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ポスト・アプリストアの刺客「Playco」:メッセで送れるインスタントソーシャルゲームの可能性(2/4)

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Game Closure時代の「遺産」 (前回からのつづき)スタンフォード大学の学生主導アクセラレーター「StartX」出身だったGame Closureは、ダウンロードを必要としないクロスプラットフォームのインスタントゲームを手がけていた。同社は2012年に1,200万ドルを調達したが時期尚早で、一部のブラウザがHTML5をサポートしていなかったり、すぐに実行できなかったりするようなタイミングで…

Playcoは任意のプラットフォーム上で、リンクからアクセスできるインスタントゲームを開発/Image  Credit: Playco

Game Closure時代の「遺産」

(前回からのつづき)スタンフォード大学の学生主導アクセラレーター「StartX」出身だったGame Closureは、ダウンロードを必要としないクロスプラットフォームのインスタントゲームを手がけていた。同社は2012年に1,200万ドルを調達したが時期尚早で、一部のブラウザがHTML5をサポートしていなかったり、すぐに実行できなかったりするようなタイミングで船出してしまった。

Game Closureは今年まで続いていたのだが、最終的にCarter氏とWaldron氏は新たな会社を作ることにした。彼らはGame Closureの技術を買収し、その従業員を何人か雇い入れただけでなく、ゲーム業界から新しい人材も加えることに成功した。Carter氏によるとGame Closureの従業員の中にはキャッシュアウトすると決めた人もいたのだが、その他はPlaycoへ入社してくれて、現在75名のチームのほとんどはゲーム開発をしているという状況なのだそうだ。

今回の技術はより成熟しており、クラウドストリーミングからiOS上のApp Clips(iMessage上でのインスタントゲーム配信)まで、複数の方法でインスタントゲームを実行できるようになっている。PlaycoはFacebook、Line Messenger、楽天Viber、Snapchatと提携している。そして、Playcoは独自のゲーム構築をも計画している。

Carter氏はビジネス的な優位性についてこう語る。

「ビジネスモデルはマージン(利益率)の観点から改善されています 。20回クリックしてもらうマーケティングにお金を払う代わりに、ここでは1回のクリックでユーザーを獲得することができます。ユーザーはゲームを共有することもできますし、ストレスが非常に少なく、大規模な話題性を得ることができます。これまでゲームをプレイしたことがない人にも広がる市場性があるのです」。

アプリストアがゲーム唯一の窓口?/Image Credit: Apple

「App Store」

Game Closureから参加した投資家もいるが、ほとんどの投資家は新たな顔ぶれとなった。デジタルゲームが爆発的に成長し続けている中、COVID-19はゲームカテゴリの成長をさらに加速させ、一部のアナリストが過去数カ月で75%の増加を予測するまでになっている。家に閉じこもり、人々は他人との具体的なつながりを求め、ますますゲームに目を向けるようになったのだ。

しかし、Playcoはまだゲーム市場に大きな穴があり、そしてそのソリューションになれると考えているようだ。テクノロジーによって一緒にゲームをプレイする方法が増えたにも関わらず、実際にはその逆のことが起こっている。ゲーム市場は、よりニッチでアプリベースのものが成長しているとCarter氏は指摘する。

「開発者やプラットフォームは、実は数十億人規模ではなく、数百万人規模の小規模な「ハードコアな」オーディエンスの収益化に関心を持っています。さらに、アプリストアやゲームプラットフォームは本質的には、大きな参入障壁(ログイン、ダウンロードなど)があり、人々がすぐにゲームを手に取って、友人や家族と一緒にプレイできるようにするという目的からはズレているのです」(Carter氏)。

2012年当時のGame Closureチーム/Image Credit: Game Closure

Playcoは8歳でも80歳でも、筋金入りのゲーマーでもカジュアルなプレイヤーでも、手に取って簡単に遊べるインスタント・ゲームを作りたいと願っている。もちろんそれはゲーム性もあり、広く魅力的なジャンルで、何十億人もの人々にアピールできるものでもある。

プレイヤーはリンクを共有するだけで、どこからでもすぐにゲームにアクセスすることができる。Playcoは、FacebookやInstagramメッセンジャーからWeChat、Snap、Tik Tok、Tinder、Zoom、House Partyに至るまで、人々が毎日使用するコミュニケーション・プラットフォーム上でゲームが役立ち、大きく拡大することに真のチャンスを見出そうとしている。

Carter氏は、オープンウェブ技術の進歩により、Playcoがこのゲームビジョンを立ち上げることが可能になったとしている。また、これはゲーム業界にとって2つの大きな転換点でもある。インスタントソーシャルゲームは、ソーシャルゲームやゲーム会社のトップ・ティアがこの分野に多額の投資をしていることで、上昇傾向になっている。

そして話題になっているのが「ポストアプリストア」のアイデアだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ポスト・アプリストアの刺客「Playco」:大物たちが出資するユニコーン(1/4)

