEO 森雄大氏)

CEO 森雄大氏(右)とCOO 小野修平氏(左)
Image credit: Masaru Ikeda

Manifold を率いるのは、CEO 森雄大氏と COO 小野修平氏の二人だ。森氏は ICPC 国際大学対抗プログラミングコンテストでアジア大会に進出した実績を持ち、Manifold を創業する前はファクタリングスタートアップの OLTA でデータサイエンティストを務めていた。一方、小野氏は IT系フリーランス人材の仕事紹介サービス「PROsheet」を運営していたパラフトの出身だ(パラフトは2017年、ランサーズが買収)。

森氏は小学生の頃から情報収集が好きで、知らなかったことを新たに知ることに喜びを覚えつつ、それが容易に実現できない既存の情報キュレーションの仕組みに不便を感じていたと言う。aics をニュースアプリと検索エンジンの中間と位置づけ、プロダクトマーケットフィット(PMF)に着手したところだ。

Manifold は27日、MIRAISE と名前非開示のエンジェル投資家複数から資金調達したことを明らかにした。調達金額は明らかになっていないが、調達ステージはプレシードラウンドとみられる。同社では6月1日の正式版ローンチを目標に、関心のあるユーザにアプリをテストしてもらうクローズド β の募集を開始している。iOS および Android 向けのクローズドβ版は、TestFlight や DeployGate を使ってインストールすることができる。

MIRAISE のプレシード伴走プログラム「ON-DECK」輩出の第1号

「ON-DECK」
Image credit: Miraise

Manifold は、プログラマー起業家やソフトウェアスタートアップ支援をテーマに掲げるファンド MIRAISE が運営する、プレシードスタートアップ向け伴走プログラム「ON-DECK」から輩出された最初のチームだ。ON-DECK では、スタートアップを始めたいと考えるプログラマやエンジニアに100万円を投資、100日間で MVP(実用最小限製品)をプロダクトアウトし、次の資金調達につなげることを目標に挙げている。

普段仕事をしている人が夜や週末など空いた時間でプロダクトを開発する、いわゆる〝週末スタートアップ〟の場合、根気やモチベーションが続かず、プロダクトが出ないまま時間だけが過ぎていってしまうことも少なくない。1日1万円あれば生活できなくはないだろうとの発想から、100日間を自分の考えるアイデアに捧げてもらおう、というのがコンセプトだ。すでにシードラウンド以降の調達を完了した、先輩に当たる MIRAISE のポートフォリオスタートアップのチームからもアドバイスを受けることができる。

Manifold では今後、aics の正式版ローンチとシードラウンドでの資金調達を目指して活動を進めるとしている。

クラウドファクタリング「OLTA」今度は地銀と提携ーー中小企業の資金繰り改善へ、山陰合同銀行と実証実験

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ニュースサマリ:クラウドファクタリングを提供する「OLTA」は3月25日、山陰合同銀行との実証実験開始を伝えている。両社による共同事業開始を見据えてのもので、山陰合同銀行の顧客を対象に、OLTAが提供するサービス紹介を通じて顧客ニーズの吸い上げ、検証から開始する。4月1日から開始し、両社は今後、中小企業および個人事業主の資金繰り改善を目指したサービスの提供を目指す。 話題のポイント:2月に新生銀行…

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OLTAと業務提携した山陰合同銀行(同社ウェブサイトより)

ニュースサマリ:クラウドファクタリングを提供する「OLTA」は3月25日、山陰合同銀行との実証実験開始を伝えている。両社による共同事業開始を見据えてのもので、山陰合同銀行の顧客を対象に、OLTAが提供するサービス紹介を通じて顧客ニーズの吸い上げ、検証から開始する。4月1日から開始し、両社は今後、中小企業および個人事業主の資金繰り改善を目指したサービスの提供を目指す。

話題のポイント:2月に新生銀行との合弁会社設立という、2017年創業のスタートアップとしては異例の提携を発表したOLTAが早くも次の手を打ってきました。地銀との協業です。昨年6月にサービスのお披露目をした際にも口にしていた「中小企業の資金繰り改善」という本丸に、あっという間に近づいてきたわけです。攻めすぎ。

<参考記事>

今回提携することになったのは島根県・鳥取県を基盤とする地銀で、簡単に言えばクラウドファクタリング(売掛金請求書の買取)の顧客への紹介です。OLTAは独自のAIスコアリングで審査を劇的に短縮しているため、あとは利用したい顧客に繋げるだけでサービスは拡大していきます。

一方、まだまだファクタリング自体「なんだか怪しそう」的な誤解があるのも事実です。そういう意味で普段の付き合いがある金融機関からの紹介は随分とプラスに働くことが予想されます。

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OLTA利用者は中小企業が中心。数百万円の資金繰り課題を改善する(同社ウェブサイトより)

さて、こうなってくると気になるのはOLTAの全国制覇です。新生銀行、地銀と提携の範囲を広げたのであれば、47都道府県の地銀と全て提携する戦略がはっきりと見えてきます。そもそも昨年6月のインタビューでも「OLTAをホワイトレーベルとして提供する」と明言していましたから、明らかに予定路線なのでしょう。

ただ、同社に確認してみたのですが、意外と提携のスピードはそこまで早くないそうです。確かに新生銀行との合弁会社設立は一定の効果があったものの、やはりそこは金融機関。前例のない事業に慎重な姿勢を崩すことはないそうです。今回の提携についても前回の発表があってすぐにやりましょう!みたいな話ではなく、数年かけて信頼関係を得た結果、ようやく「実証実験」の段階に進んだとのことでした。

あともう一点、現在猛威を奮っている新型コロナウィルスの影響について聞いたのですが、やはり運転資金の確保という観点で問合せが増えているそうです。地銀再編の話題やこういった市況の大きな変化で、OLTAの成長がさらに角度を付けることになるのか、引き続きウォッチしていきたいと思います。