
Image credit: TechNode(動点科技) / Shi Jiayi
中国の配車サービス大手 Didi(滴滴出行)、は、上海でロボットタクシーサービスのパイロット運転をローンチさせる予定だ。8月30日の同社の発表によれば、乗客は Didi アプリを使って自動運転車への乗車を予約できるようになるという。
重要視すべき理由:Didi は、中国で自動運転タクシーの試験運転計画を発表した企業としては最も直近である。これまでにも同様の展開を、検索大手の Baidu(百度)や自動運転スタートアップ Pony.ai(小馬智行)が実施している。
- Didi は8月、自動運転部門をスピンオフさせた。この動きは、IPO が噂されているのを前にビジネス構造を最適化するためのものと見られる。
- Didi CEO の Cheng Wei(程維)氏は2月に開いた社内会議の中で、Didi の一番の焦点は配車サービスであり、コアビジネスでない事業については統合や分社を図るとしていた。
一般市民に大規模な共有自動運転の機能を提供することは、未来の都市に必要な安全性、効率性、持続性といった胸痛目標を達成する上でカギとなる。(Didi CEO Cheng Wei 氏の8月30日の声明から)
詳細情報:パイロット運転のプログラムは、レベル4自動運転に対応した30種類の車を使って行われる。Didi によれば、ほとんどのシナリオで完全自動運転となる。
- 自動運転タクシーは、上海市北西部の嘉定区で利用できる予定。嘉定区は、上海の自動車産業の中心地である。
- Didi によれば、自動運転タクシーは、自動運転車と人の運転によるタクシーが混ざった状態で配車され、道路状況に応じて乗客を拾うこととなる。
- Didi は8月28日、上海政府からパイロット運転の免許を獲得したが、ロボットタクシーの運転がいつから始まるかは開示していなかった。
- Didi は、中国でロボットタクシーの運用を大規模展開する最初の企業になる可能性があるとしている。
背景:Didi は中国最大の配車サービス企業であり、ユーザは約5億5,000万人。
- Didi にはこれまで、いくつかの問題も見られた。昨年にはそれぞれ異なる状況下で、Didi の乗客2人が運転手に殺害される事案が発生した。ロボットタクシーには、このようなリスクを下げる可能性も考えられる。
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