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ゲーム業界に新たなユニコーンの登場だ。Playcoは多種多様なプラットフォームで展開するインスタントゲームを拡大させるため、このほど10億ドルの評価額で1億ドルを調達した。 ウェブリンク上でプレイし、どのプラットフォームでも動作するインスタントゲーム用のウェブブラウザゲームエンジンを開発している企業としては破格の高評価だろう。業界では「ポスト・アプリストア」の世界が議論されており、何十億人ものプレ…

写真左のMichael Carteris氏がPlaycoの CEOを務める。もう一人のJustin氏は共同創業者/Image Credit: Playco

ゲーム業界に新たなユニコーンの登場だPlaycoは多種多様なプラットフォームで展開するインスタントゲームを拡大させるため、このほど10億ドルの評価額で1億ドルを調達した。

ウェブリンク上でプレイし、どのプラットフォームでも動作するインスタントゲーム用のウェブブラウザゲームエンジンを開発している企業としては破格の高評価だろう。業界では「ポスト・アプリストア」の世界が議論されており、何十億人ものプレイヤーにリーチする可能性を秘めたゲーム配信の完璧な受け皿としてインスタントゲームはその候補になっている。

投資家陣も豪華だ。Sequoia Capital Global EquitiesとMino Gamesの創業者、Josh Buckley氏がラウンドを主導し、Sozo Ventures、Raymond Tonsing氏のCaffeinated Capital、プロ・サッカープレーヤーの本田圭佑氏が率いるKSK Angel Fund、孫泰蔵氏のMistletoe Singapore、Digital Garage、Will Smith氏のDreamers VC、Makers Fundがラウンドに参加した。

対象となるプラットフォームはクラウドストリーミング、Google Play Instant、iOS App Clips、Facebook Instant Games、Snapchat Minisなど。Playcoはゲーム開発、バックエンドインフラとアナリティクスを提供し、多数のインスタントゲームプラットフォームにゲームを配信することになる。PlaycoのCEOであるMichael Carter氏は本誌・GamesBeatのインタビューでインスタントゲームについてこう語る。

「インスタントゲームとは何か。xCloudのようなクラウドストリーミングであれ、Google Stadiaのようなクラウドストリーミングであれ、様々なテクノロジーがあります。ウェブアセンブリやJavaScriptを使用してウェブ上で動作させることもできますし、Google Instant Playだけでなく、iOS 14に登場したiOS App Clipsも非常に興味深いものです。インストールする前にゲームをプレイすることができますからね」。

さらに、彼はテック巨人たちの動きをこのように分析する。

「Microsoft、Facebook、Apple、そしてGoogleなど、あらゆる大手テック企業がこの種のテクノロジーに大々的に投資しています。一方、実はこの新しいシフトにおけるキラーゲームは何かという問いに答えることに集中している会社はありません。私たちは、コンテンツ企業としてこれを追いかけようと決めたのです」。

Playcoは任意のプラットフォーム上で、リンクからアクセスできるインスタントゲームを開発/Image  Credit: Playco

東京に拠点を置くPlaycoには、オープンソースの接続プロトコル「WebSocket」の開発者であるCarter氏や、Zyngaの共同設立者であるJustin Waldron氏、元DeNAで怪盗ロワイヤルを作った大塚剛司氏、HTML5ゲームのパイオニアであるTeddy Cross.氏など、注目度の高いリーダーが集まった。

こういったPlaycoの専門性は新しいコンピューティング・プラットフォームの構築におけるCarter氏のバックグラウンドと、Zynga Pokerのような大規模なソーシャルゲーム体験を通じてプレイヤーを繋いできたWaldron氏の経験が融合して実現した。2011年にCarter氏はPlaycoと同様のビジョンを共有する企業「Game Closure」を立ち上げており、Waldron氏はそこのアドバイザーを務めていた。

「ゲーム市場を拡大し、より多くの人にゲームをプレイしてもらう。それが会社の使命です。遊びを通じて世界をもっと身近にしたいのです」(Carter氏)。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ゲーム中にプレーヤー同士が映像・音声で繋がれるアプリ「Bunch」、シリーズAで2,000万米ドルを調達——日本市場進出へ

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ニューヨークとトロントを拠点とする Bunch は、モバイルゲーム中にプレーヤー同士が繋がれるアプリ「Bunch( iOS / Android )」を開発するスタートアップだ。同社は17日、2,000万米ドルを調達しシリーズ A ラウンドをクローズしたことを明らかにした。このラウンドはアメリカの VC 大手 General Catalyst がリードし、複数のゲームデベロッパや VC 各社が参加し…

Image credit: Bunch

ニューヨークとトロントを拠点とする Bunch は、モバイルゲーム中にプレーヤー同士が繋がれるアプリ「Bunch( iOS / Android )」を開発するスタートアップだ。同社は17日、2,000万米ドルを調達しシリーズ A ラウンドをクローズしたことを明らかにした。このラウンドはアメリカの VC 大手 General Catalyst がリードし、複数のゲームデベロッパや VC 各社が参加した。投資家は次の通り。

<ゲームデベロッパ>

  • Electronic Arts
  • Krafton(PUBG)
  • ミクシィ(東証:2121)
  • Take-Two Interactive Software
  • Ubisoft
  • Supercell
  • Riot Games
  • Miniclip
  • コロプラ(東証:3668)傘下のコロプラネクスト     など。

<VC>

  • LVP
  • Northzone
  • Streamlined Ventures
  • Konvoy Ventures
  • OneTeam Ventures
  • Velo Partners
  • Golden Venture Partners
  • Alven Capital Partners     など。

なお、この調達と合わせ、リードインベスターである General Catalyst のマネージングディレクター Niko Bonatsos 氏が Bunch の取締役に就任する。Bunch は2017年の創業来、4回にわたるシードラウンドで800万米ドル(Crunchbase によれば790万米ドル)を調達しており、今回の調達を受けて累積調達額は2,800万米ドルに達した。

Bunch の創業者3人。左から:Jason Liang 氏、Selçuk Atlı 氏(CEO)、Jordan Howlett 氏
Image credit: Bunch

Bunch はマルチプレイヤーモバイルゲームを複数人で同時に楽しみ合えるアプリだ。同じゲームに参加するプレイヤー同士が、離れていてもビデオチャットまたはボイスチャットで繋がることができ、「モバイルゲーム版の Discord」の異名を持つ。

ゲームデベロッパが Bunch を自社ゲームに組み込めば、この体験をユーザに提供することが可能になる。Bunch はこれまで欧米のゲームデベロッパ作品とのインテグレーションに注力してきたが、今回、ミクシィとコロプラネクストが投資家に加わったことで、日本のゲームデベロッパ各社とのインテグレーションを強化するとみられる。

Bunch の CEO で共同創業者の Selçuk Atlı 氏は、次のようにコメントしている。

マルチプレイヤーゲームは新しいソーシャルネットワークだ。(中略)

それぞれのゲームは切り離された島のようなものだが、Bunch ではプレイヤーが好きなゲームの中や外で友達と繋がれる方法を提供する。そして、General Catalyst や世界中の人気ゲームメーカー各社と手を組めたことを大変嬉しく思う。

今回のシリーズ A ラウンドは、2020年3月初めから Bunch が大きく成長し、月間アクティブユーザ数が以前の50倍超に増えたのを受けてのものだ。ユーザ増加と合わせ、Bunch のユーザ層は以前に比べニッチではない存在となり、Z 世代(1990年代中盤以降生まれ)のやや男性が多かった状態から、ミレニアル世代の女性6割の状態へ変化したという。この背景には、新型コロナウイルス感染拡大で外出できない状態が続き、ゲームを通じて、人と人との繋がりを欲するユーザが増えたことが多分に影響しているだろう。

以下は、Atlı 氏が参加した SLUSH 2019 でのパネルセッションの録画。

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中国の動画配信サイト大手「bilibili(嗶哩嗶哩)」、制作会社Huanxi Media(歓喜伝媒)に6,600万米ドルを出資

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中国の動画配信サイト「bilibili(嗶哩嗶哩)」は8月31日、メディア制作会社 Huanxi Media(歓喜伝媒)への6600万米ドルの戦略的投資を発表した。 重要視すべき理由:bilibili は、アニメ、コミック、ゲーム(この3つの頭文字をとって ACG と呼ぶ)コンテンツを超えて、よりメインストリームのエンターテイメントの提供にコンテンツを広げている。コンテンツ制作会社との提携は、AC…

「bilibili(嗶哩嗶哩)」のオフラインイベント「bilibili World」のポスター
Image credit: bilibili(嗶哩嗶哩)

中国の動画配信サイト「bilibili(嗶哩嗶哩)」は8月31日、メディア制作会社 Huanxi Media(歓喜伝媒)への6600万米ドルの戦略的投資を発表した。

重要視すべき理由:bilibili は、アニメ、コミック、ゲーム(この3つの頭文字をとって ACG と呼ぶ)コンテンツを超えて、よりメインストリームのエンターテイメントの提供にコンテンツを広げている。コンテンツ制作会社との提携は、ACG コミュニティ以外のオーディエンスへの訴求力を強化する。

詳細情報:bilibili は香港に上場する Huanxi Media の3億4,700万株を5億1,300万香港ドル(1株あたり1.48香港ドル)で引き受けた。開示情報によれば、これは28日の終値から2.63%ディスカウントされた株価だ。bilibili は、この取引後に Huanxi Media の株式9.9%を取得したと発表した。

  • 5年間の協力契約の下、bilibili は自社プラットフォームに加え、Huanxi Media の映画とテレビコンテンツの独占放送権を保有することになる。
  • 開示情報によれば、bilibili のプラットフォームを通じて放送されたライセンスコンテンツから発生したすべての収益は、関連コストを控除した後、両社間で共有されることになる。
  • bilibili は自社のサイトに、黄西省のライセンスコンテンツをストリーミングするための指定チャンネルを設置する予定。
  • 一方、bilibili は Huanxi Media が過半数出資する映画とテレビのプロジェクトに優先的に投資する。両社は映画やテレビのコンテンツに関連した商品を積極的に開発する。

背景:Huanxi Media は、中国の人気映画監督 Ning Hao(寧浩)氏と Xu Zheng(徐正)氏が支配している。Huanxi Media は大衆市場のコンテンツではなく、キュレーションされたコンテンツを中心に評判を築いており、「iQiyi(愛奇芸)」、「Tencent Video(騰訊視頻)」、Alibaba(阿里巴巴)傘下の「Youku(優酷)」と直接競合することになるだろう。

  • 新型コロナウイルス感染拡大で中国全土の映画チェーンが閉鎖を余儀なくされたため、Huanxi Media は1月、(当初、映画館で公開予定だった)期待の超大作「Lost In Russia(囧媽)」を、短編動画アプリ「Douyin(抖音)」や「Tiktok」、バイラルニュースアグリゲータ「Toutiao(今日頭条)」のオーナーである Bytedance(字節跳動)に6億3,000万人民元(約97.4億円)で売却し、ストリーミング配信を開始した。
  • この動きは、映画チェーンから反発を受けた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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12億ドル収益のゆくえ、Appleは独禁法違反なのか【Fortnite(フォートナイト)戦争】(2/2)

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かつてを彷彿とさせる出来事 (前回からの続き)GamesBeatのインタビューにて、独占禁止法の専門家であるHolland & Hart所属の弁護士Paul Swanson氏は、今回の事件は1990年代に生じた連邦政府とMicrosoftとの間での独占禁止法訴訟を彷彿させると述べた。 というのも当時、MicrosoftがWindowsにおいてあるアプリケーションを意図的に遮断した際、同社はその競合…

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EpicがAppleを非難する動画の一場面
Image Credit: Epic Games

かつてを彷彿とさせる出来事

(前回からの続き)GamesBeatのインタビューにて、独占禁止法の専門家であるHolland & Hart所属の弁護士Paul Swanson氏は、今回の事件は1990年代に生じた連邦政府とMicrosoftとの間での独占禁止法訴訟を彷彿させると述べた。

というのも当時、MicrosoftがWindowsにおいてあるアプリケーションを意図的に遮断した際、同社はその競合となるアプリケーションを開発し、所有していた。しかし今回のAppleのケースでは、Epic Gamesの競合となるアプリは所有しておらず、その面で異なっているとPaul氏は指摘する。

「Appleは競合のアプリケーションを所有していないため、1990年代にみられたマイクロソフトと独占禁止法のケースとは大幅に違ったストーリー展開をみせることになるでしょう。だからこそ、今回のケースはEpic Gamesにとって苦戦を強いられるかもしれません」。

つまり、Appleは競合他社を陥れようとしているのではなく自社の運営ポリシーを守ろうとしていると捉えることができる、ということだ。Epic Gamesは同社の主張としては、Appleが持つ15億人のユーザーにリーチする現実的な代替手段はなく、最終的に消費者へしわ寄せがくるといったものだ。Appleは同社ストアが独占しているわけでなく、実際GoogleのAndroidの方がマーケットシェアが高いと主張できるが、Epic Gamesは両社ともに訴訟している状況となっている。

Paul氏はAppleとGoogleの「なれ合い」が証明できれば勝てる可能性があるとしている。

しかし、そうした根拠を得るのは簡単ではないだろう。同氏は、高い価格設定(手数料30%)は市場独占の兆候であるとしつつも、必ずしも法的な独占禁止法違反とはならないと述べる。

Appleは今まで、あらゆる競合他社との闘いを勝ち抜きiPhoneやそれに準ずるApp Storeを成功に導いた。Consumer Intelligence Research Partnersの調査によれば、米国市場においてiOSは44%のマーケットシェアを有しているが、Googleのアンドロイドは56%という状況だ。また、世界をみればiOSはたった14.6%のシェアで、アンドロイドは85.4%となっている。

デベロッパーツールに関わる争いについて、Paul氏は以下のように述べる。

「ただ果たしてAppleは『Epic Gamesが私たちのポリシーに従わない?なら、追い出せばいいじゃないか』、と発言する権利を持っているのでしょうか?また、独占禁止法は法的にそうした行為を違法と判断することができるのでしょうか?私の意見ですが、おそらく法的にAppleは違法な行為をしていないと判断されるでしょう。それは、実際にAppleがEpic Gamesの競合と判断されることはないからです」。

しかし、いかにAppleが法に触れていないと判断されたとしても、同社の判断が開発者コミュニティーにとって賢明だったかどうかは別の問題だと言えるだろう。Epic GamesのCEO Tim Sweeney氏は今年2月のスピーチにて、同社は他者が30%の手数料を強いられている中、自社だけが得をするような取引はしないとの見解を示していた。

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Epic GamesはAppleが描いた「1984」を風刺した
Image Credit: Epic Games

Paul氏は「両者の争いは早々に決着がつく」と述べ、今後の独占禁止法の扱いについて重要なターニングポイントとなるとの見解を示した。

多岐にわたる問題点

両者の間には様々な問題が複雑に絡んでいる。Fortnite(フォートナイト)はSeosor Towerの調べによれば、App Storeのみで12億ドルの取引量を誇っていることが明らかとなっている。つまりAppleは、そこから約3億6000万ドル近くの収益を生み出していることとなる。反してGoogleのPlay Storeでは、1000万ドル程度の取引量のため、Google自体には300万ドルほどしか手数料が収益として発生していないことになる。

Fortniteは今までにApp Storeで合計約1億3320万インストール、Play Storeで約1100万インストールを記録している。大きな差が開いているのには、Googleはストア外からのアプリインストールを認めており、Epic公式サイトからのダウンロードが多くを占めていることが想定されるからだ。それでも、やはりEpic GamesにとってAppleのプラットフォームの重要度が高いことに変わりないだろう。

同社は金曜日に、現在実施されているトーナメント #FreeFortnite カップに関して、以下のような声明を出している。

「ユーザーの皆さんへ。Fortniteのコミュニティーが一つとなって一緒に遊べる最後のトーナメントになるかもしれません。#FreeFortnite への参加をお待ちしています」。

Appleは既にFortniteをストアからブロックしているため、Chapter2・Season4が27日に始まれば、iOSユーザーは一時的に置いていかれる形となる。Epic Gamesはもちろん、法廷での勝利を目指しているが、それと同時に独占禁止法のあり方について世論へ問いかけているようにも思える。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Microsoft支持で戦局は大きく変わるか【Fortnite(フォートナイト)戦争】(1/2)

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Microsoftは現地時間23日、AppleによるEpic Gamesのグラフィックエンジン「Unreal Engine」のサポート打ち切りを阻止するため、同社を支持する形で法的裏付けと共に意見書を提出した。 10日前、Epic GamesはiOSのApp Storeを介さずにFortnite(フォートナイト)アプリ内における決済を可能にするなど、本来Appleに支払うべき30%の手数料を回避す…

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Epic Gamesは「Free Fortnite Cup」を開催。誰が悪者?Image Credit:Epic Games

Microsoftは現地時間23日、AppleによるEpic Gamesのグラフィックエンジン「Unreal Engine」のサポート打ち切りを阻止するため、同社を支持する形で法的裏付けと共に意見書を提出した。

10日前、Epic GamesはiOSのApp Storeを介さずにFortnite(フォートナイト)アプリ内における決済を可能にするなど、本来Appleに支払うべき30%の手数料を回避する施策を講じた。同社はGoogle Play上でも同じ手法を用いており、両プラットフォームはFortniteをストアからダウンロード不可とする報復措置に出ている。こうした中、Epic Gamesは両社に対し独占禁止法の観点から訴訟を起こす流れとなっていた。

さらに先週にAppleはダウンロード不可の措置に加え、Epic GamesのDeveloper support toolsに対するアクセス制限をかけると警告した。仮に実施された場合、1,100万人ものユーザーが利用する同社のUnreal Engineをベースとするアプリケーションが、iOSやMacのデバイス上で作動しなくなる可能性があると言われている。そのため同社は、AppleがSDKへのアクセス制限を実施しないよう、一時的な猶予措置を求めている段階であった。Microsoftは、この禁止措置に対して支持の姿勢を見せたことになる。

MicrosoftがEpic Games側に回ったことはデカい。同社にとって非常に有利になる大きな動きであると言えるだろう。ただし、MicrosoftはEpic Gamesが指摘するAppleの独占禁止法を支持するとは表明していない。

XboxのトップであるPhil Spencer氏はMicrosoftの意見書を引用し「ゲーム開発社やゲーマーのことを考えると、EpicがAppleの提供する最新技術を享受する権利を有するのは当然のことだろう」との見解を示している。

また、Microsoftにおいてゲーム開発エクスペリエンスのGMを務めるKevin Gammil氏は今回提出された意見書において以下のような見解を示している。

「(Epic GamesのUnreal Engineは)Microsoftを含み、多くのゲーム開発者にとって重要なテクノロジーだ。Appleが同社SDKやその他開発ツールへEpicのアクセスを拒否することは、Epic GamesのみでなくUnreal Engineを用いているゲーム開発者を貶める危険性に繋がる」。

Microsoftは以前、同社のクラウドゲームサービス「Project xCloud」をiOSアプリ上で提供しようと試みたが、Appleから拒否された過去を持っている。また、今回の意見書で触れてはいないものの、今までも独占禁止法の監査を受け続けてきたMicrosoftがEpic Gamesを支持しているのは皮肉であると言える。(後半へ続く)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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TikTokを創った男ーー中国第10位に登りつめたリッチなCEOの原点(1/2)

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創業からたった8年で、中国約14億の人口の中で10番目に富を得た人がいます。TikTok(中国での事業はDouyin・抖音)の親会社「ByteDance」創業者のYiming Zhang(張一鳴)氏です。2019年の資産額は162億ドルと言われています。 同氏は2012年にByteDance(字節跳動)を創業。2020年5月時点では1,000億ドル以上の企業価値があると報道されています。指数関数的…

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Image Credit : Morning Brew

創業からたった8年で、中国約14億の人口の中で10番目に富を得た人がいます。TikTok(中国での事業はDouyin・抖音)の親会社「ByteDance」創業者のYiming Zhang(張一鳴)氏です。2019年の資産額は162億ドルと言われています。

同氏は2012年にByteDance(字節跳動)を創業。2020年5月時点では1,000億ドル以上の企業価値があると報道されています。指数関数的な成長の結果、TikTokの月間アクティブユーザー数は8億を突破したというデータもあります。

最近では米中問題の渦中のど真ん中にいる企業。大国を巻き込むほど注目されるサービスを作ったことは、どんな捉え方をされようと“偉業”に間違いありません。ただ、誰にも「始まり」があります。Zhang氏の場合、4部屋のアパートの個室から始まりました。今回は同氏の半生を簡単にまとめて紹介していこうと思います。

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Image Credit : Kon Karampelas

Zhang氏は1983年に中国福建省生まれの37歳。市の科学技術委員会に勤務した後、電子機器の加工工場を開業した父と看護師の母の間に育ち、今となってはTIMESが選ぶ2019年世界で最も影響力のある人トップ100にも選ばれる人となっています。

子供の頃、両親が話していたのは海外で出会った新しい技術や、新規製品開発をする友人の話。起業家精神を幼い頃から話をしてくれたおかげで、ビジネスやイノベーションに強い興味を小さい時から持つようになったそうです。

中学時代には科学者を志し、サイエンス好きの少年に。しかし持ち前の所有する感覚を満たすためには、科学の研究では満足しなかったと言われています。そして、行動したアウトプットを即座に得られるコンピュータへと興味が移り始めます。

大学ではソフトウェアエンジニアリングを学び、卒業後には旅行サイトを運営する「Kuxun」という企業に参加。5番目の従業員としてキャリアを歩み始めました。同社は「TripAdvisor」によって1,200万ドル以上の額で買収されており、Zhang氏はいきなりスタートアップの成功を目の当たりする経験を収めます。

当時は一般的なエンジニアとして参画していたようですが、製品全体会議には積極的に参加し、2年目には40〜50名をマネージするバックエンド技術の業務を請負います。ビジネス分野も担当し、そこで製品販売のノウハウを得て、これが後のキャリアに活かされたようです。

ここで逸話があります。ある時彼は電車のチケットを予約して帰りたいと思ったことがあるそうです。当時は駅でチケットを買うのが難しく、ネットで再販されるチケットがいつ発売されるかわかりませんでした。また、Kuxunのサイト検索では、他の検索サービス同様、ユーザーが欲しいものを検索するために毎回情報を手動で入力しなければならず、再販チケットがリアルタイムで確認できないという課題がありました。

そこでZhang氏は、オンラインで何度も検索するのではなく、チケットが出たときにすぐに通知してくれる検索エンジンを作りたいと考え、昼休みに1時間かけて小さなプログラムを完成させます。プログラムを書いた後、30分もしないうちに新しいチケットが発売されたという通知が来たため、無事に駅で購入することができました。

通知システムを搭載した検索エンジンの開発を通じ、どうすればより効率的に情報を発見できるかを常に考えるようになったといいます。これをきっかけに大企業ではどのような情報管理がされているのかを意識するように。そこで選んだのがMicrosoftでした。

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Photo by Fabrizio Verrecchia from Pexels

2008年にはMicrosoftへと入社。しかし、大企業色に埋もれてしまうと考え、あっさりとすぐにスタートアップの道へと戻ります。そのため、昨今TikTokの米国部門がMicrosoftに買収される噂が出ていますが、Zhang氏にとって2回目の接点となることに因縁を感じます。

次のキャリアとして選んだのが中国版Twitterを開発していた「Fanfou(饭否)」です。同社は残念ながら2009年には閉鎖されてしまったこともあり、すぐに次の道を選択せざるを得なくなります。

そこで前職のKuxunから不動産検索事業を引き継ぐ形でスタートアップしたのが「99fang.com(九九房)」。モバイルアプリ開発を担い、5つのサービスを立ち上げ、150万以上のユーザー獲得へと至ります。ただ、完成された事業を成長させるものであることから、結局2年後の2011年には代役の社長を雇い、99fangの経営全てを任せて離れることに。

99fangの経営に携わっている間、彼はユーザーがモバイル上で情報を得ることに苦戦していることを目の当たりにします。ここにAIを織り交ぜたソリューションを当てることで、次の事業を立ち上げようと練っていたそうです。振り向けば、動画情報の閲覧にAIレコメンデーションを駆使したTikTokの原点とも言える着想です。

2011年当時、ユーザーがパソコンからモバイルへとプラットフォーム移行を始めた変革が起き始めていることに注目し、さらに中国検索エンジン「Baidu(百度)」とは別の、AIを使った検索プラットフォームを作りたいと考えていました。モバイル上の情報検索をキーワードとしてアイデアを練り続け、解像度を上げていきました。

こうして2012年に誕生したのが「ByteDance」です。北京の4ベッドルームのアパートで設立された同社で、AI検索のビジョンに沿って最初にローンチした製品がニュースプラットフォーム「Toutiao(今日头条)」です。2017年には1.2億デイリーアクティブユーザーを持つほどの人気アプリへとなっており、1つ目のプロダクトから大成功を収めることになります。(後半へ続く)

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VR、AR、映画の未来まで脅かす、AppleによるEpicへの脅迫行為【Fortnite(フォートナイト)戦争】

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Fortnite(フォートナイト)開発のEpic GamesがプラットフォームのAppleに対して起こした訴訟は、iOSが全世界で15億台規模にまで成長していることを踏まえればすでに歴史的事件と言えるだろう。だが8月17日、両社の戦いは一段とヒートアップした。AppleがEpicのMac事業およびUnreal Engine事業を脅かしたことにより、両社だけの問題を超え、VR、AR、テレビ番組、映画…

『マンダロリアン』制作チームは背景の多くにUnreal Engineを活用している。
Image Credit: Lucasfilm

Fortnite(フォートナイト)開発のEpic GamesがプラットフォームのAppleに対して起こした訴訟は、iOSが全世界で15億台規模にまで成長していることを踏まえればすでに歴史的事件と言えるだろう。だが8月17日、両社の戦いは一段とヒートアップした。AppleがEpicのMac事業およびUnreal Engine事業を脅かしたことにより、両社だけの問題を超え、VR、AR、テレビ番組、映画の制作者にも影響を与えることとなった。

脅迫はAppleからEpicへ宛てられた書簡の中で行われた。この書簡はAppleによる報復措置の一時差し止めを求めた訴訟の「添付資料B」として提出されている。Appleは、EpicがiOS版Fortniteにおいてガイドラインとは異なるアプリ内課金システムを追加したため、Epicの開発者ライセンスを剥奪する計画だとし、次のように述べている。

以下のプログラム、テクノロジー、機能にもアクセスできなくなります。
・すべてのAppleソフトウェア、SDK、API、および開発者ツール
・iOS、iPad OS、macOS、tvOS、watchOSのプレリリースバージョン
Reality Composer、Create ML、Apple Configuratorなどのベータ版のプレリリースバージョン
・ハード・ソフト両面において、MacおよびiOS上のUnreal Engineのパフォーマンス向上に向けた取り組み、Mac版Unreal Engineの最適化に向けた取り組み、XRチームによるUnreal EngineへのARKitおよび今後のVR機能の採用・サポート

よく確認してほしい。AppleはFortniteをApp Storeから排除するだけでなく、MacおよびiOSデバイスでのUnreal Engineのパフォーマンス向上を妨害すると脅迫している。Appleは独自のARMプロセッサへ移行しようとしている最中だ。今後のAR/VRイニシアチブをUnreal Engineがサポートすることを望んでいないと読める。

AppleのTim Cook氏は7月、議会公聴会で証言している

私たちは報復も脅迫も行いません。それは私たちの企業文化に大いに反することです。

だがこの書簡は、独占禁止法違反の強力な証拠でもある。iOSにアプリ内課金の30%を支払うことについて盾付けば、iOSのみならずMacからも追放するという脅迫だ。

次世代の没入型デバイスに対するUnreal Engineの重要性は無限だ。Unreal Engineは、ホログラフィック3Dディスプレイ巨大な3DウィンドウARヘッドセットVRヘッドセットゲーム機映画テレビ番組、さらにはウェザーチャンネルなどさまざまな媒体で写実的なコンテンツの生成に使用されている。8月17日時点で「何百万人もの開発者がUnreal Engineでソフトウェアを開発しており、数億人の消費者がそのソフトウェアを使用している」とEpicは述べている。

AppleがUnreal Engine開発者を締め出したとしても、彼らは別のプラットフォームで没入型コンテンツやテレビ番組、映画などを作り続けるだろう。Apple製のデバイスではそれらの作品が制作されることはなく、AR/VR体験がプレイされることもない。Appleの損失、ひいては顧客の喪失にもつながると考えられるが、現実的にiOSはコンテンツ制作のあり方に影響を及ぼすのに十分なシェアを占めている。

筆者が最も懸念するのは、Appleが「XRチームによるUnreal EngineへのARKitおよび今後のVR機能のサポート」を打ち切ると明言していることだ。AppleがAR/VRグラスに取り組んでいるのは公然の秘密だ。書簡によると、Unreal Engineは少なくともAR/VRグラスの一部として搭載される予定だった。写実的なAR/VRコンテンツを制作できるEpicとの関係を壊し、二番手を選択するのはスマートではない。Fortniteのアプリ内課金の一部をAppleが取れるか否かにかかわらず、すべてをピボットさせるのはさらにまずい。

Appleは書簡の締めくくりとして、Epicが引き続き開発プログラムに参加することを望むと伝えている。AppleがEpicに求めているのはただ一つ、Fortniteのアプリ内課金システムを削除することだけだ。独占禁止法違反の上に開発者の広い怒りを買うことはAppleにとって正しい道でないことは明らかだ。長い道のりとなっても逆の方向に行けばすべてが好転するだろう。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ボイスメディアのVoicy「音声配信サービス業界カオスマップ」を公開

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ボイスメディアのVoicy は8月3日、国内外の音声配信関連の57サービスをまとめた「音声配信サービス業界カオスマップ」を公開した。 アメリカやヨーロッパ、中国などのアジア各国では数年前からポッドキャストなどの音声関連サービスが盛んになっており、日本でも2019年から続々と音声業界へ参入する企業が増加した。カテゴリ分類としてはインターネットラジオやニュースなどのコンテンツ配信、広告、音声AR(拡張…

ボイスメディアのVoicy は8月3日、国内外の音声配信関連の57サービスをまとめた「音声配信サービス業界カオスマップ」を公開した。

アメリカやヨーロッパ、中国などのアジア各国では数年前からポッドキャストなどの音声関連サービスが盛んになっており、日本でも2019年から続々と音声業界へ参入する企業が増加した。カテゴリ分類としてはインターネットラジオやニュースなどのコンテンツ配信、広告、音声AR(拡張現実)、ソーシャルネットワーク、オーディオブック、AI音声アシスタント、音声ガイドなどがある。

同社は、ボイスメディア「Voicy」の開発運営のほかに、音声による企業のコミュニケーション課題の解決を担う音声ソリューション事業や音声インフラ事業を展開している。

via PR TIMES

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Appleが「Unreal Engine排除」という強烈な報復へーーFortnite(フォートナイト)のアプデも不可に

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Epicからの追及に対し、大手Apple側が報復手段に訴えた。Appleが今月28日にも、Epicが提供するiOSおよびMac用の開発ツールの許可を取り消すと通告してきたそうだ。Epic GamesがTwitterで明らかにしている。 これにより、iOSでのFortnite(フォートナイト)のアップデートが禁止されるだけでなく、Epicのゲーム制作ツール「Unreal Engine」を使用するすべ…

EpicがAppleを非難する動画の一場面
Image Credit: Epic Games

Epicからの追及に対し、大手Apple側が報復手段に訴えた。Appleが今月28日にも、Epicが提供するiOSおよびMac用の開発ツールの許可を取り消すと通告してきたそうだ。Epic GamesがTwitterで明らかにしている。

これにより、iOSでのFortnite(フォートナイト)のアップデートが禁止されるだけでなく、Epicのゲーム制作ツール「Unreal Engine」を使用するすべてのゲームが影響を受ける可能性がある。 Epicは、Appleからのこの報復を停止するよう求める申立てを提出した。

Epicは法的文書で次のように述べている。

Unreal EngineがAppleプラットフォームをサポートできなくなれば、これを使用するソフトウェア開発者は別のゲーム制作ツールを使用せざるを得なくなります。Epicの進行中のビジネスおよび顧客からの評価や信頼に対する損害は計り知れず、修復不可能です。この訴訟が裁判にかけられる前にAppleがEpicを潰すのを防ぐために、暫定的な差し止めによる救済が必要です。

Epicは8月28日までに裁判所がAppleの差し止めを行ってくれるよう対応を急いでいる。EpicにとってUnreal Engineは「Fortnite」に匹敵する稼ぎ頭だ。iOSのような巨大なゲームプラットフォームへのアクセスを失うことは同社にとって大きな打撃となるはずだ。

Epicの主張は理に適っており、受理される可能性が高いですが、差し止め命令が行われなければEpicは最終的な判決が下るまでの間に取り返しのつかない損害を被ります。テクノロジー市場は急速に動きます。Appleの行動が放置されれば、FortniteユーザからのEpicへの信頼は修復できないダメージを受け、Unreal Engineのビジネスそのものの将来性も破滅的となります(同申し立てより)。

このドラマは8月13日、EpicがiOSおよびAndroid版のFortniteにおいて直接課金のオプションを導入したことから始まった。これによりモバイルアプリストアに支払うべき手数料30%を回避することができる。Appleはすぐに、App StoreからFortniteを削除するという報復に出た。

Epicは訴訟を起こし、ゲーマーたちを味方につける様子を描いた風刺動画で応戦した。Andoroidにおいても後に同じくメインアプリストアから削除されたが、AndroidユーザへのFortnite提供はGoogle Play以外でも行える。だが、Appleに関してはApp Storeが唯一の市場だとしている。

(8月17日午後7時26分原文更新)Appleの広報担当者は8月17日夜、次の声明を発表した。

App Storeはユーザにとって安全で信頼できる場所であり、すべての開発者にとって大きなビジネスチャンスとなるように設計されています。EpicはApp Storeで最も成功した開発者の1つであり、世界中の数百万人のiOSユーザにリーチできる数十億ドル規模のビジネスに成長しています。

EpicがApple Developer Programの一部としてアプリをApp Sotreで提供し続けてほしいと強く願っています。Epicが提起した問題はEpic自身によるものであり、彼らが同意し、また全ての開発者に適用されているガイドラインに準拠するようにアプリをアップデートすれば容易に解決できます。Epicだけを例外として扱うことはしません。なぜなら、私たちの顧客を保護するガイドラインよりも彼らのビジネス上の利益を優先することは適切ではないと考えるからです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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